普通のレストランは
お客様に叱られないように営業している。
良いレストランは、
お客様に褒めていただける魅力がある。
ステキなレストランは、
お客様にもう一度来ていただくように努力する。
そして、素晴らしいレストランは
沢山のおなじみさんに恵まれている。
せっかくだったら、素晴らしいレストランになれるように
頑張りましょうネ‥‥、と
お店を開業しようとする人たちにはお教えします。
おなじみさんを獲得するために
何にこだわればいいのでしょうか?
サービスをよくすればいいのでしょうか。
料理をとびきりおいしくすればいいのでしょうか。
いやいや、そうじゃないですよね。
お客様の顔や名前を覚えるコトができればいい。
でもそんなコトって、何か工夫やテクニック、
あるいは生まれながらの才能が必要なんじゃないですか?
‥‥、そう大抵の人はいいます。
そんなことはない。
何度も何度も、来てくれるようにすればいいだけ。
毎日、寄ってくれる人なら
そのうち、必ず顔を覚えるようになるでしょう。
一年に一度しか来ないお客様の名前を覚えようとするから、
コトがひたすら面倒になる。
だからまず、あなたがお店を作ろうとしている場所の周りに
どんな人がいるかを調べてみましょう。
歩ける距離にいるところから来るお客様は、
毎日だって来てくれる。
車で15分くらいの距離なら一週間に1回程度。
車で1時間を超えるとワンシーズンに1回くらい、
特別のときにしか来てくれないというのが
外食産業の人たちが使う「距離と来店頻度」の指標。
毎日やって来てくれるお客様は
おなじみさんになってくれやすいけど、
そうしたお客様だけを相手にしていると、
商圏の規模が小さくなっちゃう。
だからそういうお店は小さなお店。
しかも毎日来てもお客様の負担にならない
手軽な値段の商品で、
お客様をおもてなししなくちゃいけなくなる。
近所の人に愛されている喫茶店のようなお店が、
大抵、小さなお店であるのはこういう理由。
商圏を大きく設定すればするほど
対象とできるお客様の数は増えてくるけれど、
ワザワザ来てもらうために
料理やサービスに特徴をつけなくちゃいけなくなる。
いろんな人のいろんな期待に応えなくてはならなって、
はじめてお店をあける人には
ハードルが高くなっていくのです。
ほどよい規模のレストランで、
ほどよい期待感に応えるコトでお店を増やした。
それがファミリーレストランという存在でした。
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