|
関根 |
でも、後日談のようなことなんだけど、
男ってほんと愚かですね。 |
ほぼ日 |
どうしたんですか。 |
関根 |
まあ、まあ、ほんと、愚かだわ。
男は、自分が年取ったことに気付かないんです。 |
ほぼ日 |
というと? |
関根 |
いまから5年ほど前のことです。
高校の同級生がみんなで
僕の舞台を観に来てくれたんですよ。
そこに、その彼女もいました。 |
ほぼ日 |
おお、再会ですね。 |
関根 |
彼女の娘さんも観にいらして、
終演後、親子で楽屋に来てくださったんですよ。 |
ほぼ日 |
‥‥‥‥‥‥‥‥。 |
関根 |
娘さんは、彼女よりも背が高くて
近代風でした。 |
ほぼ日 |
近代風なのはあたりまえですよ。 |
関根 |
あの彼女が、近代風にアレンジされて
目の前にいるわけですよ。 |
ほぼ日 |
今風になった、あの彼女が。 |
関根 |
平成の彼女が。 |
|
一同 |
(爆笑) |
関根 |
娘さんは、俺が彼女に恋したときと同じ、
17歳ぐらいでした。
母親である彼女のほうは
それなりに年を取っていました。
パッパッ、と親子ふたりを見て、
「あ、おじょうさん?」
なんて、声を掛けて
ああ、こっちとつきあいたいな
と思いました。 |
ほぼ日 |
うははははははは。 |
関根 |
だって、タイムマシーンに乗って、
あのときの彼女が目の前にいるんだもん。 |
ほぼ日 |
そんなメチャクチャな。
娘さんは、お母さんに似られたんですね。 |
関根 |
同じタイプなんですよ。
半分遺伝子持ってるし、
彼女が育ててるし、ね?(うれしそう) |
ほぼ日 |
そうですね。 |
関根 |
彼女とずっと喋ってきたんだし(うれしそう)。
だから、似てるんですよ。 |
ほぼ日 |
でも、そこまで
「あのときの彼女」に
固執する関根さんは、すごいですね。 |
関根 |
あの夏に戻りたいです。
彼女と、ねぇ?(うれしそう)
どうなってたのかなぁ、と思って。 |
|
ほぼ日 |
いやぁ、うれしそうですね。 |
関根 |
どういう子どもが
いるんだろうと思ってね。 |
ほぼ日 |
ふははは、関根さんとのあいだに。 |
関根 |
彼女も女の子を生んでるから、
だからまぁ、女の子かなあと思って。
‥‥僕もほら、女の子じゃないですか。 |
ほぼ日 |
「女系」みたいな考えで。 |
関根 |
やっぱり女系かなぁ(うれしそう)、
ふたり、結婚したら。 |
ほぼ日 |
ええっと、女の人はあまり
過去を振り返って
「こうだったなぁ」というのは、
ないといいますね。 |
関根 |
ないですね。ないです。
それは、ないんだよなぁ(残念そう)。 |
|
(続きます) |
2008-08-07-THU |