もしもタイムマシーンがあったら その4

(昨日までの、もしもの世界)
好きな彼女に電話でアタックし、
一度きりのデートで終わってしまった
高2の夏。
純情だったあの夏休みに戻って、
彼女に毎日会いまくりたいという関根さんです。

関根

でも、後日談のようなことなんだけど、
男ってほんと愚かですね。

ほぼ日 どうしたんですか。
関根 まあ、まあ、ほんと、愚かだわ。
男は、自分が年取ったことに気付かないんです。
ほぼ日 というと?
関根

いまから5年ほど前のことです。
高校の同級生がみんなで
僕の舞台を観に来てくれたんですよ。
そこに、その彼女もいました。

ほぼ日 おお、再会ですね。
関根

彼女の娘さんも観にいらして、
終演後、親子で楽屋に来てくださったんですよ。

ほぼ日 ‥‥‥‥‥‥‥‥。
関根

娘さんは、彼女よりも背が高くて
近代風でした。

ほぼ日 近代風なのはあたりまえですよ。
関根 あの彼女が、近代風にアレンジされて
目の前にいるわけですよ。
ほぼ日 今風になった、あの彼女が。
関根

平成の彼女が。

一同 (爆笑)
関根

娘さんは、俺が彼女に恋したときと同じ、
17歳ぐらいでした。
母親である彼女のほうは
それなりに年を取っていました。
パッパッ、と親子ふたりを見て、
「あ、おじょうさん?」
なんて、声を掛けて
ああ、こっちとつきあいたいな
と思いました。

ほぼ日 うははははははは。
関根 だって、タイムマシーンに乗って、
あのときの彼女が目の前にいるんだもん。
ほぼ日 そんなメチャクチャな。
娘さんは、お母さんに似られたんですね。
関根 同じタイプなんですよ。
半分遺伝子持ってるし、
彼女が育ててるし、ね?(うれしそう)
ほぼ日 そうですね。
関根 彼女とずっと喋ってきたんだし(うれしそう)。
だから、似てるんですよ。
ほぼ日 でも、そこまで
「あのときの彼女」に
固執する関根さんは、すごいですね。
関根 あの夏に戻りたいです。
彼女と、ねぇ?(うれしそう)
どうなってたのかなぁ、と思って。
ほぼ日 いやぁ、うれしそうですね。
関根 どういう子どもが
いるんだろうと思ってね。
ほぼ日 ふははは、関根さんとのあいだに。
関根 彼女も女の子を生んでるから、
だからまぁ、女の子かなあと思って。
‥‥僕もほら、女の子じゃないですか。
ほぼ日 「女系」みたいな考えで。
関根

やっぱり女系かなぁ(うれしそう)、
ふたり、結婚したら。

ほぼ日 ええっと、女の人はあまり
過去を振り返って
「こうだったなぁ」というのは、
ないといいますね。
関根 ないですね。ないです。
それは、ないんだよなぁ(残念そう)。
(続きます)
2008-08-07-THU
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