さゆり みなさんとじっくり振り返りたかったのが、 下着やつきのみせに対する 「こうだったらいいな」という意見です。

ハサウェイ ドキドキしましたけど、 率直に書いてくださっていて頼もしかったですね。

ジャンボ 愛用しているからこそ「もっとこうなってほしい」 という気持ちが溢れていたよね。

惠谷すごく気になります。

なつみ 下着全般に関する「こうだったらいいな」は、 いろんな意見をいただきました。

ハサウェイ印象的なものはありますか？

ぬい これは、つきのみせやほぼ日の読者の方の 関心だと思うんだけれど、 「肌にやさしい素材」を求めている人が たくさんいるんだなと思いました。

さゆり 回答してくださった方が、 40-50代が多かったこともあるかもしれないですね。 やっぱり歳を重ねるにつれて 肌あたりのよさって大事になってくるから。

ハサウェイ 菊池亜希子さんも以前、おっしゃっていましたよね。 「大人は肌に触れるものに、上質ないいものを」 という感覚が大人のたしなみとしてじゃなく、 体でわかってきた、と。

ぬい つきのみせのシグネチャーの素材も 天然原料由来ではあるんだけれど、 くわしくない方からすると 化学繊維だと思われているみたいで。 そのあたりは、あらためて伝えたいなと 今回のアンケートですごく思いました。

ジャンボ 肌に合うかどうかは 試してみないとわからないところではあるけれど、 つきのみせは「着心地」が一番人気だったしね。

ぬい 思うのは、コットンだと、 かわいいデザインと補正力って なかなか両立が難しいと思うんです。 だから、コットンのように天然素材が好きだけど、 ある程度胸の形がきれいにみえるものがほしい っていう悩みを抱えている人には、 ぜひ届いてほしいです。

惠谷 そうですね。 締めつけにくい肌ざわりのいい素材ですし、 デザインにも自信があるので。

なつみ 「こうだったらいいな」には、 デザインに関するコメントもたくさんありました。 「胸の形にあうデザイン」であること。 あとは、「上品で大人っぽいもの」を求めていたり、 洋服に響かないシームレス派の方もいました。

ぬい レースたっぷりな下着が 人気なのかなって思ってましたけど、 レース＝化繊だから苦手意識があったり、 アウターに響かないシームレス派は根強かったですね。

ハサウェイ シームレスって、人気なんですね。 買ったことがないから知らなかった。

ジャンボ 前職が、仕事用の制服がある会社で、 下着が響かないように洋服で調整するのが難しかったから、 絶対シームレスって気持ち、よくわかります。

ぬい つきのみせのシグネチャーラインについての意見で 「縫い目」については考え直したいと思いました。

まりさ肌にあたるとかってことですか？

ぬい そうじゃなくて、 ブラのカップ部分、ダーツの縫い目が アウターに響くっていう意見があったんです。

ハサウェイああ、わかります！

ぬいハサウェイも感じてた？

ハサウェイ 着る洋服によりますけど、 わりと体にぴったりとした洋服だと 気になることはありました。

さゆり 生地とパターンの兼ね合いもあって、 こういうデザインだったんですよね。

惠谷 そうなんです。 胸の形をきれいに見せるために 立体のパターンをひいているんですけど、 バスト部分を立体化させるために 胸の中央にダーツを入れていたんですね。

さゆり 体のラインに沿うように立体的にするために、 よく使われる縫い方ですよね。

惠谷 はい。 でも、そこが薄いアウターだと響くみたいで。 考え直したいところですね。

さゆり あと「締めつけすぎないけれど胸を支えてほしい」 「心地いいのにホールド感のあるものがほしい」という 着心地のよさ×ホールドを求める声が たくさんありましたね。

なつみ わかります‥‥。 苦しいのは嫌なんですが、 支えてもらえないと不安もあって。

ハサウェイ 惠谷さんが言っていた、 リラックスとボディメイクのバランスですね。

ぬい そういう意味だと、 つきのみせに求めることとして シグネチャーの素材だと ホールド不足を感じている方がいました。

なつみ とくに大きな胸の方だとカップと合わなかったり、 生地がやわらかいので バストを支えきれない印象がある といった声がありましたね。

ハサウェイ アンダーが標準でカップが大きな方向けの 「GM」サイズがあるけれど。

さゆり 反響はのびていたけれど、 こうした声を聞くと、 人によっては今のままだと好みに合わない方も いるのかなと思いました。

惠谷 私もこのサイズの愛用者なので思うのが、 大きなサイズのブラは 胸を支えるためにストラップが太くて 野暮ったいデザインになってしまう。 そんな中で、こういうかわいらしい色味で、 きれいなデザインのものを求めている人は 絶対いるはずだと思っていました。 下着業界全体でも、 大きなサイズの売れ行きがいいみたいですね。

さゆりそうなんですね。

惠谷 でも、おっしゃるように、 ちょっと方向性が違うブラを 検討してもいいかもしれないですね。

ハサウェイ方向性が違うブラっていうのは？

惠谷 これまでのGMサイズのブラは 胸元が美しく見えてきれいなのですが、 つきのみせらしい洗練されたデザインを優先していました。 でも、やわらかい生地なので、 胸元に不安を抱えている方もいらっしゃるのかなと。 それなら、思いきって、 シグネチャーとは素材から変えてみるのはどうでしょう？

さゆり今まではシグネチャーラインの仲間でしたけど。

惠谷 もちろん、つきのみせのコンセプトである、 着心地のよさは大切にしますが、 「大きな胸もしっかりホールドしてくれる」 「痛くならずにしっかりホールドしてほしい。 できたら脇肉も集めたい」 というニーズに応えたいですよね。

ハサウェイ 応えたいですけど、 着心地のよさとホールド力って 対照的なのかなって思っていました。

惠谷 すごくホールド力が強くなくても、 生地やデザインを変えれば、 ノンワイヤーでも胸を支えるブラを つくることができます。 たとえば、伸縮性の強い生地に変えてみたり。

ハサウェイそうすると、苦しくないんですか？

惠谷 今までのシグネチャーラインとくらべると リラックス感は落ちますが、 締めつけすぎない生地を選べばいいと思います。 あとは、ちょっとデザインも華奢さからは離れて、 もうすこし胸を支える幅を持たせましょうか。

ジャンボ あの、私が気になっているのがデザインのことで。 ホールド力をもたせようとすると、 着たときにおばさんっぽくなっちゃって、 気分があがらないんです。

惠谷わかります。

ジャンボ できたら、惠谷さんらしい、 上品なデザインも残っているとうれしいのですが むずかしいですかね‥‥。

惠谷 しっかり胸を支えようとすると、 どうしても胸を包む生地の面積が大きくなって、 華奢さはなくなってしまうんです。 ですが、私も上品さは捨てたくないので‥‥。

さゆり ホールド力を持たせようとすると、 胸を包む面積が広くなるものですか？

惠谷 基本はそうですね。 ストラップは太く脇丈を高くすれば ホールド力はグッと上がるのですが、 すごくおばさんっぽくなると思います。 うしろのホックも３段のほうがしっかりするけれど、 止めにくいし、見た目もたくましくなるので。

さゆりそれは避けたいですね。

惠谷 そうですね‥‥見た目は変わるかもしれませんが、 着たときにきれいなデザインを目指して、 ストラップ部分の幅だったり 胸元のＶ字カットだったり 細かな調整をしてみますね。

ジャンボ楽しみです！　ありがとうございます。

さゆり これまでつきのみせは 着心地のよさ最優先だったと思うので、 「胸の形をきれいに見せたい」 「ある程度ホールド力がほしい」という方の 希望を取り込めるものがあるのはうれしいです！

惠谷がんばりますね。

ハサウェイ サイズ展開も悩ましいですよね。 今はS・M・GM・L・LLですけど サイズに迷われる方も多いようで、 もっとサイズ展開を細かくしたほうがいいんでしょうか？

惠谷 シグネチャーラインの生地は、 身体にフィットするように 伸縮性があるやわらかい生地を使っているので、 わりとどのサイズを選んでも融通がきくようにしています。 ここに違う素材でつくったGMが入ってくると、 サイズ展開というより着心地の好みの選択肢が増えるので、 そっちのほうがいいかなと思いました。

ハサウェイ なるほど。

さゆり GMの生地もデザインも変わるのであれば、 シグネチャーのラインから出してしまって、 まったくの別モノとして届けたいですね。

惠谷 リラックスした着心地が好きな人は シグネチャーで大きめのサイズを選んだり、 ピシッとしたものが好きならホールドを選んだり。 ご自身の胸の形やフィット感の好みに合わせて 選んでいただけるようにしたいですね。

なつみ アンケートを読んでいて思ったのが、 「脇肉が流れないようにしたい」 「背中のはみ肉が気になるので補正したい」 といった声もありましたよね。

惠谷 いわゆる補正下着ですよね。

ぬい 補正下着なんだけれど、 一昔前の苦しいものではなくて、 締めつけ過ぎないのに 身体のラインをきれいに見せてくれるのが理想です。

さゆり わかる！

ジャンボ 私もタイトスカートとかタートルネックとか、 ピタッとした服を着るときは そういう下着を身につけたい。

ぬい つきのみせはこれまで、 心地よくてリラックス感のある下着だったけれど、 身体をあまやかさない下着もほしいんです。

さゆりジャンボ そうそう！

さゆり 締めつけすぎないけれど身体をきれいに見せてくれる、 つきのみせらしい補正下着を 惠谷さんにだったら相談できるかなって思って、 実は、けっこう前からご相談していたんですよね。

惠谷 私の時代は補正下着って大流行で、 着るとウエストが６センチくらい変わるんだけれど 息できないくらいキツかったんですよ。

ハサウェイ 早く家に帰って、脱ぎたくなりそうですね。

惠谷 脱いだら「はあ～！」ってため息モノでしたよ（笑）。 でも、そうじゃないってことですよね。 ちょっとしたお食事会とか、 きれいな格好をするときに着るもので、 おしりのラインがあがったり 背中のはみ肉を胸に寄せたり。

さゆり したいです。 リラックスとホールドのバランスでいったら、 ちょっと「ホールド」が強めになるのかなと思います。

ぬい 一度、惠谷さんに試作いただいたものでも、 私はすっごくびっくりしたんです。 身体の密度が変わったというか、 きつくないのにはみ肉がどこかに消えてしまって。

ハサウェイ ぜんぜん違ったんですか。

ぬい タイトスカートを履いたら、 見るからに変わりました。 おしりのラインがキュッと上がって。

惠谷 欧米の方は筋肉質でかたいけれど、 日本の方ってお肉がやわらかいんです。 流れていきやすいので、 補正下着で筋肉の位置を決めるのは 年齢を重ねている人ほどやってもらいたいです。

さゆり お腹が出にくくなりますよね。

惠谷 そうですね、 ブラとショーツ、 全身の補正下着を着てもらうと より違いを実感できると思います。 できたら、補正下着だと化繊が多いので、 着心地のいい生地でつくりたいですね。 綿混にして、通気性もいいもので。 モールドかつフリーカットにすることで、 縫い目があたらないデザインにできたらと思います。

さゆり 私、補正下着を買ったことがあるんです。

ハサウェイ おお、どうでしたか？

さゆり デザイン自体はいいんだけど、 素材がテカテカで、着るとヒヤッとするんです。 それがどうしても苦手で。

惠谷 天然繊維だけでつくるのは難しいですが、 綿混で、肌あたりのいい生地を見つけているので、 それでつくってみようと思います。 毎日着たいと思ってもらえるものを。

さゆり つきのみせらしい補正下着を、 ぜひよろしくお願いします！

（続いて、できあがったアイテムをおひろめ！）