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糸井 |
でも、大学の先生になる以外に
「場所」がなくなってきてるなぁって感じ、
いまの日本には、ありますよね。 |
タモリ |
うん、そうですね。 |
糸井 |
そういう意味でいうと、
今年の「カレー」にしても「ジャズ」にしても、
タモリさんがやってる
ジャズのレーベル「ONE」にしても、
それ以外の道として‥‥。 |
タモリ |
そうなんだよね。 |
糸井 |
なにかがありそうな。 |
タモリ |
まぁ、そもそも
大学とかには向かないですから、オレは。
伝えることのない男ですからね。 |
糸井 |
伝えることのない男(笑)。 |
タモリ |
よく、芸能人から言われるんですよ。
自分以外に興味ないでしょうと。
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糸井 |
それは、でも、
はじめから「そういう子」だったわけですよね? |
タモリ |
うん、はじめから、「そういう子」でね‥‥。 |
糸井 |
ですよね。 |
タモリ |
うん‥‥。いや、んなこたぁない。
はじめは、
いろいろと興味があったんですから。 |
糸井 |
あ、そうですか(笑)。 |
タモリ |
あったあった。 |
糸井 |
それ、白状してる感じがしますね。
それがいつ、どうしたちゃったんですか? |
タモリ |
それはね、たぶん‥‥。
小学校3年生のときにね、
友の「裏切り」にあったんですよ‥‥。
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糸井 |
それは、告白ですね!?(笑) |
タモリ |
ええ、それ以来というもの、
あんまり人と遊ばなくなりまして。 |
糸井 |
それはまた、どんな裏切りで? |
タモリ |
ボスみたいなやつがいるじゃないですか。 |
糸井 |
はい、はい。 |
タモリ |
でね、ともだちだと思ってたやつに
「あいつってどう思う?
イヤなやつじゃないか?」って聞かれたから
ああ、そうだね、ヤだねっつったんです。
そしたら、まんまと告げ口されまして。 |
糸井 |
裏切り‥‥というか「寝返り」だ。 |
タモリ |
そのときに、
「あっ、これは、他人とは
あんまり交わらないほうがいいな」と
本能的に思ったんですよ。 |
糸井 |
はぁ‥‥。
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タモリ |
だから、小学校時代は
あんまり交わらなかったんです、人と。
でも、中学からは、もういいだろうと。 |
糸井 |
解禁ですか。 |
タモリ |
やたら人と遊ぶようになったんです。 |
糸井 |
他人解禁(笑)。 |
タモリ |
もういいだろう、と。
中学に入ったら大丈夫だろう、と。 |
糸井 |
理不尽な裏切りなんかないだろう、と。 |
タモリ |
うん。で、高校生になったら、
ますます「これはもう大丈夫だ」。 |
糸井 |
全面的に解禁ですね。 |
タモリ |
もう、やたらと遊ぶようになって。
<つづきます> |