タモリ先生の午後 2008。 「スロー人」のすすめ。


第14回 みうらじゅん野放し。
タモリ そうやって思い浮かべてみると、
だいだい「兄」って、スロー人かもね。
糸井 そういえば、あの千原兄弟も。
タモリ そう、あの「残念な兄」ね。
糸井 兄には「アニ性」があって、
それはスロー人の素質でもある。
タモリ 女性の場合は、それが「妹」なのかも。
「アニ性」を持ってるのって。

ほら、さっきの、あの「妹さん」とか。
糸井 妹がアニだった。
タモリ そう、そう。

糸井 ああ‥‥いいですね。スロー人のすすめ。
なんだか「苦労人」みたいな響きもあるし(笑)。
タモリ ねぇ、いいでしょう。
糸井 いまのところ、なにができるのかは
まったくわかりませんが(笑)。
タモリ 素材としてはおもしろいんだけど、
イベントを演出するとしたら、相当、高度だよね。
糸井 でもね、いま、ちょっと思ってるのは、
「長い時間かけてやるイベント」とか、
けっこう、おもしろいんじゃないかって。

カレーにしても、ジャズにしても、
お名残り惜しい感じってあるじゃないですか。
タモリ うん、うん。
糸井 それって、会場の都合だったりもするんで、
そういう時間的な制約のないところで
ひたすら、みんなで「だらだらする」とかね。

タモリ ほったらかし。
糸井 そう、その「ほったらかし」の感じを
意識的にやってしまおうと。
タモリ スローフェスだ。
糸井 廃校を使ってやるとかね。
タモリ みんな飲んで食ってたりしてね。
糸井 ああ、大事ですよね。
タモリ 相撲だって、歌舞伎だって、
食って飲んでってことですからね。
糸井 そうですよね。
タモリ で、会場のあちこちに
スロー人たちが散っている、という。
糸井 寝てたり(笑)。
タモリ コピー書いてたり(笑)。
糸井 夜の10時まで(笑)。
タモリ 30小節に1発、入ったり。
糸井 あるいは「みうらじゅん野放し」とか。

タモリ それは(笑)。

糸井 野放しにされても
なんとかしそうじゃないですか。
タモリ それにしたって、
「みうらじゅん」を「野放し」って(笑)。
糸井 言うだけ言ってるだけだけど、
おもしろいなぁ(笑)。

<つづきます>


2008-01-10-THU