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HOBO SUPER OMISE SHOP

もの好きさんいらっしゃい

好きなものを集めたら、
ちょっぴり奇妙な「雑貨」が集まる店ができました。
店の名は『HOBO SUPER OMISE SHOP』。
自分の人生に必要かと言われたら、
そんなことはない。
でも、所持したい。
コレクターになるというよりも、これは所持欲。
自分が買わないで誰が買う。
自分が買わなかったら誰かに買われてしまう。
買わねば。
そして家やお気に入りの場所に飾ることを、
たのしみたい。
バイヤー経験もある目利き店主、
塚本太朗さんが集めた品々を
ひとつずつ見せていただく連載です。
週に2回、火曜と金曜にお届けします。
1月の「生活のたのしみ展」にも出展するので、
どうぞおたのしみに。

塚本太朗さんプロフィール
#05

HOW TO WRAP__の「WRAPPED STONE」 HOW TO WRAP__の「WRAPPED STONE」

今回は、石です。
もちろん、ただの石ではなく、
HOW TO WRAP__さんの
”WRAPPED STONE”というもの。
HOW TO WRAP__さんは、
日本の「包む」伝統文化を受け継ぎながら、
現代の「包み」を考えるブランドとして
活動なさっています。
塚本さんは、
もともとお知り合いだったのですか?

はい。
以前からお付き合いがあり、
何度かお会いしました。

そのころから、
石の作品を販売なさっていたのでしょうか。

最初は、石を売ることは
目的にしていなかったそうです。
ところが、インテリア業界から、
「販売してみませんか」というお話がたくさん
来て、人気が出たのだとか。

インテリアとしての需要があったのですね。

制作はけっこう大変で、
あまりたくさんはつくれないのだそうです。
石の形や大きさをすごく大切にしているから、
なかなかいい石が見つからないこともあるらしくて。

石を探すところから、妥協がないんですね。
あまり石に詳しくない私たちから見てもわかるくらい、
ここにあるものは、どれもきれいな形です。

黒っぽい石も、グレーの石も、
平べったいものも‥‥どれも、国内の石なんです。
日本の籐細工や竹細工に用いられてきた、
伝統的な結び方で革を巻いているそうですよ。

何本もの革が巻かれているものと思っていましたが、
よく見ると、一本の革で結ばれていて驚きました。

すごい技術です。
革を引っ張って石を包むのに、
とても力がいるとお聞きしました。

だから大変なんですね。
この石も、以前ご紹介いただいた
ヤマニ木工さんのペッパーミルのように、
コレクションしたくなります。

わかります。値段も1万円いかないぐらいですし。
僕はまだ2つしか持っていないのですが、
集めたいです。

塚本さんのおうちでは、
どういう用途に使っているのですか?

うちでは、オブジェとして棚に飾っています。
お店などでは、ペーパーウエイトとして、
フライヤーに乗せるのもよさそうです。

わあ、おしゃれな使い方ですね。

‥‥でも、あらためて考えてみると、
「HOBO SUPER OMISE SHOP」で
ご紹介するアイテムのほとんどが、
はっきりした用途のないものかもしれません。

たしかに
「なにに使うかはわからないけど、ほしくなるもの」
が多いお店になりそうで、ワクワクします。
そういう魅力って、あると思います。

‥‥そうですよね! 
僕は昔から「用途は買った人が考えればいい」と
思っていたんです。

そうですね! そう思います。
「使い道はわからないけど、
なんかほしくなっちゃう」
ということが大事ですよね。

うん、まず「ほしい」と思うことが第一で。

(自信を取り戻し、6つめのアイテム紹介につづきます!)

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HOW TO WRAP_
現代に適した“包み”を考える
ブランドとして始動。
日本の包む文化を継承しながら
包むことの価値を改めて見つめ直して、
現代の新しい包みのかたちを提案する。

石の作品は、石を探しにいくところから始まる。
一つ一つの石に、革紐の色や太さを合わせて、
巻き方も決める。
すべて一期一会の一点もの。
ビビッときたら、お迎えを。
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