フランス。
バカンス真っ只中。
そんなところにボクたちはもうすぐ帰ります。

ものすご〜く久しぶりのパリ。
早くみんなに会いたいけれど、
揃いも揃ってみんなバカンス中。
久しぶりに帰るのに、
ほとんどの友達がパリにいないよ。

おフランス。
『go toキャンペーン』しなくても、
みんな勝手にgo to です。

方や、一生懸命
『go toキャンペーン』をしたのに、
行くべきでない、
今じゃない、
帰省してくれるな、
という風潮の日本。
（みんなが実際どう思っているかはさておき、
ニュースやワイドショーはそればかり。）

方や、『go to』唱えなくても、
自ら率先して『go to』するおフランス。
これは「フランス人」の話だけじゃなく、
フランスに住む日本人の友人・知人とかも
含めのお話です。

先日、コロナで学校が
しばらく閉鎖されていたからといって
学校の夏休みが短縮されたりはしない、
そんな話すら出ない。
という記事を書きましたが、
コロナだからと言って、
バカンスを控えるということにも
ならないんです。

▲人の多さにびっくり!
バカンス中の友人から送られてきた南フランスの写真。

▲こんなプール付きの一軒家を借りて
のんびりバカンスを過ごすのがフランス流。
だからパリを出て郊外や地方に行ったからといって
特に問題はない、と考える人が多いそう。

フランスってそんなに
コロナが落ち着いているの？？
って思うでしょ？
そうじゃないんだ。
全然落ち着いていない。

むしろ7月中旬から、
（↑まさにバカンス入ってしばらくしてから。）
再び感染者数が急増中で、
全国で公共の屋内でのマスク義務化。

そして屋内・屋外問わず、
屋外でもマスク着用を義務化している市も
全国にいくつもあるんだよ。
（ビアリッツ、モンサンミッシェル、
サンマロ、ニース、アヌシーなど、
バカンスでたくさんの観光客が
集まるような場所だね。）

さらに、8月10日からは、
パリやパリ近郊では
屋外の決まった場所では
マスクを義務化することが決定されたよ。
商店などが多く集まる通り、
人がたまりやすいエリア、
セーヌ川沿い、
マルシェや蚤の市など
人がたくさん集まる場所は
全部義務化されたんだよ。

▲パリ市のウェブサイト。
マスクをしなければいけない場所が示されています。

罰金は今回も135ユーロ。
約16,500円。
かなりの額ですよね？！

しめるところはしめないと、
たぶんゆるゆるになってしまいがちな
フランス。
義務化して罰金くらい厳しくして、
みんなのマスクマナーが守られるから
ちょうどいいのかな？！

バカンスのことだけではなく、
マスクのことをとっても
対照的で興味深いのです。

特に決まりや罰則を設けなくても、
こんなに倒れそうなくらい暑い日が続いても
誰も人がいないような道でも、
ほとんどの人がマスクをしている日本とは
なんだか本当に全然違う。

（という記事を書いていたら、
渋谷でノーマスクフェス騒ぎのニュース。
ちょっぴり残念な日本の姿見ちゃった…。
ま、どこの国にもごくごくわずか
いろんな人がいますよね。
そんなごくごく一部の人のニュースはさておき、
ここではあくまでも
普通の日本人の姿と比較して‥‥。）

どうしてこんなに違いが出るのでしょう。
この間、ず〜っと不思議な気持ちで
2つの国の違いを観察しているのですが
いまだに全然わかりません。

▲こちらは南仏の人気の観光地。
海岸もレストランも街もカフェも何もかもが人がいっぱいすぎて、
ぐるぐる回って結局駐車場すら見つけられなかったと言う友人より。

今日も友人たちのSNSは
フランス国内やヨーロッパを満喫する
楽しそうなバカンスの様子、
美味しそうなもの、
美しい風景の写真で溢れてます。

つい先ほども目下バカンス満喫中の
フランス人ファミリーたちと
連絡を取り合ったら、
（3ファミリーでバカンスに出かけている。）

「バカンスにはきてるけど、
みんなで一週間家を借りて、
ほとんどそこで食べて遊んでってして
観光のようなことはあまりしてないから
問題ないんじゃないかな。」

「内陸部の小さな村や町はガラガラだけど、
海の近くなど人気の観光地は
カフェも入れないくらいの密だよ。」
と教えてくれました。

▲結局混みすぎて駐車場が見つからなかったので、そのまま帰ることになり、
お腹は空くし海には入れないしで不機嫌になった子供たち‥‥。

9月から、
いよいよ我が家のプチモンスター君の
幼稚園が始まるから
（フランスは幼稚園も義務教育！）
気合いを入れて帰るのだけど。

言われなくても
勝手にみんなでgo to キャンペーンの
密なバカンス写真を見ていたら、
このまま何も起こらずに
無事に学校が再開されるんだろうかと
ちょっぴり不安になってしまった‥‥。

否定的で不安を煽るだけなことが多く、
人同士が見張りあっているって印象の
日本と真逆で、
どんな時でも楽しそうなおフランスの様子、
実はちょっぴり羨ましいなあとは
個人的に思っているんだけどね。
このバカンスヤッホ〜！！
のツケが９月になってきませんように‥‥。
って心から祈っているボクたちです。

▲コロナの影響で海外旅行は控えていると言うフランス人も多いようで、
そのぶん国内の観光地がものすごく混んでいるそう。

※この連載を再編集し、
　書き下ろしも入れて新潮文庫になりました。
　こちらをぜひご覧ください！（2015年8月出版）