「文字は書き順しか 気にしない?!」
2023年始まって、1週間ちょっと。 日本は冬休みを終えて、 今週から学校が再開するところが 多いのかな?!
今日はね、学校でのお勉強に関係ある 文字の書き順・画数についての話だよ。
▲日本語ではひらがな、カタカナ、漢字とかなり徹底的に勉強していく「書き順」。 画数で辞典をひくということができることを考えても 絶対的に統一されているってことですよね?!
息子にひらがなやカタカナの練習をさせる時、 正しい書き順、最初が肝心よねと思い、 一緒に 「い~ち、に~い、さ~ん」 なんて口に出して 教えるようにしているのですが、 「ん?? ちょっと違うよ。」 と指摘することがとても多いのです。
例えばカタカナの「ロ」。 私たちが小さい頃から 勉強してきた書き順でかくと、 「いち、に~い、さん」 で、3画ですよね?
でも息子は、 「いち、に、さん、し」 って数えるのです。 私たちが2画目で一筆でかけるから 「2(に~い)」と数えるところを、 「2(に)、3(さん)」と数えてしまうのです。
他にもね、例えばひらがなの「て」は 「い~ち」 じゃなくて 「いち、に」 って角で曲がるところで 「2画目」になっちゃうし、 数字の「4」も 「いち、に、さん」 って、曲がるところで 画数が増えちゃうんだ。
気持ちはわかるんだけど、 違うんだよ。 一筆で書くところは 「に~い」「さ~ん」って数えるんだよ、 なんて言いながら 直させようとしていたのですが、 幼稚園から持って帰ってくるプリントや、 フランスの子どものテキストを見ていて 気づきました。
▲フランスの幼稚園3年目(最終学年4才から5才)のテキスト。 書き順をよく見てみると一筆ごとではなく、形が変わるごと、曲がるごとに数字が増えていく。
フランスでは、一筆で1画ではなくて、 曲がるたんびにどうやら数が増えている! 数字の「4」も2画ではなく、 3画のものとして紹介されているのです。
▲このように日本でお馴染みの数字も、数え方が日本よりも多い。
しかも、よく見ると、テキストによって 数え方の数字も違う‥‥。
この線が、「何画目か」が大切なのではなく、 全体の書く順番を学ぶための ガイドとなる数字という捉え方のようなのです。
▲違うテキスト同士を比べてみると、同じ字でも画数の数え方が違っています。 でも出版社は同じ。 「画数」ではなくあくまでも「書き順」を示すための数字ということですね。
▲ちょっとわかりずらいくらい細かく数字がわかれているアルファベットも‥‥(苦笑)。 ちなみに、フランスの幼稚園では最終学年3年目でアルファベットの筆記体を勉強し始めます。
日本で学んだ私たちにとっての「書き順」。 子どものドリルの中で、 「太く書かれた部分は何画目ですか?」 なんていう問題もよく目にするように、 書き順ってものすごく大切なもので、 数字自体も決まっているものとして学んできた 私としては、ちょっと衝撃なのでした。
▲フランスの幼稚園でアルファベットや数字を習ってくるので どうしてもフランス式になりがちな息子。 例えば今書いている「ワ」も彼にとっては「2画」じゃなくて「3画」。 「1、2、3」と数えながら書いてます。
ということはさ、 姓名の字画で運勢を占うとか、 子どもの名前を決める時に画数を考えるとか あるじゃあない?? 考えたこともなかったけれど、 あれって、 フランスには存在しないってことだよね? だって同じアルファベットでも 本によって画数が違うんだものね?!
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2023-01-10-TUE