バブー&とのまりこの パリこれ! 住んでみてわかった、パリのあれこれ。


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「節約は、
ベルトをしめる?!」

 
     
バブー&とのまりこの パリこれ! 住んでみてわかった、パリのあれこれ。
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「節約は、ベルトをしめる?!」

バブー

最近ね、なんとかの値段が上がったとか、
商品の内容量が減ったとか、
物価上昇に関する話題がとても多いよね??

フランスでは、公共交通機関の運賃とか、
家賃など生活に関わるものの多くが
毎年少しずつ値上がりしていくのが当たり前で
今に始まったことではないのだけど、
やっぱり直近では戦争の影響などもあり
すごくたくさんのものが
一気に値上がりしている印象があるよ。

とのまりこ
そんなわけで、友人たちとの会話では
「ガソリン代が高すぎて車を使いたくない」
「日々、大量消費するパスタの値段がすごい上がった」
「油の値段が上がりすぎだから揚げ物を控える」
などなど‥‥
家計に関するトピックがいっぱいです。

あまり楽しい話題ではないのですが、
このおかげで(?!)勉強した言葉が
ちょっと面白かったので今日はその紹介を!


▲パリの登校時間はまだまだ暗い。
朝8時半、暗いところでもだいぶ明るく写るiPhoneで撮ってこのくらい。

バブー
「se serrer la ceinture」
(ス・セレ・ラ・サンチュール)
=「(自分の)ベルトをしめる」
というフランス語、これは
「生活を切り詰める」って言う意味の
話し言葉で使われるんだって!

日本語だったら、「財布の紐をしめる」だけど、
フランスでは財布じゃなくて、
ベルトをどんどんしめつけるのが、
節約して生活を切り詰めるっていう表現になるんだ。

お金がないから食事を食べない
→どんどん痩せてベルトがしまるようになる
=生活を切り詰める という話に繋がるみたいだよ。

とのまりこ
息子のフランスの学校のママ友たちとの
グループワッツアップでの会話。
(フランスでは日本でいう「ライン」の代わりに
「ワッツアップ」というアプリが使われることが多い。)

超おしゃべりなフランスのママたちの
高速でやりとりされるさまざまなトピック。
実際に会って集団グループで話している時の
スピード(もう本当みんなおしゃべり!)には
本当についていけないことが多く、
「ごめん、まりこ! このスピードじゃ
全然わからないよね。
フランス人でもわからないから。」
なんて後からゆっくりわかりやすい語彙を使って
話してもらうことも多いのですが、
携帯のグループの中の文字での会話だと、
わからない表現を調べることができるので、
ものすごく勉強になり
フランス人のママたちの会話は、
私の「生きたフランス語会話辞典」となってます(笑)。


▲学校のフランス人ママ友たち。
朝の登校後の学校の前での井戸端会議、ちょっとカフェしない? の集まり、
たまに開催される夜ママだけで出かけるディナーの会etc、
スーパーおしゃべりで早口な彼女たちの会話は理解するのに必死で
ほとんどついていけず‥‥。
でも携帯の上の文字上だと調べてなんとか新しい表現を学べ、
私の「生きるフランス語会話」の見本になってくれてます。

バブー
そんなわけで
話し言葉で使われる
フランス語表現を学ぶことが多いボクたち。
毎日携帯の中を飛び交う言葉が
新しい語彙になっていってるよ。

ちなみに、辞書を調べてみたら、
「Ceinture!」=「ベルト!」
だけでも「我慢しなさい」
という表現になるんだって。
おもしろいよね!

今度からボクの家では
「ベルト!!」
って言葉を使ってみようかなと思っているよ♪
「我慢しなさいっ!!」より
「ベルト!!」
の方がちょっとキツさが緩和されるかな?!
なんて(笑)。


▲普段の会話で登場する「ベルト」は息子の習い事「空手」の帯の「サンチュール」。
我が家では今度から「我慢しなさい!」でも使おうと思いました(笑)。

 

 

 

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「シンプルシックで心地よい暮らし
パリの小さなアパルトマンで楽しむおうち時間」
出版社 : 世界文化社
発売日 : 2021/5/29

 

 

※この連載を再編集し、
 書き下ろしも入れて新潮文庫になりました。
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東京都杉並区西荻北4丁目5−24
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2023-01-17-TUE

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illustration:Jérôme Cointre