バブー&とのまりこの パリこれ! 住んでみてわかった、パリのあれこれ。


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「たまご探しで、
 あついと冷たい?!」

 
     
バブー&とのまりこの パリこれ! 住んでみてわかった、パリのあれこれ。
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「たまご探しで、あついと冷たい?!」

バブー

この時期パリはどこへ行っても
イースターのチョコレートでいっぱい!
お菓子屋さんにもスーパーにも
イースターのチョコレートが山積みになって、
チョコとは関係ないお店にも
イースターの飾りが‥‥。


▲学校でもイースターにちなんで毎週、神父様からのお話があったり
(子どもたちはチョコレートで頭がいっぱいだけど元々はキリスト教にまつわる日だから)、
イースター関連のものを制作したり♪こちらは息子のクラスに飾ってあったうさぎの絵。

我が家のプチモンスターは、
顔馴染みのご近所のお店に挨拶に行くたびに
大きなチョコレートをもらって帰ってきたり
毎日チョコまみれになっているよ‥‥。


▲ご近所の顔馴染みのお店とかに寄ると
この時期こんな素敵なプレゼントをもらうこともしばしば。
チョコは少なめにしてほしいなんて願いは叶わぬフランスでの子育てです♪

とのまりこ
イースターといえば
「たまご探し」イベント。
本物のたまごで作った飾りを探すと言うよりは、
たまご型のチョコレートをはじめ、
イースター用に作られた
たくさんのチョコレートを探す
「チョコ探し」の方が一般的。

本当のイースターは来週の月曜日ですが、
この時期になると子どもたちの頭は
「たまご探し」でいっぱい!

「ねえねえ、このチョコたち
家の中に隠すからママ探してね!」
なんて毎日のように言われるし、
誰か友だちが遊びにくるたびに、
「たまご探ししよう!!」
とミニイベントが開催されます。


▲商店街を絡めての企画、同じアパートの建物内での企画など、
大小様々なイースターのたまご探しのイベントも。

バブー
というわけで、先週末もボクの家で
子どもたちが交代にチョコを隠して
みんなで「たまご探し」なんてことが
何度も何度も繰り返されていたんだけど、
そんな時に耳にする言葉。

「chaud」(ショ=あつい)と
「froid」(フロワ=冷たい・寒い)。

たまご探しに
「あつい」とか「冷たい」とか??
なんて不思議になるんだけど、
何かを探している人にかける言葉で、
子どもたちがよく使う言葉なんだ。
例えば「かくれんぼ」とかでもね!

とのまりこ
探す対象のものに距離的に近くなると
「C’est chaud!! chaud!!!
 Très chaud!!!」
(セ・ショ! ショ! トレ・ショ!)
=「あつい! あつい、あつい!!
 めっちゃあつい!」

探す対象のものから離れてしまうと
「Non! C’est froid. Froid!」
(ノン! セ・フロワ・フロワ!)
「あー違う! 冷たい! 冷たい、冷たい!」

という感じで使います。
たまごのありかを知っている子どもが、
夢中で叫びます(笑)。

我が家にやってくる子どもは、
日本語もフランス語も話す子どもも多いので、
たまに「あつい!!
 めーっちゃあつい!!」とか
日本語に訳されたものが飛び交っていたりも。
「あつい」だの「冷たい」だの、
最初は何言ってるんだ?!?!
と、私の頭の中に
ハテナが飛び交ったものでした。

ちなみに、
本当にめちゃめちゃ距離が近くなった時は
「Brûlant」(ブリュラン=燃えるような)
が使われます。
め〜っちゃくちゃ近い、すぐそこだよ!!
って時のことを指すんだそう。

バブー
なんとなくイメージでは理解できるよね。
近づいたら「あつい!」
遠くなっちゃったら「冷たい!」

先週末も、ボクをほったらかしにして、
「ショーショーショーショー!!!」
あつい「たまご探し」が
繰り広げられていたよ。

だれかボクには、ボクにも食べられる
チョコじゃない「たまご」、
隠してくれないかなあ‥‥。

 

 

 

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「シンプルシックで心地よい暮らし
パリの小さなアパルトマンで楽しむおうち時間」
出版社 : 世界文化社
発売日 : 2021/5/29

 

 

※この連載を再編集し、
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「Boîte」(ぼわっと)
東京都杉並区西荻北4丁目5−24
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2023-04-04-TUE

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illustration:Jérôme Cointre