「言葉の表現に いろんなニンジンが?!」
ボンジュ〜ルみなさん。 冬の上着を着ている人もたくさん、 寒くて雨ばっかりだったパリ。 日曜日からようやくようやく 春夏らしい日差し&気温になって 今週はものすご〜く久しぶりに 「暑い!」という言葉を使うことに なりそうだよ。
みんなが嬉しくなって 外に飛び出した先週の日曜日は どこの芝生広場も パリっ子たちで溢れかえっていたよ。 ピクニックをする人、 友達同士・家族でスポーツを楽しむ人、 年度末のお祭りをする ボーイスカウト・ガールスカウトたち 下着姿で日焼けする人 etc...
▲ようやくようやく、夏の格好で外に出れる日がやってきて、あっちもこっちも大賑わいだった先週末。 我が家も息子の学校のクラスメイトたちと大ピクニック大会。
▲イヌのおさんぽの人もいっぱい。 イヌも人間もウキウキ嬉しそうな夏がやってきたパリ。
▲子どもたちだけではなく、大人たちも色々な道具を持ってきてスポーツを楽しんでいたり、 芝生の上に寝転がって塗り絵を楽しむ大人がいたり、 何もないところで楽しむ楽しみ方がみんな上手。
▲ピクニックの横でチェスを楽しむ。 パパたちも真剣に子どもたちにアドバイスしながら戦略を考えていました。
さて、今日はフランス語でよく登場する 食べ物を使った表現。「ニンジン」です。 壁にぶち当たってばかりの 難しいフランス語ですが、 食べ物を使った表現は 楽しく美味しく覚えられる気がして 個人的に大好きです。
「Les carottes sont cuites.」 (レ・キャロット・ソン・キュイットゥ) これ、直訳すると「ニンジンが煮えてます」 (火が通って調理されています)っていう 意味なんだけどね、 もはや何もなすすべなし、お手上げ、 手の施しようがない、遅すぎる、 つまり日本語で言う「万事休す」って言う 意味なんだよ。 「ニンジンが煮えてます」
例えば、フランス人がとてつもなく熱くなる サッカーの試合、 1点差で負けていながら 残り時間僅かなところで、ダメおしで 相手チームに追加点を入れられてしまって もう、おしまい!頭を抱えながら 「うお〜!! ニンジン煮えた〜!!」 という感じです。 なんだか変なイメージですが(笑)。
ちなみにニンジンといえば、 『La carotte et (ou) le bâton』 (ラ・キャロット・エ(ウ)・ル・バトン) =『ニンジンと(か)棒(鞭)』 という日本語で言えば「飴と鞭」 という表現もあるよ。 ニンジンが「飴」なのは ご褒美のにんじんを目の前にぶら下げて がんばる時なんかに使う 「ニンジン」と同じ感じだよね!
「ニンジンが煮えた」では 万事休すというマイナスな意味で ニンジンが使われるのに、 「ニンジンか鞭か」では ニンジンがプラスのご褒美の方として 使われるのも反対で面白いよね?!
それではみなさん、今週も素敵な1週間を!
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2024-06-25-TUE