バブー&とのまりこの パリこれ! 住んでみてわかった、パリのあれこれ。
2003年、フランスに単身で渡り、 現在はパリを拠点にヘアメイク&フォトエッセイストとして 活躍しているとのまりこさんが、 愛犬のバブーくん(アイルランド出身)を相棒に、 パリ暮らしのちょっとびっくりな出来事や、 へぇ〜っと感心する習慣などなど(*)をお届けします。 *もちろんすべてのフランス人やフランス全土に共通しないこともあります。 週に1回、でも気まぐれにもっと更新するかも? すてきな写真とともに、おたのしみください。 Amusez-vous bien!

 
とのまりこさんと バブーくんのプロフィール
 




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刺繍イベントで、日本の
「家庭科」の偉大さを実感?!

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刺繍イベントで、日本の
「家庭科」の偉大さを実感?!

バブー

みなさんボンジュ~ル。
年明けのパリは雨が多くて、
1か月以上続いた長雨の影響で
セーヌ川もプチ氾濫していたよ。

観光に人気のセーヌ川クルーズも
この影響で運行が止まったり
(なぜなら水位が上がると
船が橋の下をくぐれないから!)、
大きな影響が出ていたよ。

ところでみなさんは、針に糸が通せる?
「玉結び」って覚えている?
取れてしまったボタンをつけられる?

普段は裁縫の「さ」の字もない人も
小学校の時の記憶をたぐりよせれば
クリアできる人も多いかな。

とのまりこ

私たちが生活の基本知識となる
様々なことを学んだ『家庭科』の授業。
残念ながらフランスには
『家庭科』という授業がないので、
とても基礎的な簡単な裁縫すら
できないフランス人がたくさんいるのです。

先日、息子の小学校で
キリスト教のイベントに向けて、
子ども達がアルファベットを刺繍した
ブレスレットを作るにあたって、
作業を助けられる両親を募集して
授業の助っ人に行くということがあり
改めて「家庭科」の偉大さを
実感することとなりました。

学校のイベントで刺繍が必要になった子供たち。
家庭科の授業がないので、
ほとんどの子供たちが針も糸も初めてで大苦戦。

キリスト教関連のイベントで、頭文字のアルファベットを刺繍。

バブー

何年も前に、このコラムでも
「フランスには『家庭科』がないため、
お料理を学ぶということも
各家庭に委ねられた部分が多いよ」

紹介したのだけど、
裁縫に関しても全く同じなんだね。

学校からは、各クラス数人ずつ、
「簡単な裁縫のお手伝いができる親を募集します」
という連絡がきたのだけど、
できる人が少なすぎて、
なかなか人が集まらなかったんだって!

各クラス、裁縫を教える助っ人ができる親を
数人ずつ募集したものの、できる人が限られているため、
どのクラスもなかなか人数集めに苦戦していた模様?!

とのまりこ

これは、昼間仕事をしている人が多くて
都合がつけられないからという理由ではなく
(なぜなら遠足の付き添い、
学校イベントのお手伝いなどであれば、
抽選会になるほどあっという間に人が集ま線から)
本当に裁縫ができる人が少なかったからのよう。

実際息子のクラスのグループメッセージでも
「私は裁縫はムリだわ!」
「全くできません! 役に立てないわ!」
「今回のはパス!」
というママパパからのメッセージが溢れてました。

助っ人に名乗り出たものの、
針に糸を通すのすらできないママ達もいたり?!
フランスは裁縫できる人とできない人の差がくっきり。
やっぱり「家庭科」という授業は素晴らしい!

バブー

裁縫に関してもね、料理と同じく、
お母さんとかおばあちゃんとか、
『触れる・習う』機会があったかという
家庭環境に大きく委ねられるんだよ。

パリでは毎年手芸やクラフト関係の
見本市が開かれるのだけど、
全国から手芸・手作り好きの人たち
(主にマダム)が集まってきて、
ものすご~い賑わいになる大イベント!
好きな人たち、得意な人たちの
熱量や技術はすごいんだけどね、
全員が最低限の裁縫ができる、
少なくとも経験したことがあるという
日本とは、ずいぶん状況が違うみたいだよ。

大きな会場を使ってパリで毎年開催される、手芸関係の展示会。
大人気で、全国から手芸好きのマダムたちが
集まってきて大盛り上がり。
フランスは裁縫ができる人、全くできない人と
はっきり2つにわかれます。

とのまりこ

結局息子のクラスに助っ人に行ってみたら、
7人くらい参加してくれた親のうち、
実際に裁縫(裁縫というか、玉留め、
針に糸を通す、返し縫いなど基本的なこと!)
ができたのは2~3人。

残りの人たちは、
「学校の様子を見るチャンスだと思ったし♪」
なんて軽いノリで、
「マリコ~ちょっと来て! これどうやるの?」
「マリコ~! 針に糸通せる?」
という具合で、
一体誰の助っ人に来たんだか(笑)という状態。

改めて日本の「家庭科」の偉大さを実感した
刺繍イベントの助っ人でした。

学校の昼休み(2時間近くもある!)や
放課後を使って行われる、校内での習い事。
息子の学校では「裁縫」があり、毎年定員オーバーの人気ぶり。
フランスで「裁縫」はこうやって
習い事として学んだり、親から教わったり。

バブー

それではみなさん、
今週もステキな1週間を!

 

*とのまりこさんの本*


「シンプルシックで心地よい暮らし
パリの小さなアパルトマンで楽しむおうち時間」
出版社 : 世界文化社
発売日 : 2021/5/29

 

 

※この連載を再編集し、
 書き下ろしも入れて新潮文庫になりました。
 こちらをぜひご覧ください!(2015年8月出版)

フランス雑貨のお店オープンしました。
バブーくんは日本滞在時に、お店にいます。

「Boîte」(ぼわっと)
東京都杉並区西荻北4丁目5−24
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illustration:Jérôme Cointre