白いシャツをめぐる旅。2020 わたしのマスターピース。 白いシャツをめぐる旅。2020 わたしのマスターピース。
10 シルクを日常のものに、もうひとつの肌のように。ma.to.wa
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2016年に初めて紹介してからずっと、
白いシャツといっしょに旅をしてきた
シルクのインナー「ma.to.wa」(マ・ト・ワ)。
ことしも、心づよい道連れとして
気持ちのいいインナーがならびます。



着実にファンをふやし続けて、
毎回、たくさんのかたにお求めいただいている
この人気のインナーをつくっているのは、
デザイナーの惠谷太香子(えたに・たかこ)さん。
パリ・オペラ座で衣装を担当し、
長くインナーづくりにかかわってきた人です。
その惠谷さんが、
日本の「オーガニック素材」の先端を走る
名古屋の豊島株式会社と組み、スタートさせたのが
シルクのインナーブランド「ma.to.wa」です。
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「ma.to.wa」のインナーは、
シルクといえばまず思い浮かべる、
「つやつや・てかてか・つるつる」とはちがい、
とてもやわらかく、
いつまでもさわっていたくなるような
ふわふわ感と弾力があります。
そして、ご家庭の洗濯機で洗えるんです。



シルクは「セカンドスキン」と呼ばれるほど
人の肌になじみのよい素材。
通気性、発散性、吸湿性、保湿性にすぐれ、
静電気を起こしにくく、紫外線から肌を守ります。
冬はあたたかく、夏は涼しく、
常にさらっとして、快適な状態を保ってくれます。
残念なことにシルクはいま
日本ではほとんどつくられていないので、
中国で良い原糸を探し、日本で加工をし、編み、
この製品づくりをしています。



バレエの衣裳をつくってきた恵谷さんだけに、
立体のパターンがすばらしく、
それが着心地の良さにつながっています。
ストレッチ加工をしているわけではないのに、
やわらかく伸びて肌になじみます。
洗濯機で洗えるのもうれしいポイント。
乾燥機はNGですが、さっと脱水して、
風通しのよい場所に干せば
1時間くらいで乾きますから、
旅行にもぴったりのインナーなんです。



今年は、すっかりおなじみになった
定番のタンクトップや、ドロワーズ、メンズTシャツ、
前回デビューのブラ、レディスTシャツに加えて、
あたらしいアイテムが登場します。
新素材のものも、あるんですよ。
カラーにも、ちょっと変化があります。



惠谷さん、あたらしいアイテム、
カップ付きタンクトップと、ショーツ、
新素材のシルクコットンの
リブタンクトップ、リブレギンスについて、
お話、聞かせてください。
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「カップ付きタンクトップとショーツは、
いつものシルク素材です。
今回、カラーは、
いつものモカを引き続き。そして、
新色でチャコールとオリーブグリーン。
このオリーブグリーン、
じつは服飾業界のトレンドでもあるんです。
ここしばらくブルー系が多かったんですけれど、
森林浴をしているようなナチュラルなイメージの
グリーン系の色がすごくふえてきてるんです。
チャコールグレーは、よりブラキッシュな、
黒に近いチャコールです。
このきれいなチャコールは、
シルク100%だから出せる色。
コットン素材だと、ちょっと白っぽくなっちゃう」



そして、ニューフェイスのシルクコットン。
素材も、デザインも新鮮な、
リブのタンクトップとレギンスの2アイテムを揃えました。
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「シルクが70%、綿が30%の素材です。
丸編み、丸胴仕上げといって、
チューブのようで、脇の縫い目がないタイプ。
肌に当たる縫い目がないので、
ストレスなく着ていただけるんですよ。
リブ編みもふつうのものとはちょっとちがって、
うねが強いんです」



肌にべったりと触れず、涼しそうです。
デザインも素材感も、
ちょっとカジュアルな印象ですね。



「そうですね。コットンが入ったので。
シルク100%ではちょっと大人すぎるかな、って
感じられるような若い方にも、
もっと気楽に、日常的に着ていただけたら嬉しいです。
色も、ブラックと杢グレーで、
よりカジュアル感を出すようにしました。
黒は、コットン素材だと白っぽくなるんですけれど、
これはシルクが70%入っているので、
きれいな黒の色が比較的長持ちするはずです。
糸の段階で染めているので、色落ちしにいだけじゃなく、
すごく柔らかく仕上がっています。
適度な保湿感がありますから、
肌がかゆくなりやすい方も、安心できる素材です。
もちろん、ウォッシャブルです」



バリエーションがふえて、
今年も快適におしゃれができそうです。
では、アイテムごとに解説をうかがいましょうか。
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▲ma.to.wa シルクのカップ付きタンクトップ

 ¥11,000(税込)
カップ付きのインナーには
キャミソールタイプのものもあり、
どちらを紹介しようか迷いましたが、
チーム内外の女性たちに
タンクトップとキャミソール、
両方を試してもらったら、
タンクトップが好きという意見がほとんどでした。
といっても! 
ma.to.waのタンクトップは、
いわゆるメンズのタンクトップとは
まったくちがう印象のデザインです。



「一般的なメンズライクなタンクトップは
肩幅が広いデザインですけれど、
ma.to.waでは
デコルテをきれいに見せることを考えました。
肩幅をちょっと細めにして、
キャミソールに近い印象もあるんです」



そう、スポーティーでメンズライクなタンクトップとは
明らかにかたちがちがいます。
フェミニンな感じに加えて、
やわらかく女性的で、
健康的なセクシーさもあります。



「これも立体で作ってあるんですけれども、
カッティングがちょっと深め、
定番のタンクトップより大きいんです。
白いシャツで、ちょっとボタンを大きく開けても、
胸元のラインが見えにくくなっています。
それから、端の始末がバインダーというやり方で、
ちょっと厚みがある仕上げです」



胸のカップは、まるい、自然なかたち。
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「すごく柔らかいカップなんです。
脇にポケット口があり、
ちいさめで丸型のカップを入れてます。
デコルテのカッティングがかなり大きいので、
それに合わせてカップを選びました。
この丸型は、胸にフィットして、ずれにくいんです。
カップは他のものに代用も、もちろんできますよ」



カップの入る部分は、前から後ろまで、
ぐるりと二重になっています。
肌に触れる部分はいつものシルク素材です。



「アンダーに入ってるゴムも
シルクでくるんでありますから、
汗をかいても、吸収して、発散もできて、
いつも快適でいられるように仕上げました。
このシルク、吸収速乾は抜群なんですけど、
1枚だと、たくさん汗をかいたとき、
どうしてもベタつくんですよね。
そんなとき、薄い白いシャツだと透けることもあるので、
汗止めの意味もあって、二重にしました」
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▲ma.to.wa シルクのボーイレッグショーツ

 ¥5,500(税込)
そして、シルクのショーツ。



「ショーツは、以前タップパンツという
一分丈のものをご紹介したんですけれど、
今回はもう、思いっきり、ショーツです」



いちばんベーシックな、
ショーツといえばこれ、というかたちですね。
深めで、おへそがちょうど隠れるくらい。



「ハイウエスト気味の、ちょっと深めなタイプです。
今、ローライズのショーツってほとんどなくて、
ハイウエストがトレンドになってるんですよ。
これももちろん、立体でつくってますから、
前のほうはちょっと短く、
後ろはお尻をしっかり包んでホールドします。
足ぐりも、
歩くときにいちばん前に出る部分を深くして、
足さばきがいいようにしてあります」
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マチも、シルクですね。



「はい、もちろん。
かゆくなりがちなウエストのゴムも
肌に触れないようにシルクでくるんでいますから、
汗をしっかり吸ってくれます。
1枚で穿くものですから、いつも快適にいられるように」
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▲ma.to.wa シルクコットンのリブタンクトップ

 ¥7,150((税込)
続いて、シルクコットンのリブタンクトップです。
こちらはちょっとだけマニッシュで元気な印象ですね。



「シルク100%のものは、デコルテがきれいに見える、
ちょっとエレガントな感じですけれど、
こちらのシルクコットンのほうは、
よりカジュアルなイメージで仕上げました。
リブの編み地もそうですし、
色も、ベーシックな杢グレーと黒にして。
太めのパイピングはサテンのストレッチです。
シャツから少し見えたときにきれいなようにと、
そういうカッティングにしました」



これ、1枚でアウターにもできそうです。



「そうですよね。
シャツのボタンを開けて羽織るようにして、
はだけて見せちゃってもカッコよくなると思います。
肩の幅は広くはないんですけれど、
ちゃんと肩下がり(勾配)をつけて、
肩になじむようなパターンになっていますよ」
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伸縮性のあるリブ編みで、
しかも立体裁断ですから、フィット感もいい。



「パイピングも、伸び縮みする素材です。
シルクに少しポリウレタンが入っていて、
これ、イタリアの有名高級ブランドのランジェリーや、
インナーにもよく使われるものなんです。
今回はどうしてもこれを使いたくて」



高級感、出てますね。
すそが、製品の状態ではフリルみたいになっていますが、
着たら伸びて、フィットしますよね。



「はい。襟元がマニッシュなので、
ちょっと裾にかわいらしさを出そうかな、と。
体形にもよりますけれど、着れば伸びますし、
きれいに始末してありますから、
パンツと合わせても、ゴロゴロしにくいですよ」
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▲ma.to.wa シルクコットンのリブレギンス

 ¥8,800(税込)
そして、シルクコットンのリブレギンス。



「タンクトップと同じリブ素材のレギンスです。
これ、すごく長いように見えますけれど、
リブがぐーんと横に伸びるので、
穿くとちょうどよくなりますよ。
こういうチューブ状のレギンスって、
しゃがむと後ろ側が下にずれやすくて、
背中が見えがちですよね。
でもこれは、しゃがんでも大丈夫なように、
かなり、前と後ろの差をつけてあります。
丸胴で立体ってちょっと難しいんですけど、
ウエストの部分でカーブをつけていますので、
これを穿いてしゃがんでみると、
その差が分かると思います。
脚の内側には縫い目がありますけれど、
脇縫いはないパターンなので、
ストレス、かゆみは相当、軽減されるはずです」



コットンが30%入っていますから、
ちょっと厚手というか、透けにくく、
1本で穿けるレギンスのような感じになっています。



「そうですね。ちょっと短めのチュニックや
長めのワンピースの下に穿いて頂くっていうのも、
すごく便利なアイテムとして活用できると思います」
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ma.to.wa

http://matowa.jp/





さて、これで、「ほぼ日」での
「白いシャツをめぐる旅。」に登場する
ブランドの紹介はおしまい。
次回は、この旅からちょっと離れて、
メンズシャツの通販のあたらしい試みを
レポートしたいと思います。
2020-04-18-SAT