横尾 |
ここにいると、
なんか、いま、船に酔ったみたいな、
不思議な感じがする。揺れてないのかなぁ?
足が揺れてるのかなぁ。 |
糸井 |
揺れてないですよ、たぶん(笑)。
横尾さん、敏感なんですよね。 |
横尾 |
エレベーターもね、
30何階ぐらいから、急に揺れはじめたの。
途中から揺れるって、けっこうこわい。
揺れるんだったら
最初から揺れてくれればいいんだけど。
途中から揺れだすと
「なんか故障しはじめたんじゃないのか?」
と。
もう、はやく49階に着きたくてね。
ただ、ここから見ると、
あちこちに「Y字路」があるのがわかる。 |
糸井 |
発見できますね、
横尾さんが絵を描く前に。 |
横尾 |
うん。
あそこにもあるし、けっこうあるよね。 |
糸井 |
首都高も「Y字路」ですね。 |
横尾 |
あれもそうだね。 |
糸井 |
高速道路は、Y字路、多いですよね? |
横尾 |
……あ、
「トンネルのY字路」って、あるよ。 |
糸井 |
イヤだなぁ、それ。
どっか連れてかれちゃいそうな
気分になりますね。 |
横尾 |
うん。 |
糸井 |
そう言えば、
横尾さん、ヘリコプターの経験はありますか? |
横尾 |
あるある。 |
糸井 |
その高さは、平気でしたか? |
横尾 |
平気じゃないよ。
ハワイに行ったときに、
カメラマンの注文で
両側のドアを外して飛んだわけ。
そしたらもう、風がすごくてさ……
髪の毛、もう、こんなになっちゃって。
あれはこわかったねぇ。 |
糸井 |
ヘリって、こわいですよね。 |
横尾 |
ただ、乗ってると
興奮してしまって忘れちゃうの。 |
糸井 |
ほんとは好きだってこと? |
横尾 |
やっぱりキライじゃないかなぁと思う。 |
糸井 |
イヤだイヤだって、
けっこうじっと見てるもんね。 |
横尾 |
そっか。マゾだね。 |
糸井 |
……あ、タモリさんだ。
こんにちはー。 |
タモリ |
どうも、お久しぶりです。
これ、すごいなぁ。
ほんとに、高すぎだ。
……わたし、高所恐怖症なの。
壁には寄れない。 |
糸井 |
タモリさん、そうなんですか?
……横尾さんもそうみたいですよ。 |
タモリ |
そっすか。 |
糸井 |
……よろこばれると思って、
高い場所を選んだのが
失敗だったみたいだ(笑)。
でもまあ、観光ってことでおねがいします。 |
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(つづきます。) |