なかしましほさんのかえってきた!ちいさなレシピを1ダース。
NO4
 
ガトーショコラ:刻んだチョコ30g+油20gを湯煎で溶かす。ボウルで卵白1個と砂糖30gを白くもったりするまで泡立て(電動約2~3分)、卵黄1個、牛乳大1、ふるったココア20g、チョコの順に泡立て器でさっと混ぜる。マフィン型に3等分し、170度のオーブンで15分焼く。 #LR1

2013-02-08-FRI


ちいさなレシピ5つめはガトーショコラです。
間もなくバレンタインデーなので、
みなさんの無言のプレッシャーが肩に大きくのしかかり(うそ)、
でもやっぱりチョコだよなあ、何がいいかな?
と悩みました。
そのために「あんこ旅」の道中で
おやつ部員のもぎさんと話し合ったり、
ほぼ日の乗組員のみなさまにも
何が食べたいかアンケートに応えてもらいました。
男女によってあまりに好みが違ってておもしろかったなあ。。。。
わかったことは、女子が作りたいものって、
男子の食べたいものではないみたいです。笑
女子はオランジェット
(甘く煮たオレンジをチョコでコーティングしたもの)とか、
すこし変わったチョコ菓子が好きだし、
作ってみたいって思いますよね。
でも男子はどーんと正統派のチョコが好き。
トリュフとか。
それで今回は、男女どちらとも好きなものがいいなあと思い、
定番の「ガトーショコラ」にすることにしました。
ガトーショコラはチョコレートケーキという意味なので
幅広い解釈がありそうですが、
今回は一般的なガトーショコラのイメージ
(表面がひびわれて粉糖がたっぷりかかった、
しっとり濃厚なケーキ)を
再現できればいいなあと思っています。

作り方はいたって簡単なのですが、
唯一ポイントがあるとしたら、卵白の泡立て具合でしょうか。
ガトーショコラの独特なおいしそうなひびわれは、
焼いてふくらんだ生地が、
冷める過程で少し縮むことによって生まれ、
そしてそれがしっとりした生地の食感にもつながります。
なのでたっぷり泡立ったメレンゲにしてしまうと、
シフォンケーキやスフレのように膨らんで、
軽過ぎてしまうのです。
またはすごーく膨らんだ後、風船みたいにしぼむことも。
逆に泡立てが足りないと生地の膨らみがたりず、
ぎゅっと生地が詰まって濃厚すぎて、
ちょっとクドく感じることも。
もったりして少しかさが増えた状態まで泡立てるのが大切です。
そのためにお砂糖は最初から卵白に加えて泡立てます。
そして少々時間がかかるので
ぜひハンドミキサーを使ってみてください。

今回は食べやすい小さめサイズで焼きましたが、
大きいホールサイズで焼くと
華やかな印象になりこちらもおすすめです。
ぜひたくさん作ってみてくださいね。

【材料(マフィン型3個分)】
 チョコレート 30g
 油 20g
 卵 1個
 砂糖 30g
 牛乳 大さじ1
 ココア 20g

【材料や道具のこと】
 チョコレートは明治のミルクチョコレートを使いました。
 たっぷりココアが入ってほろ苦い味になるので、
 ビター系を使うと苦みが強く感じられるかもしれません。
 なので今回はミルク系のチョコをおすすめします。
 そして使うチョコによっては
 お砂糖を減らしたくなるところですが、
 砂糖は卵白の泡を安定させたり
 (お砂糖を減らすと大きくふくらんだ後、
  大きくしぼむことがあります)、
 たっぷり入ったココアの苦みを押さえて
 バランスよい味にする役目もあるので、
 減らさないことをおすすめします。
 甘さも、このお菓子の魅力のひとつと思ってください。
 油は太白ごま油、卵はMサイズ、砂糖はきび砂糖、
 ココアはバンホーテンのものを使っています。
 甘みがついている加工タイプのココアだと、
 焼き上がりの色が薄くなったり風味も落ちるので、
 無糖を選んでください。
 牛乳の代わりに豆乳や洋酒を使ってもOK。
 できあがり量はマフィン型サイズ
 (直径7cmくらい)で3個です。
 型の大きさによって焼き時間を加減してください。
 ただししっとりした食感が魅力なので、
 あまり小さく焼かない方がおすすめです。
 ホールサイズで焼く場合は、
 直径12cmならこのままの分量、
 直径15cmまたはパウンド型の場合は倍量で、
 適宜焼き時間を調節してください。
 卵白の泡立てにはハンドミキサーを使っています。
 卵白を泡立てるときは、
 直径20cm前後で深さのあるボウルを用意します。
 ボウルに水気や油気がついていると泡立ちにくくなるので
 注意します。

【準備】

 オーブンは170度に予熱します。
 湯煎用のお湯を小鍋に沸かし、沸騰する前に火を止めます。
 マフィン型に紙を敷きます。

【作り方】

1.チョコレートは市販の薄い板チョコなら
 手でぽきぽき小さく割り、
 厚いものなら包丁で薄く削り、油とともにボウルに入れ、
 お湯が入らないように注意して、
 湯の入った鍋にしばらくおき湯煎します。
 鍋の直径よりすこし大きいボウルや器を使うと、
 湯煎しやすいです。
 逆に小さいボウルを使うと中にお湯が入りやすくなります。
 5分ほどしたらヘラでよく混ぜて、
 なめらかに溶かし、鍋から外します。
 この時チョコの溶け残りがないよう注意してください。
 手で泡立てる方は泡立てに時間がかかると
 チョコの温度が下がりすぎて固まってくる場合があるので、
 お湯にあてたままにしてください。
 ハンドミキサーを使う方は、
 逆に少し温度を下げたいので鍋からはずします。
 
2.ボウルに卵白と砂糖を入れ、ハンドミキサーで泡立てます。
 最初は粗く大きい泡が、1〜2分でどんどんきめ細かくなり、
 さらに1〜2分ほど泡立てるときめ細やかさはそのままで、
 すこしかさが増えもったりした状態になります。

(1分間泡立てたところ。
 きめは細かくなりましたが、まだたらりとした感じです。)
(2分間泡立てたところ。すこしかさが増し、
 もったりした感じ。ここまで泡立てます。
 ただし角は全く立たないほどゆるいです。
 きめは細かくつやつや。
 うちのハンドミキサーでは2分でしたが、
 お使いのものによっては3〜4分かかる場合も)

 ここで泡立てが足りないと、
 生地がきゅっと詰まった焼きあがりになり、
 逆に泡立てすぎるとスフレやシフォンのように膨らみ、
 食感が軽くなりしっとり感が少なくなります。
 そして砂糖を入れるタイミングが重要です。
 最初から入れることで
 きめ細かく泡立ちも適度に押さえられますが、
 最初に卵白を泡立ててから砂糖を加えると、
 結果泡立て過ぎになることも。
 今回は泡立て過ぎず、
 ただしもったりときめ細やかなこの状態の見極めが、
 ガトーショコラの表面においしそうなひびが入り、
 かつ、焼き縮みすぎないことにつながる、
 最大のポイントになります。
 
3.ここに卵黄、牛乳、溶かしたチョコを順に加え、
 その都度泡立て器でさっと手早くムラがなくなるまで混ぜます。
 卵白がもこもこして混ぜにくいようなら泡立て過ぎです。
 チョコを加えた後はチョコの油分で卵白の泡が
 消えやすくなるので特に手早く、
 ただし混ざり残しの筋がなくなるまでは手早く混ぜます。
 さらにココアをふるい入れ、
 ここも泡が消えないよう手早く混ぜ、
 型に等分に流し入れます。
 できあがった生地は柔らかめの
 カスタードクリームのような状態が理想です。
 *140文字ではココアを先に加えてますが、
   ココアとチョコ、加える順番はどちらでもOKです。
   ひょっとしたらココアが後入れの方が
   少しだけ混ぜやすいかもと思い、
   くわしいレシピでは逆にさせてもらいました。
   ただ混ぜやすいのですがチョコが先だ
   と泡も消えやすいので、
   手早さに慣れてきた方はチョコが先で、
   はじめての方はココアが先の方がいいかもしれません。
 これを170度に予熱したオーブンで15分焼きます。
 15分経って真ん中に竹串をそっと底まで刺して引き上げたとき、
 べったりした生地がついてこなければOK。
 ぽろっとした生地や、溶けたチョコと間違いやすいのですが、
 これらは気にしなくて大丈夫。
 ねっとりした粘度のある生地かどうかを見極めて、
 その場合は2〜3分焼き足します。
 とてもやわらかいので注意して型からはずし、
 網にとって冷まします。

 熱々よりも、冷めてから、また一日置いてもおいしいです。
 好みで甘さ控えめのホイップクリームや、
 アイスクリームを添えて召し上がってみてください。

 
発表! なかしま賞!!

そのきもち、すごーくわかります!
家におやつがまってるって、やっぱりうれしいですよね。
(@hal___)さん
ガトーショコラ。
今時期のお店のチョコレート売り場は
とても魅力的だけど、
うちには自家製ガトーショコラがある!
って思ったらすごく誇らしい気持ちになったw
おいしかった!

 
2013-02-07-THU



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