ジョージ |
いつもさみしい‥‥。いつもさみしい‥‥。
ぼくたち、どっちかっていうと、
いつも楽しいのかも。
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ノリスケ |
だから言ったじゃないの、
ほがらかさんは、ほがらかであることを
やめてしまったら、生きる意味はないのよ。
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ジョージ |
ほがらかさんの中に、
いつもさみしい人って、いる?
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つねさん |
いそうだよ?
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ジョージ |
不幸癖のついた女たち?
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つねさん |
そう、アタシ不幸よ、って言って、
なんか喜んでる人はいるよね。
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ジョージ |
でも、あれはさみしいんじゃないんでしょう?
不幸である自分が嬉しくて仕方がないのよ?
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ノリスケ |
不幸好きなんだから、
さみしいわけじゃないと思うなぁ。
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ジョージ |
不幸という幸せなお洋服を着てるの。
不幸というブランド?
着心地のいい、不幸というブランドを
着てるの。
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ノリスケ |
ああ、ああ、ああ、そういう人いるね。
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ジョージ |
ね。
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ノリスケ |
うん(笑)。
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ジョージ |
あと、あの、飲み屋に来ると、
さみしげな表情を売り物にしてる
おじちゃまとか。昔、いっぱいいたよね。
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つねさん |
昔はね。
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ノリスケ |
でも、ほんとにさみしいかどうかは別だよね。
昔ね、結婚しているゲイは
家庭にいても居場所がなくて
さみしいんじゃないかな、
なんて想像したことがあるんだけど、
それで幸せにやってる御夫婦、
いーっぱいいるのよね。
こないだ、ケーキ食べに行ったら、
知り合いのゲイのおじさんと
その奥様が遠くのテーブルにいたの。
はじめて奥様って人を見たんだけど、
宝塚の男役みたいな人でね(笑)、
ガハガハガハ、煙草プカー!
ケーキどぁーって。
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ジョージ |
すごいー(笑)。
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ノリスケ |
で、だんなのほうが、美味しそうに、
チョコレートケーキ食べてて(笑)。
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ジョージ |
マッチョな奥様に、フェミニンなご主人。
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ノリスケ |
そう。すごい幸せそうだったよ(笑)。
あれはさみしいとは言わないよ。
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ジョージ |
それはさみしくはないと思う。
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ノリスケ |
結婚してるゲイだって、
ゲイと結婚している女性だって、
さみしくないなと思って見てた。
あれは楽しそうだなと思って見てた。
うん(笑)。
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つねさん |
そうだよね。
結婚してるからっていうことではないと思う。
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ノリスケ |
関係ないよね(笑)。
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ジョージ |
じゃあさ、さみしいと思ったときの克服策は?
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つねさん |
電話かけ続ける。
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ジョージ |
やっぱり(笑)。
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ノリスケ |
ちょっとね、A型はね、
ちょっとそこで迷うんだよ。
たとえば、ともだちの声が聞きたいな、
って、受話器を取るでしょう?
もうそのときさみしいわけだから、
いなかったらそれこそ、
もっとさみしくなっちゃうから、
そこで迷って、もっとひとりで
解決できる方法考える気がするんだよね。
あ! プチ「愛し過ぎてさみしくなるから
恋愛はしない」人みたいな感覚?!
‥‥ひとりでお酒は飲む?
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つねさん |
飲むけど〜。
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ノリスケ |
男っぽいよね、
さみしさを酒で紛らわすっていうのは(笑)。
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ジョージ |
やっぱり、やっぱりつねさんはノンケだ。
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つねさん |
さみしいから飲んでるんじゃないもん。
飲みたいから飲んでるんだもん。
気持ちを紛らわすためにお酒飲むのは、
ないよ。
無性に飲みたくなることってない? 酒って。
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ノリスケ |
ぼく、あんまないんだよ。
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つねさん |
なんだ、ちぇっ。
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ノリスケ |
それはね、それこそ
心に穴が開いたときですよ。
お酒飲むとごまかせるかな、
って思ったり。むしろ‥‥
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ジョージ |
さみしいなーと思ったら、寝るね。
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ノリスケ |
あ、それ今、言おうと思ってた!
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ジョージ |
寝る。
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ノリスケ |
寝る。眠る。
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つねさん |
寝て、さみしい夢とか見ない?
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ジョージ |
そしたら、もう仕方がないと思わなきゃ。
そしたら、さみしいのも夢だったんだ、
って思うかもしれないじゃない。
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つねさん |
そうね。
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ノリスケ |
ストロベリーフィールズだよ。
Living is easy with eyes closed...
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ジョージ |
そうそうそうそう。
寝るのがいちばん、かなぁ?
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ノリスケ |
寝てね、朝が来るとね、
けっこう機嫌良くなったりするんだよ(笑)。
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つねさん |
あ、そういうのあるよね。
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ノリスケ |
朝が来たぁ! っていって(笑)。
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つねさん |
そうそうそう。
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ジョージ |
忘れるべきことは忘れてね。
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ノリスケ |
そうそう。太陽が昇るとね。
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つねさん |
リセットされた気持ちに。
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ノリスケ |
なる。
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ジョージ |
だから、たぶん、
あんまり過敏になっちゃうのが、
いちばん辛いんだろうね。
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つねさん |
そうだろうね。
あまりにもそれについて考え過ぎるとか。
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ジョージ |
あの人、自分のこと、
どう思ってるんだろう? とか、
なんか、私だけこの中で
邪魔扱いされてるんじゃないかしら?
とかっていろいろ、
なんか過敏にいろんなことに
反応し過ぎると、ね?
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つねさん |
うん。だから、
流せるクセつけたほうがいいよね。
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ジョージ |
そうだね。やっぱりね、
ほがらかな人にはね、
さみしいっていうテーマは、
難しかったかもしれない!
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つねさん |
違うわっ! とかって言う人、
いっぱいいそうだけどね。
付き合ってる人いるからでしょ、
って言われたら?
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ジョージ |
でも、付き合ってる人いなかったときも、
さみしくなかったよ?
それはそれなりに、いっぱい時間潰せたもん。
きれいなオベベ買いに行ったり。
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つねさん |
ゲロ吐くまで飲んだり。
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ジョージ |
そう。
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つねさん |
ゲロ吐くまで買い物したり。
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ジョージ |
そう、街を歩けば、男たちが振り返り。
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つねさん |
死ね(笑)。
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ノリスケ |
ひとりじゃないのね、基本的に、
ジョージさんの世界はね。
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つねさん |
そうそうそう、セカチュウだから
しゃあねぇな(笑)。
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ジョージ |
えええ!? そうじゃない、だって!
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つねさん |
台風の中心はさみしくないのよ、
きっと(笑)。
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ノリスケ |
そうだよね、きっとね。
台風の目みたいなもので。
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つねさん |
さみしいと思ってる人は、
端っこにいるって思ってる人だからね。
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ノリスケ |
台風の、ほら、風の強いところにいると、
きついじゃない?
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つねさん |
そうそうそう。台風の目(笑)。
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ノリスケ |
目にいれば大丈夫。
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つねさん |
目にいれば大丈夫。
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