怪・その30

「図書館の方から」

高校生の時です。

１階の端の教室で
文化祭の飾り付けをしていました。

友だちと、トイレに行こうということになり、
なぜか３階の図書館横のトイレに行きました。

新聞部だったので、
図書館は部室代わりに使っており、
行き慣れていたので、
そこに行ったのかもしれません。

各々個室に入り用を済まして、
私のほうが先に終わり友だちを待っていました。

と、その時、
図書館の方から
楽しそうなおしゃべりが聞こえてきました。

図書館は鍵が掛かっており、
誰も入ることはできません。

飾り付けをしている教室は、距離があり過ぎます。
そもそも学校に残っているのは、
友だちと、飾り付けの教室にいる５人と先生１人です。

そうこうしているうちに
友だちが出てきて言いました。

「誰かとしゃべっていたの？」

私は首を振ると、
友だちと一目散に逃げました。

思えば、
いろいろな霊が出ることで有名な学校でした。

怖かったけど、
お話している人たちがたのしそうだったのが
救いです。

（みい）