怪・その34
「狐火」
母方の祖母に聞いた話です。
祖母の家は田舎で、
少し奥に行けば山があるような場所でした。
お盆の頃になると夜に、
その裏山からぽつりぽつりと灯りが灯り、
列になって段々と降りてくるのが見えたそうです。
怖さはなく、綺麗な光景で、
祖母は狐火だと言っていました。
もう随分前の話だし家も増えたので、
今はもうその灯りは見えないかもしれません。
(たれたれ)