ハリさんがTシャツ作ってるうっ!
読者にプレゼントするためなんだってよー。
空想科学販促マンガの主人公になったおかげで、
故郷を石もて追われたという噂のあるハリさんが、
すっごくいいことをやっていた!
センサー会員に申し込んだ読者にプレゼントするための
「おさる+目ざし」マークのオリジナルTを、
せっせせっせと作りだしたんだ。

なんていいやつなんだーーっっっっっ!
細木のような身体を枯れ木のようにして、
人生いつでも向かい風、
倒木になるときは太陽に向かって、という信条の人。
キミに当たるかもしれないのだし、
応援してくれ、このスリムダンディを!

当選者の発表です。

みなさんこんにちは。ジャコメッティです。

当選者が決まりました!
iBookくんには及ばなかったけど、
それに次ぐ、実にたくさんのご応募をいただきましたよー。
ありがたやありがたや。

もうはっきり言って、
全員の方につくって差し上げたくなりましたよ。ほんと。
ん、そうか。
今回当たらなかった方のために、
来年もやればいいのか。なんて。

ではさっそく発表、いってみましょうか。
※以下に掲載されていたお名前は削除いたしました。


当選した方、おめでとうございます!
もしできたら、Tシャツの神、ホルヘ・マルケスに
感謝の祈りをささげてくださいね。

Tシャツボディが届き次第、制作にかかります。
楽しみにお待ちくださいね。

さて今回は、豊富にサイズを揃えられなかったのが
残念なとこで、もしかしたら、
「せっかく当たったのに、着てみたら大きかった」
「しまった。小さかった」っていう方が
出てくるかも知れません。
小さかった場合はちょっとどうしようもないんだけど、
大きい場合には、ある程度なら縮めることができます。

洗濯したあと、乾燥機に入れるんです。
できれば電気式のやつじゃなくて、
コインランドリーなんかにある、
ガス式の強力なやつがいいです。
身幅はあんまり変わらないけど、着丈は1〜2cmくらい
縮めることができると思います。
Tシャツ買って、大きかった、っていう方も、
ぜひお試しあれ。

あ、それとついでだから、
洗濯のしかたも書いておきましょうか。
Tシャツって、普通に洗濯していくと、
どんどんヨレヨレになっていきますよね。
首回りはたるんでだらしないし、
色はあせていくし、
プリントされた柄もはがれていきます。

まあそういうのが好き、っていう人もいるし、
それはそれでいいんだけど、
そうじゃない場合、洗濯のしかた次第で、
持ちがぜんぜんちがってくるんですよ。

まず洗剤は、色ものの場合、
蛍光増白剤の入ってないものを使います。
「あんなに汚れてたのに、まっ白!」っていうような、
ふだん使っている、粉末の弱アルカリ性洗剤には
たいていこれが入っていて、
汚れを落とす実力以上に、
白く見せるようになってるんですよ。
だから色ものでこれを使うと、
色あせして見えてしまうんですね。
ウールなんかのデリケートな素材を洗うための、
無蛍光の中性洗剤を使うのがいいかと思います。

で、洗濯機は、「手洗い」とか「ウール洗い」とかの
モードに設定し、やさしく洗います。
念を入れたい方は、Tシャツを裏返しにして、
洗濯ネットにいれて洗えばカンペキです。

洗い上がったら干すんだけど、
首回りのヘタリが気になる方は、ハンガーにかけないで、
テーブルなどに形を整えて、日陰に置いておくと、
乾くのに時間がかかるけど、型くずれしません。

たかがTシャツにここまでするのも
なんだかバカらしいですが、
中性洗剤を使って手洗いモードで洗濯する、
っていうだけでも、ぜんぜんちがいますよ。
夏はだいたい毎日Tシャツ着るもんだし、
週にいっぺん、まとめてやれば、
そんなにコスト高にもならないんじゃないかなあ。

なんか生活百科みたいになってきたな。

というわけで、長い間おつき合いありがとうございました。
またみなさんにもご協力いただいて、
なんかつくりましょうねー。

それでは!


ヒマな方におくるTシャツコラム 第6回

はじめてヒップホップっていうものの存在を知ったとき、
実にうさんくさい、いやなものが出てきたな、という
気がしたのを憶えています。

どうやってそんなことを思いついたのか、
頭を支点にしてぐるぐる回るブレイクダンス。
じっとレコード聴いてられないのか、
レコードこすってキュッキュ音をさせるスクラッチ。
そんなことをしてなにが楽しいのか、
壁にスプレーでラクガキするグラフィティ。
おまえらそれがカッコいいと思ってんのか、
上下アディダスのジャージ。
おいおい、そんなことやっていのか、
勝手に2つのレコード混ぜてかけるDJ。

すべてがインチキくさくて、メチャクチャでした。
「なんだよあんなもの。すぐ消えていくさ」というのが、
正直な気分でしたね。
けど、どうにも無視できないパワーというのが
確かにあった。

そういう「なんでもアリ」という姿勢、
何かに対するアンチじゃなく、
既成の価値観をハミ出していくパワーって、
消えるどころか、だんだん一般に
浸透していってる気がしませんか?
というか、いままでの価値観でやってると、
どうにも息がつまってやってけない、という感じが、
ぼくらのなかで、すごく大きくなってるのが、
「いま」じゃないでしょうか。

だからこそ、ヒップホップ周辺から出てきたものって、
どんどんメジャーになっていってる気がするんですよ。
DJ、グラフィティ・アート、スケートボード、スノボ…
どれも「ルール」があんまりないものですよね。
自由にいろいろやって、
たまたま、うまいヤツが新しいワザ開発しちゃったり。
そういう感じがウケてるんじゃないかなあ。

そういう気分に合う格好っていうのは、
そのへんに実際関わってる人たちが
一番よくわかってるわけだから、
ファッションも、彼らの作りだすスタイルが支持されて、
イキオイをもって街にあふれはじめてる。

Tシャツも、そういう“自由”のニオイを感じさせる
アイテムの一つとして見られるようになってきていて、
だから、CDのようにTシャツを買う、っていうことが
あり得てるんじゃないのかな。
彼らはTシャツそのものより、商品のリリースのしかたや、
プレゼンテーションを含めて、そこに体現された、
「自由にまつわる何か」を買ってるんじゃないでしょか。

さて、読んでいただいてる方のなかには、
というかほとんどの方は、ヒップホップがどうした、
なんてことは意識されてないと思います。
でも、自由を求める、という点では、
似たような気分がありませんか?

「どのデザインがいいですか?」っていうのをやったときに
ぼくが一番おもしろかったのは、たいていの方が、
単に希望のデザインを伝えるだけでなく、
「ここがこうだったら、もっといいのにな〜」という、
「自分にとってのベスト」を
書き添えていらっしゃったことなんです。

ぼくは、生活していくなかで必要なものに関して、
自分でつくれるものは、
自分で気に入ったものをつくる、というのが、
これからはオシャレなんじゃないかと思ってるんだけど、
間違ってないんだと思いましたね。
つまり、いくらいいものでも、みんな市販のものでは、
完全には満足できなくなってるんですよね。

自由というのは、環境も含めて自分の手でつくるところから、
そしてそうすることでしか、得られないんじゃないかって
ぼくは思ってるんだけど、それはつまり、
「ぼくの自由」であり、「あたしの自由」であって、
とっても個人的なものなんだと思うんです。
「ぼくらの自由」ってものはないんじゃないか。
それにみんなが気づいて、気づくだけじゃなくて
何か手がかりをつかもうといろいろ模索している、
それが、ぼくらの「いま」であり、
Tシャツひとつにも、それはあらわれてきてる、
そんなふうに思っているのです。

(おわり)

2000-08-05-SAT

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いままでのタイトル

2000-06-16  第1回 ごあいさつ
2000-06-24  第2回 Tシャツボディのサンプルが届きました
2000-07-08  第3回 どんなデザインにしようかな
2000-07-14 第4回 デザインが決まったよん
2000-07-23 第5回 Tシャツづくりの実際 その1
2000-08-01

第6回 Tシャツづくりの実際 その2 苦悩篇

2000-08-03 第7回 サンプルができました!