じゃあ、そろそろ具体的に、 展示を振り返っていきましょうか。 |
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その前に、これのことを。 |
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あ、そうか。これは言っておかないと。 |
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イヤホンでの音声ガイド。 ほんとに役に立ちました。 |
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そっかー、 ぼくらが観たときは博物館のかたが いろいろお話してくれたけど、 そうだよね、解説がほしいよね。 |
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もう、イヤホンガイドはおすすめです。 というかマスト、必須かもしれない。 |
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解説してくれる人がいるといないでは、 ぜんぜんちがう展覧会ですよね。 |
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借りるの、いくらだっけ? |
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500円です。 |
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音声ガイドをつけてなかったら、 スルーしてた展示物もあったよね。 「あ、なるほど」と思いながら観ていけるって おもしろさがぜんぜんちがう。 |
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こんなふうにセットしてもらって‥‥。 |
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いざ、参らん! |
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第一部に入って、 最初に目に飛び込んできたのがこれでした。 |
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錦の旗。 |
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現存するものは、このひとつだけだと‥‥。 |
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なんであんなに保存状態がいいのか、 もうミラクル。あれは、ありえない。 |
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錦の御旗って、 小説とかテレビに出てくるのをみてるけど、 これが、本物か‥‥。 しかも、ひとつしかなかった。 |
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うん。 こういうものってどこかで見つかっても 本物かどうかわからないじゃないですか。 でも細川家ってそこがすごいんだけど、 とにかく記録してるんですよね、なんでも。 |
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そう。 |
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いつ、誰が、何を、誰からもらったとか、 ぜんぶの記録がいっしょにあるので、 間違いなく本物と言えるんだそうです。 |
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鎌倉時代からですよ、スタートは。 |
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800年‥‥。 |
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戦国武将の鎧は、やっぱりかっこよかったね。 |
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これ、兜の上が山鳥の羽で。 |
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博物館のかたは、 「矢が刺さって穴があいてるんですよ」とか、 「自分で繕った跡がある」とおっしゃってた。 |
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あと、あれですよ、 「兜の上の山鳥の羽は、 木に引っかかったり矢が飛んできたりで、 どんどん少なくなっていく。 だから、この羽がどれだけ少なくなってるかで、 戦場でどれだけ頑張ったかの証明になる」 というようなお話も。 |
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そうそう、そのお話はおもしろかった。 |
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織田信長、直筆の手紙もありました。 |
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すごいね、達筆。 |
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そして、これですよ。 歴史ファンにはきっとたまらない。 明智光秀が、亡くなる三日前に書いた手紙。 |
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博物館のかたのお話では、 「とにかく助けてくれと書いてある」と。 |
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細川家に宛てて「協力してほしい」、 「但馬と若狭を望むならそれでも良い」と。 |
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「一旦、腹を立てたりもしたが、頼む」 |
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切羽詰まっている感じが、 胸に来るものありましたねえ。 |
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そして、宮本武蔵。 |
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武蔵! 『五輪書(ごりんのしょ)』。 |
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ちなみに武蔵直筆の『五輪書』は現存してなくて、 これは写しです。 |
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宮本武蔵についてのポイントは、 「細川家にいた」ということですよね。 |
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そうそう。 図録にも解説があります(読む)。 「文武両道を尊ぶ細川家の当主忠利からの 招きに応じ、熊本藩に身を寄せた」 |
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武蔵というと「剣豪」っていうイメージだけど、 文武両道の人だったんだよね。 |
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だるまの絵とか、描いています。 |
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「武蔵・小次郎」の話が‥‥ね? |
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そう! 図録に書いてあった。 「巌流島の決闘」は一対一じゃなかった! |
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へ? そうなの? |
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宮本武蔵は弟子を連れていってたんです。 武蔵の一撃で小次郎が気絶して、 そこから立ち上がろうとしたところを 弟子が撲殺したという。 |
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へええーー、弟子がまわりにいたんだ! |
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記録によると、どうもそうらしい。 |
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ほえーーー。 |
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あの、いいですか? わたし、これがすごくかわいいと思って。 |
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『懐中日記』、これはかわいい! |
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細川重賢(しげかた)の日記帳です。 25年に渡って、25冊の日記帳。 |
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1年に1冊で、年ごとにいろんな柄があって。 今年はどんな柄にしようかなーって。 |
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「ほぼ日手帳」みたい(笑)。 |
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そう思いながら見ると、 つくづくおもしろいなあと思って。 |
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わたしはね、第一部では、これ。 |
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あ、「富士登山図鑑」、これは圧巻! |
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つまりこれは、お殿様から 「富士山の絵を描いてきなさい」 と言われて、描いてきたものなわけですよね。 お抱えの絵師が。 |
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そうです。 |
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「写真を撮ってきて」みたいな? |
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たいへんだよ(笑)。 |
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たいへん! 現代だってたいへん! |
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だって薄着だぜ? これ。 絶対寒いよ、寒いんだよー。 空気薄いだろうし、わらじだぜ? |
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登っている途中の絵がこれです。 |
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会場ではさ、巻物みたいになってて、 頂上の絵はくるくる巻かれた中だったでしょ? 見れなかったよね? |
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うん‥‥あ、図録には頂上の絵が。 |
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すごいよ、ほんと、たいへんだよ。 |
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図鑑の大作といえば、これもすごかった。 |
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あーーー、すごかった! もちろんこれは、大作の一部分です。 |
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つなげると400メートルほどになるそうです。 |
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すげえ‥‥‥‥。 |
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自分の国、熊本藩領内の名勝を きれいに描かせた大作。 いわゆる風景趣味をもつ大名たちの 社交の場で披露されるために制作されたそうです。 |
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‥‥しかし、ほんとにこの、 細川家の人々の「取っておく」というのは すごいものですね。 |
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ねえ、そのすごさですよ、この展覧会は。 |
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だからさ、やたらさ、 お母さんがしまってる物を 捨てちゃいけないんだよね。 |
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それは別です。 |
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デパートの包み紙とかね。 |
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それは別です。 |
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(つづきます) |
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2010-05-25-TUE |