「さあ、GRを手に入れた冨田さん、 たくさん見せてくださいね」 |
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「ハイ、きょうはわたしのダメ写真をいっぱいと よく撮れたかも、な写真を 見ていただきます!」 |
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「ダメ写真って」 | |
「元気よくおっしゃられると 逆にたのしみな気が」 |
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「とみちゃんのは、その3、その4でも 話題になりましたね。 きょうはさらに、くわしく!」 |
まず、この姪っ子の写真なんですが、 やけに青く撮れちゃったんです。 あかんぼの、ぷっくり赤いほっぺの感じとかが なんだか出てなくて、不満! |
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カメラが勝手にやっちゃうんですね。 人間の眼っていうのが とてもよくできているのに対して カメラは追いついていませんから、 「こうでしょう」という判断が 間違っていることもあるんです。 撮ってみて、液晶で確認して 「あれ?」って思ったら、 ちょっと調整してあげたほうがいいですね。 |
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前にお話ししていた 「ホワイトバランス」ですか? |
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そうそう。モードを変えて、 撮ってみるといいですね。 あとは、デジタルのいいところで、 あとでパソコンで色調製をする、 ということもできるからね。 それをあてにして撮るならば、 通常は「JPG(ジェイペグ)」モードで 保存しているところを 「RAW(ロウ)」モードでも 保存して、あとからパソコンで 「現像」するという手もありますよ。 上級編になるけれど、 いまは多くのカメラにRAWモードがあるので いちどためしてみるといいでしょう。 |
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ちょっとわたしには上級すぎですー。 RAWデータ。生っていうことですか。 |
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そうそう。 そもそもね、デジタルカメラって ものすごいことをこのカメラの中で やっているんですよ。 「撮ってすぐ見られる」って、 ものすごいことなんですよ。 つまり、この小型の機械のなかで 即座に現像しているってことだから。 光がCCDに当たってデジタル化され、 それを見えるかたちに瞬時に変換する。 すごいことですよね。 |
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考えてみたら、たしかにすごいです。 そう考えたら「ちょっと青くなる」っていう、 カメラの失敗も許してあげたくなりますね。 |
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ええ、カメラが失敗するのも よくあることなんです。 カメラが、受け取った光の情報を 即座に見えるかたちにするときに 「JPG」というフォーマットで あるていど圧縮して出すんですが、 「RAW」は、変換をせずに そのままのデータを残しておくんです。 それを、パソコンに取り込んでから、 操作する人の意図にしたがって 現像をして、見られるかたちにする。 その現像ソフトは、カメラを買った時に ついてきているんじゃないかな。 |
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Photoshopでも、Graphic Converterでも、 新しいバージョンであれば RAWデータの現像はできるようですね。 |
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SILKYPIXという有名なシェアウエアも ありますよ。現像専用のソフトです。 暗くなっちゃった写真、 明るくなっちゃった写真、 いずれも、RAWデータがあれば かなり調整できるんです。 |
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菅原さん、それはわたしには むずかしすぎます〜! |
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むずかしいです‥‥。 | |
なにがなんだか‥‥。 | |
そうだね、これは、 いずれ興味が出てきたら、 ということで 「そういうものもあるんだ」とだけ 覚えておいてください。 すごく大事な記念写真を 撮ることになったら、 「RAW+L」というような、 RAWデータとJPGデータを 両方保存するモードが カメラにあるはずなので それで撮っておくと、 あとで安心ですよ、と。 |
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はい、覚えておきますー。 菅原さん、こっちの赤ちゃんは じょうずに撮れたんですよ。 |
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なーんだ、とみさん、 ばっちりじゃないですか! |
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かわいい! すっごく、いいじゃないですか〜! |
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こっちが見せたかったんだな。 | |
でへへへへへ。 そうなの。これはいいなと思って! |
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とってもいいですよ。 | |
おにいちゃんかな、が、 いもうとがかわいくてしかたない感じとか、 物語もあって。 |
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GRにしてよかったでしょ(笑)。 | |
ハイ! よかったですー。 じゃあこれも見てください。 |
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きゃーっ、かわいい! | |
おもしろーい! | |
ほんとに、冨田さんは、 のびのび撮っていて、 ぼくも楽しくなってきますよ。 |
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わたし、フラダンスを習っていて、 その仲間の子供なんです。 発表会でちゃんとお化粧して、 はりきっているところを 撮ってあげたくて。 |
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仲よくないと、撮れない写真だ。 | |
わたしも、これくらい人に近づけたらなあ。 | |
親しい人なら、近づいちゃって大丈夫だよ。 | |
なんだかね、カメラを持っている自分に まだなじめないんです(笑)。 だから、カメラを向けるときに どうしても照れちゃって。 |
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そこらへんは、場数かなあ‥‥。 | |
小川さん、大丈夫よー。 わたし、以前は、カメラって、 人を撮りたいときでも、 妙に時間がかかって、 待ってもらってるうちに いい表情がなくなっちゃうなあって 思ってたんだけど、 GRにしてよかったのは、 電源をオンにして、すぐ撮れるところなの。 人を待たせないから、 雰囲気がこわれない気がする。 小川さんのカメラも新しいから きっと平気よ! |
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そのカメラが使いこなせていない気が‥‥ | |
そこをどうしたらいいのかは ぼくにもよくわからないところなんですが、 無理して撮ることで、 カメラや、写真がきらいにならないでね。 「撮りたいな」っていう気持ちのときに そばにカメラがあってよかった、 ということを重ねていくと、 そのうち、人も、半歩前にすすんで 撮れるようになるかもしれないよ。 それに、その瞬間をはやくおさめたいと 思うときもあれば、 ゆっくり撮る、その前後の時間も含めて 写真って、写るものだったりするから、 どちらがいいとも言えないと思うんです。 ‥‥ごめんね、明解な答えがなくて。 |
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とんでもないです! | |
かえって、ほっとしました。 | |
(つづきます!) |