気仙沼のほぼ日便り

三陸映画祭in気仙沼が行われた先週末、
気仙沼で行われていたもう一つのイベント、
気仙沼Tシャツアート展2012
にもお伺いしてきました。

そもそもの「Tシャツアート展」とは、
高知県黒潮町の「砂浜美術館」で
行われているイベント。
Tシャツをキャンバスに、
絵や言葉などを自由に彩色したものを
砂浜で洗濯物干しのように、
ずらっとならべて
展示するというものです。

「今回、なぜ気仙沼でこの展示を?」
その理由について、
実行委員の方は、
「きっかけはカツオつながり」と
お話されていました。
高知県と言えば土佐ガツオ。
そして、黒潮町のカツオ船が気仙沼に水揚げするなど、
震災前からずっと、
この二つの町は「カツオ」を通じて
関わりが深かったそうです。

すでに、この夏には
気仙沼市唐桑町で
気仙沼・唐桑Tシャツ海岸」という
Tシャツアート展が行われていました。
※こちらは長野県、
小布施町の「おぶせTシャツ畑
というイベントのコラボで行われたもので、
写真2枚目が、Tシャツ海岸の展示風景です。
(撮影:Takuma Hidehira)

このTシャツ海岸で展示されたTシャツのほか、
表面を気仙沼の小学生が、
裏面を全国各地の方が描いたというコラボTシャツ、
お気に入り写真をプリントしたTシャツ……など、
約800点のオリジナルTシャツが、
気仙沼の5つの会場で披露されました。

この中から、せんえつながら、私が
「気仙沼のほぼ日賞」を
選ばせていただくことになりました。
ずらりと並んだTシャツの景色は、壮観な眺めですが、
Tシャツを一つ一つ見ていくと、
どれも個性的な力作ばかり。
気仙沼をイメージした絵が多く、
中でも子どもたちのデザインしたTシャツには
魚の絵が多かったです。
ヒレの数にもこだわるような魚の描写の細かさと
「ヨシキリザメ」といった種類のマニアックさは
さすが気仙沼の子どもたち……と、
毎度のことながら感心させられました。
かなり迷いつつも、
ふたつの作品を選ばせていただきました。

また、黒潮町のおかあさんがた、高校生たちが、
気仙沼の戻りガツオを使った、
カツオの藁焼きたたきと、
カツオたたきバーガーというとても気になる
グルメを振る舞っていただけるというイベントも、
同時開催されていました。

カツオたたきバーガーは大人気のため
一瞬で配布終了となってしまい、
私は食べられなかったのですが、
(写真だけ撮らせていただきました……)
藁焼きカツオにはありつけました!
これが、ほんっとうに美味しかった!

カツオつながり、というだけで(?)、
全国の人と気仙沼の人との
コラボTシャツが何百枚も集まって、
高知からたくさんの方が気仙沼にやってきてくれて、
しかもおいしいカツオを
振る舞っていただけるなんて、
すごいイベントです。

Tシャツアート展は、今回に限らず、
継続的に行っていきたい、と
実行委員の方が話されていました。
カツオのご縁ではじまった、このアート展。
潮風を感じながら、
ひらひらとはためくTシャツを、
ぜひ見に来てほしいです。