気仙沼のほぼ日便り

みなさんこんにちは、サユミです。
今回は、前回のつづき、
アンカーコーヒー(オノデラコーポレーション)、
オーシャン事業部のご協力をいただき、
第5八幡丸の船内部を見学させていただいたときの
様子を紹介します。

さて、この第5八幡丸、
震災で全損した第8八幡丸の
代船として建造されたものだそうです。
全長57メートル。
総トン数は439トン。
建造費は約6億4000万と発表されていました。

船の中、
まずは甲板長の倉庫。
船の修理用具、備品が入れられています。
やっちさんのお父さんこと、小野寺忠夫さんもまた、
船の知識をつぎつぎと教えてくれます。
ペンキでも、金具でも、
海の上に出たら、
手に入れる事が難しくなります。
ちいさな修理も丁寧にきちんと直す。
長い航海の中では大変重要なことなのかもしれません。

おつぎは、マグロの冷凍、加工、保存する魚倉です。
こ、この床部中央にある穴はもしや…。
冷凍したマグロを下の倉庫にいれるためのもの!

すべり台のようになっていて、
キンキンに凍ったマグロが、
ここをつるつると、流れていくのでしょう。
となりには、凍結室があります。
ライトはLED。
熱を発しないため、効率が良いというわけです。

操業中は、マイナス60℃。
当然身も凍るように寒いわけで、
こんな風にゆったり見学するのはおろか、
撮影もできないですよね。
この冷凍室、床下の倉庫ふくめて、
350トンほどのマグロが積めるそうです。
「マグロは海からあげたら一匹一匹、
真水に通してから凍らす」のだそうです。
海水がマグロの表面についたまま凍らすと、
魚が乾燥してしまうのだとか。

さて、つづいて、船室です。
船頭さんの部屋。
テレビもあり、ソファーもあり、
一番立派なお部屋です。

ここでポイント、ベッドのサイズは、
船頭さんも、船員さんもおんなじ。
見た感じ、結構狭い。
というのも、ベッドが広いと、
船の揺れで落っこちてしまう可能性があるため、
ベッドはあえて狭いのです。
「布団は船用っていうのがあるんだよ」
とも教えてもらいました。

そして、サロン(食堂)と厨房です。
スペースを有効活用するため、
椅子の下には食器!

船内にはいたるところにこういった工夫があります。
厨房も省スペースながら、
大変機能的に作られているのがわかります。

船橋上では、
たくさんの大漁旗がはためいていました。
マグロが大きく描かれた、
オノデラコーポレーションの旗もあります。
大漁旗は、新造船を祝うためのもので、
このお披露目の時のためだけに
贈られるものだそうです!
色とりどりの大漁旗、
やっぱりかっこいいですね。

初めてじっくり見せていただいた船の中は、
面白いことばかり……。
紹介しきれなかったこともあり、
せっかくなので、あともう一回続きます。
どうぞみなさんおつきあいください。