シンイチロウのママが来る。
パーティー催して、おもてなしをしなくちゃ‥‥、って。
そう張り切っていた、いつもの仲間はちょっとガッカリ。
まるでアメリカ大統領の外遊スケジュールみたいだネって
ビックリしながら、
「多分、ママ、
シンイチロウをホームシックにさせちゃいけない。
でも顔は見たいからって、ワザワザそんな忙しい
スケジュールにしてるのよ‥‥」
ってエマは言う。
それなら、シンイチロウの部屋で
ホームパーティーなんかするのが
いいんじゃないかなぁ‥‥。
ボクも最初はそう思ってた。
ニューヨークでこんなにたのしくやってるよ。
ゴキゲンな友人たちともうまくやってるから
心配しなくていいよ‥‥、と、そう伝えるのには
ボクの家でのホームパーティーが一番。
‥‥、なのだけれど、
実は、母がボクの部屋に泊まっていきたいという。
好きなホテルが満室で、
なれないところには泊まりたくないというのが
理由なのだけど、多分、別の理由があるのでしょう。
多分、日本に帰って欲しいんじゃないのかなぁ‥‥。
なら、二人だけでジックリ話をするのがいいの?
気持ちは揺れてた。
だからなるべくふたりきりになりたくはなく、
それで「みんなを紹介したいんだ」ってお願いをした。
そして当日。
母のフライトはかなりの遅れでラガーディア空港に到着し、
ランチをゆっくり食べる時間にことかいた。
そうだとそこで、オキニイリのホットドッグのお店に
母を連れていき、その食べ方をひとくさり。
あなた、なかなか粋なコトをしってるじゃない‥‥、と、
お褒めの言葉を頂戴し
ミュージカルでは二人そろって涙して、そしてパーティー。
いつもは何もしないケンが、
ローストビーフをカービングしてボクらをもてなす。
ポールの見事なワインセレクション。
エマのたのしい話題のお陰で、
あっという間に時間はすぎる。
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