糸井 | けっきょく、ぼくは、 ステロイドの量をコントロールして、 それとうがいを併用して続けることで 治っていったんですけど、 とにかくステロイドということばに対して みんなが過剰に反応しすぎると思うんですよ。 |
清水 | そうですね。 やはり悪い面ばかり報道されてしまっているので。 |
糸井 | それも半端な知識だと思うんですけど、 筋肉増強剤として知られてしまって、 なんか「敵」みたいな扱いになってるんですよね。 |
清水 | 喘息薬においてどうなのかということを 中度半端にではなく しっかりと勉強すればいいと思うんですけど。 |
糸井 | そうですよね。 いまはインターネットを検索するだけでも 知識は相当手に入りますし。 |
清水 | そうですよね。 |
糸井 | ああ、そうか、そうか、 ドーピングのチェックね。 |
清水 | はい、みなさん、心配されるんですけど、 それは全然問題ない範囲なんです。 |
糸井 | オリンピックのレベルになると、 チェックってそうとう厳しいんでしょう? |
清水 | ものすごく厳しいです。 レースの前に血液検査を受けて、 終わった直後に尿検査があって。 |
糸井 | 風邪薬でさえ、 成分によっては危ないんでしょ。 |
清水 | そうです。 それくらい厳しいんですけど、 吸入ステロイド薬は、ドーピングで禁止されてい る ステロイドとは種類が違うんです。 さらに、喘息だという証明書があれば、 ほんとに大丈夫なんです。 パフォーマンスにも実際、影響しないんですよ。 |
糸井 | オリンピックレベルのチェックを受けても 大丈夫なものなんですから、 薬に対して無闇に怖がっている人が、 「じゃあ、オレも」って なってくれたらうれしいですよね。 |
清水 | そうですね。
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糸井 | ああ、そうか。 |
清水 | そういうふうに、治ったと思って、 すぐに再発してしまった人を何人も知ってます。 ぼくの場合は、薬をつねに、枕元とか、 自分の目が届く範囲に置くようにしています。 で、朝起きたとき、寝る前に必ず吸う。 そういった心がけが大事だと思うんです。 |
糸井 | 治ったと思いたいから、やめちゃうんですね。 その意味では、かかりつけのお医者さんを 持つということも大事ですね。 |
清水 | 重要ですよね。 一人では判断できないというか、 「もういいですよ」と言われるまでは やっぱりダメなんです。 |
糸井 | ああー、それ、水虫の話と同じだな。 |
清水 | ははははは。 治ったと勘違いして。 |
糸井 | うん。世の中の水虫の人も、 完全に治るまで治療すれば、治るらしいよ。 けっこう、進歩してるんですよ、薬は。 でも、人の心のほうが弱いから、 だいたい「もういいや」になっちゃうんですね。 |
清水 | そうでしょうね。 |
(続きます) |
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2007-10-30-TUE |
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