タオルと一緒にあったら
うれしいもの。02森永よし子さんのアルミのハンガー。

ここは、神奈川の茅ヶ崎駅から
海に向かって歩いて10分ほどの
「鉄砲道」沿いにある「SEEP STORE」。
洋服ブランド「SEEP」のセレクトショップです。

──

森永さん、よろしくお願いいたします。
日差しがよく入ってきて、明るいお店ですね。
ここで使われているハンガーは、
森永さんが作られたとききました。

森永

そうですね。
お店のハンガーやフックはぜんぶ、
私の手作りです。

──

さりげなく服を引き立てていて、
とても素敵です。

森永

私のワイヤークラフトは実用雑貨に特化していて、
フックやハンガーやラックとか、
ちょっとプライスを立てるものとか、
お店で使うようなものを作ることが多いんですよ。
ここではお店の備品として
実際に使いながら、
販売もしているんです。

──

一口にワイヤークラフトといっても、
本当にいろんな形のものがありますよね。
森永さんはずっと、ワイヤークラフト作家として
活動されてきたんですか？

森永

ワイヤークラフトを始めたのは、
友達とフリーマーケットに参加したのがきっかけでした。
せっかく出品するなら何か自分でも作ってみようと思って、
ためしに細いワイヤーを使ってみたら、
やわらかくて、曲げるのがたのしくなっちゃって（笑）。
カードスタンドを作ってみたら、
すごく反響が良かったんです。
それが30年くらい前のことです。
それからいろんな出会いがあって、
生活雑貨店から注文をいただいたり、
逆に「こういうものも作れない？」って
提案をいただいたりするようになって。
ひとつひとつ応えているうちに、
仕事になって、今に至ります。

──

森永さんの作品が、
いろんな出会いを引き寄せたんですね。
でも、アルミって、曲げやすいとはいっても、
けっこう大変じゃないですか？

森永

曲げたり、打ったり、
腕はいつもパンパンです（笑）。
最初はもっと細いアルミのワイヤーで
作っていたんですけど、
実用性を考えると太くなり、
今はもう少し硬い鉄や真鍮でも制作しています。

──

これだけいろんな形が生まれるのは、
手作りだからこそですね。

森永

そうですね。
「こういうものがほしい」って言われて、
そのお題に応えていくうちに
どんどんアイテムが増えていきました。
あと、お店をやっていて、
「こんなのがあったらいいな」と
作ったものもたくさんあります。
例えばこれは、
COKIAという革のバッグ作家さんの
展示をするときに、CとAを合わせた形で
つくりました。
「COKIAフック」と呼んでいます。

──

見たことない形で、かわいいです。
こういったリクエストも、
いろいろありそうですね。

森永

そうですね。みんながちょっとずつ、
違うものが欲しかったりして（笑）。
わたしもせっかくなら、使う方に
寄り添ったものがつくりたいと思ってしまうのです。

──

今回、「やさしいタオル」のためにも、
２種類のタオルハンガーをご用意くださいました。

森永

やさしいタオルは、色使いがカラフルだったり、
柄もチェックとか、いろいろあるので、
デザインをあまり邪魔しない形がいいなと。
丸い方は、丸型のなかでも、
シンプルですっきりした形をおすすめしました。

──

個性的な形なのに、
タオルとのバランスがとても良いです。

森永

真ん中にくしゅっと生地が寄るのも
かわいいですよね。
逆に三角の方は、タオルを二つ折りしたときに
生地がよらないように、「やさしいタオル」の
フェイスサイズに合わせて作っています。

──

こっちはワイヤーに大きめの切れ目があって、
そこからタオルを掛けたり外したりできるので
機能的です。

森永

ストールやネクタイ、軽めのバッグなどを
かけるのにもいいですよ。
あと、
形や大きさがそろうように作っていますが、
一つ一つ手作りなので、
多少の個体差はあります。
１点ものとして、楽しんでいただければと思います。

──

お家の中で使うのがたのしみです。
森永さん、今日はありがとうございました！

（おわります）

2023-09-12-tue

• 01ツルヤ商店さんの籐のかご。
• 02森永よし子さんのアルミのハンガー。
• 03大木製作所さんのバスタオルハンガー。