「『たら~ん!』 って、どんな状態?!」
フランス語のオノマトペとか、 言葉のことは 今までなんとか話題にしてきたけど。
ボクたちが何年たっても 「え、そんな感じ?」 って思っちゃうしっくりこない フランス語の表現。それが‥‥
「たら~ん」
この 「たら~ん」。 日本語でいえば 「ジャンジャジャ~ン!!」 とか 「ジャ~ン!!」 に当たるような表現です。
「たら~ん」 と思わずひらがなで書いてしまう感じ。 そして 「ジャ~ン!!」 のようには、 ビックリマークをつけたくない感じ。
そんなところに このフランス語の「たら~ん」の 表現感を汲み取っていただけると 嬉しいです(笑)。
ちなみに発音は、 紐が「たら~ん」と「ぶら~ん」とさがる みたいな時に使う『ら』に いちばん高い音がくる言い方じゃなく、 最初の『た』が高い音になるのがポイント。
百聞は一見にしかず というわけで、パリっ子たちの 「たら~ん」をちょっと聞いてみてね。
なんだか何度耳にしても、
「みんな見てみて~!聞いて聞いて~。 発表しちゃうよ~!!見せちゃうよ~。 ジャンジャジャ~ン!!」
という後ろでドラムの音でも聞こえそうな あの勢いが感じられず、 ズコッとなってしまう フランス語の「たら~ん」。
この原稿を書いている今日も まさにこの「たら~ん」に遭遇しました。 (フランス人と話していると けっこう頻繁に登場します)
カフェでのランチタイム。 「あっちに子供プレイルームがあったよ」 と退屈気味だった8人の子供たちを 喜ばせようとパパの一人が みんなを連れて行き、 子供コーナーを指し示しながら 「たら~ん」 とやっていましたが‥‥。 なんだか「ズコ~ッ」っとなってしまう 音に聞こえてしっくりこない笑。
日本人の私的には、 ちびまる子ちゃんの顔に青筋が入る時のような 「ゲゲゲッ」 的なシーンで「たら~ん」の方が すんなり結びつきそう、 と思ってしまう感じです。
逆にフランス人にとって、 日本語の言葉とかオノマトペみたいな表現で 状況と音がイマイチしっくりこない 不思議に聞こえる言葉はなんなんだろう?!
って気になったりしちゃうボク。 今度日本語が堪能なフランス人に インタビューしてみようかな?!
※この連載を再編集し、 書き下ろしも入れて新潮文庫になりました。 こちらをぜひご覧ください!
2019-02-12-TUE