「信号は赤、 オレンジ、みどり?!」
『フランスでは信号を守る人がとても少ない。 赤信号でもかまわずわたる。』 ってのは以前も書いたことだけれども。
そんなフランスで 唯一、信号を守る人たち。 それは小さな子連れの人たちだよ。 もちろん子連れでも無視する人も多いけど、 教育のために、子どもの前では 信号を守っている姿をちゃんと見せる、 という人も少なくないんだ。
▲信号を守る人が少ないフランスでも、 ちゃんと幼稚園には警察官が来てマナーを教えてくれていました。
我が家も子連れで移動することが 多くなってからは、 すっかり「信号を守る」チームの人に。 たまに急いでいて信号無視をすると 息子にとってもとっても怒られます。
さて、その横断歩道の信号で、 しょっちゅう息子と言い合いになること。 それが「青信号」について。
フランスでは「青信号」のことを 「feu vert(フ・ヴェール)」=「みどり信号」 と言うのです。
「さ、青信号だよ。渡ろう!」 「違うよ!! 青じゃないよ。みどりだよ!」 「いいの。日本語では青信号っていうの!!」 「違うよ。みどりだもん!」 という言葉のやり取り。 信号待ちのたびに毎回だよ。
息子の通う幼稚園に警察官がやってきて、 信号の渡り方を教えてもらってからは (というか、こんなに信号を守る人が少ない フランスでも、ちゃんと学校に警察官たちが 教えにくるってことに驚いた!! 警察官たちだって守っちゃいないのに?! みんなちゃんと習っているんじゃないか!)、 息子の頭の中に、すっかり「みどり信号」 という言葉がインプットされたらしく、 横断歩道で「青になったよ。」という 会話が登場するたびに 「違うよ。みどりだよ。」と 言い合いになるようになったのです。
▲ママと子どもの「青信号じゃないよ!みどりだよ!!」の言い合い。 日仏ハーフの子どもや、フランスの学校で教育を受ける 日本人の子どもあるあるなのです。
ちなみに、「黄信号」も違うよ。 フランスでは「オレンジ信号」って言うんだよ。
つまり、「赤・黄・青」の信号、 フランスでは「赤・オレンジ・みどり」。
実は3つのうち 1つしか一緒じゃないんだね。 身近なところで こんなにも違いがあるなんて面白い。
▲こちらがフランスの「赤・オレンジ・みどり」と呼ぶ信号。
「黄信号=オレンジ信号」は 日本と同じく 歩行者信号には登場しないから、 子どもと言い合いになるという場面は 見たことないのだけどね。 ボクの弟分プチモンスターに、 今度なんていうか聞いてみようっと。
▲たしかに言われてから見ると黄色じゃなくオレンジに見える!?
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