バブー&とのまりこの パリこれ! 住んでみてわかった、パリのあれこれ。


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「100年以上前の
遊具で遊ぶ?!」

 
     
バブー&とのまりこの パリこれ! 住んでみてわかった、パリのあれこれ。
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「100年以上前の遊具で遊ぶ?!」

バブー

フランスは秋のバカンス2週間に
突入したよ。(またバカンス!!)

今フランスは、
石油会社のストライキの影響で、
ガソリンが手に入らなくなっている。
どこのスタンドも売り切れか、
あっても2時間並んでやっと入れられたとか
そんな状況が続いていて、
このバカンスにも大きな影響が出ているよ。

ガソリンがないからバカンスの予定を
変更せざるをえなかった人も
周りにいっぱいだし、
移動手段を電車や飛行機に変えて
チケットを取るのが大変なことに、とかね‥‥。


▲この間、9月に新学年度が始まったばかりなのに、もうバカンスだよ‥‥。
また2週間学校が休みです‥‥。

とのまりこ
さて、そんな秋のバカンス、
我が家は隊長パパもまだまだ日本で仕事中。
息子とバブーと2人+1匹なので
遠くへは行かず、パリで楽しく過ごしてます。

気持ち良い秋のパリをぷらぷら歩いて
公園で遊んだり、人形劇を見に行ったり、
メリーゴーラウンドに乗ったり、
ポニーに乗ったり‥‥etc。

パリは街のあちこちに
子どもと楽しめる素敵な場所が
本当にいっぱいあるなあと
改めて感じながら過ごしている、秋のバカンス。
そして子どもの遊びに関しても、
歴史あるすごいもので、
当たり前のように遊んでいるのだなということに
感動しています。


▲エッフェル塔前の芝生公園「シャンドマルス」。
今年の10月はとても暖かいのでみんな日向ぼっこで外に出てきてのんびり。

バブー
例えばね、ボクたちがよく遊びに行く
エッフェル塔の前のシャンドマルス公園。

芝生の上でパリっこたちが
日向ぼっこしたりピクニックしたりする姿は
メディアでもよく目にすると思うんだけどね、
この芝生公園の中に子どもの遊具広場や
メリーゴーラウンドやゴーカートや
人形劇があるんだよ。

数日前も見に行ったこの人形劇は1902年から。
日本で言ったら明治35年だよ!
120年前から子どもたちに愛されている
人形劇なんだ。


▲エッフェル塔前の公園にある人形劇は120年前から子どもたちに愛されている人形劇。
代々受け継がれて今はわりと若いムッシューが経営しているのできっとこれからも長く続いていくはず!

とのまりこ
木でできた馬たちに歴史を感じる
メリーゴーラウンドは1913年(大正2年)。
100年以上、同じ場所で、子どもたちに
愛されてきたって本当にすごいことですよね??
そして多少の修理とか改修はされてきたにしても、
その姿がほとんど変わっていないことも‥‥。


▲109年前からあるエッフェル塔近くのメリーゴーラウンド。
木製の馬の傷ひとつひとつが歴史を物語っています。

便利に、綺麗にしようとしたら
全自動の現代風の
イケイケマシーンにしようとすれば
いくらでも現代のものに変えられるけれど、
そこを変えないこのフランスの姿が
本当に本当に素敵だなあと思うのです。

息子たちが乗っている姿を見ながら、
100年前もここに同じものがあって、
子どもたちが楽しむ姿を見るパリっこたちや、
エッフェル塔が目の前にある広場での様子、
一体どんな感じだったのだろうと、
タイムマシーンが欲しくてしょうがない。


▲こちらのメリーゴーラウンドはいまだに手動で動かすタイプ。
ムッシューは大変だけど、自動運転にしないところも大きな魅力のひとつだなと感じてます。

バブー
パリでいちばん古い人形劇はね、
シャンゼリゼ大通りのすぐ横の公園にある
1818年(文政1年)のものだったんだけど、
(なんと204年前!!)
残念ながら2019年で閉まってしまったんだ。

おじいちゃんがずっと
頑張っていたんだけどね‥‥。
たまに応援にも行ってたんだけど‥‥。
パリの古い遊び道具のファンだったボクたちは
今でもすごく悲しく思っているよ‥‥。


▲こちらがなんと今から204年も前に誕生したシャンゼリゼ大通りそばの公園にある人形劇。
残念ながら2019年に閉じてしまったようで、とてもとても残念‥‥。


▲おじいちゃんを応援する意味も込めて、友人の子どもを連れてたまに遊びに行っていた
シャンゼリゼの人形劇。
息子を連れていけないまま終わってしまったのが本当に残念。
誰か継ぐ人がいなかったのかなあ‥‥泣。

とのまりこ
他にも、パリっこに愛されている大きな公園、
リュクサンブール公園にある
メリーゴーラウンドは1879年(明治12年)、
人形劇は1933年(昭和8年)。

このようにパリにはもうあちこちに
長い歴史を持つ、子どもたちに愛される
遊び場がそのまま残されているのです。

孫を連れてきている
おばあちゃんやおじいちゃんの姿を
見かけることも多いですが、
彼らも全く同じ場所で
同じ遊びをしていたことが
あったりするんだろうなと思うと
さらにノスタルジックな気持ちに‥‥。


▲リュクサンブール公園にあるメリーゴーラウンド。こちらもとても古くて140年以上前からのもの。
おばあちゃんどころか、ひいひいおばんちゃんからきっと同じものに乗っていたんだろうなあ‥‥。

バブー
100年以上前から変わらないパリの姿。
日常的に毎日お世話になっている
公園の遊び場までもがそうなんだよね。
こんなところから歴史を感じるのも
パリの楽しいところ。
パリさんぽの時には
子どもたちに愛される
人形劇やメリーゴーラウンドにも
注目してみてね!


▲リュクサンブール公園にある人形劇はわりと規模の大きいものの一つ。
雨や寒い時期でも心配なしなので1年を通して大人気。

 

 

 

*とのまりこさんの新刊が出版されました*


「シンプルシックで心地よい暮らし
パリの小さなアパルトマンで楽しむおうち時間」
出版社 : 世界文化社
発売日 : 2021/5/29

 

 

※この連載を再編集し、
 書き下ろしも入れて新潮文庫になりました。
 こちらをぜひご覧ください!(2015年8月出版)

フランス雑貨のお店オープンしました。
バブーくんは日本滞在時に、お店にいます。

「Boîte」(ぼわっと)
東京都杉並区西荻北4丁目5−24
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2022-10-25-TUE

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illustration:Jérôme Cointre