焼き肉が好きだ!
知れば知るほど、焼き肉が好きになるわ。

焼き肉の好きな人が、焼き肉屋の娘と知り合いで、
焼き肉の話を聞いているというシチュエーション。
これが、意外にも、
「あきんどごころ」の特集みたいで役に立ちそう。
しかも、なんといっても、焼き肉が食べたくなるんです。

●第1回 おいしいだけでは人は来ない。
●第2回 「こんなにおいしいのに」と、悔しい気持ちになった時期も。

まずは、さっそく南大門に行かれたかたからの
よだれの出そうなメールをご紹介します!



先日の「焼肉が好きだ!」を読んで、
今度京都でご飯を食べるときはここだ!と決意し、
本日、実践してきました!

もぉ、むちゃくちゃおいしかったです!
特に秘伝カルビ!!
一緒にテーブルを囲んだ友人の言葉は
「これまで食べたなかで、一番おいしい焼肉」
でした!
もちろん私もそうでした。
思わずおかわりをお願いしましたよ。

今日、頂いたのは
豚トロ、ロース、秘伝カルビ、地鶏、レバー、上タン
センチェ、ビビンバ、ビビン冷麺、デザート、
そしてキムチ盛り合わせです。
私は辛いものが得意でなく、
焼肉屋さんで出されるキムチは辛すぎて、
今までおいしく頂いたことがありませんでしたが、
南大門さんのキムチのおいしいこと!
辛いんですが、辛いだけでなくて、
上手く表現できないのですが、
おいしくキムチをいただけたことが
とてもうれしいです。

もちろん、秘伝カルビだけでなく、
すべてのお肉を大変おいしく頂きました!
地鶏の味付けやロースのやわらかさ。最高です!

通していただいた席も、
予約していなかったにもかかわらず、
ラウンド席で、友人達4人でゆったりと
お肉を囲むことができました。
また、従業員の方々もみなさんとても感じがよく、
笑顔をたやさず、よい印象でした。
お値段も「この内容でこのお値段!」
うれしくなりました。

友人達とは、また京都でご飯を食べるときには
このお店!と誓い合って別れました。

(あきこ)

行ってきました!南大門っ!
学生時代は、サークル仲間と
時々お邪魔していましたが
今回、久しぶりにうかがいました。

お肉の美味しさに幸せを感じたのは
もう言うまでもないのですが、
サイドメニューがこれまたおいしい〜っ!
今回は食べ損ねた冷麺も次回はぜひ食したいです。

細かい心遣いにも感激しました。
取り皿のデザインが、違う味のタレでも
交じらないよう仕切りがついていたり、
お手洗いには「ご自由にお使いください」と
歯ブラシと紙コップが備え付けられてたり。
実際、食後に歯磨きをした友達は
かなりの爽快感を味わっていました。

そして、そして、激うまキムチっ!
ありがとうございました〜!
わがままを言って、お持ち帰りにして頂きました。
本場仕込みの激うま冷麺を作る祖母を持つ
我が家のダンナも、このキムチは上手いっ!と
非常に喜んでおりました。

京都で南大門と言えばあまりに知られたお店なので
「ほぼ日」で読んだ内容を私がいくら熱く語っても
「だから南大門やろ。知ってるって〜。
 よう行ったやん」と適当にしか
話を聞いてくれなかった彼が、
キムチを食べたとたん
ちゃんと聞いてくれるようになりました。
わかりやすい。

もしかしたら私たちのように、
以前食べたことがあっても
お肉やキムチがこんなに美味しかったこと
忘れてる人も多いかもしれませんね。
学生のころなんて特に
腹いっぱい食べることに重点があったりしますし、
最近では少しでも値段の安いお店に
足が向いてしまいますし。

大満足でした〜!ごちそうさまでしたっ。

(ヨーコ)




京都一の焼き肉屋になります!


ヤキコ 毎回みなさんからのメールを読んで、
ありがたくてありがたくて、
家族で喜んでます!
ほぼ日 ほんとうれしいですよね。
おいしいものは、
みんなにお伝えしたくなるんですよね。

このヨーコさんのメールにあるように、
この取り皿、すごく便利やね。

ヤキコ そう、このお皿は、
このかたが言ってくださってるとおりなん。
特に焼き肉はたくさんのお料理をとって
食べてもらいたいので
「取り皿もう一枚ください!」って、
お客さんがヤキモキされることが
できるだけないように、
仕切りのついたかたちを、
わたくしヤキコがデザインしたのです。
韓国の国旗のマークになってるでしょ?

あと、取り皿は一番最初から最後まで
テーブルの上に乗っているものなので
特徴をつけましょうと、
食器屋さんからのアドバイスもありました。
ほぼ日 ああ、なるほど!細かい心くばりやなあ。
昔から繊細なヤキコの性格が、
この皿やお店のサービスによく表れてるね。
ヤキコ やっぱり、私自身が
他のお店に行ったときに気になることは、
南大門のお客さんに気にさせないようにしようと
心がけました。
でも、私以上にうるさい客は、
あんまりいないかも(笑)。
ほぼ日 うん。ヤキコ、一緒にどこかの店に行くと、
そこのサービスにすごく目を光らせてるもんね。
こわいくらいに・・・(笑)。

紙コップや歯ブラシも、
確かにあったらありがたいよねえ。
ガムをぽんて渡されるより。
ヤキコ うん。
南大門では、お客さんのかゆいところに
手が届くようにしたいんです!
ほぼ日 うん、気持ちいい。そうそうそのもっと左。
ヤキコ ・・・・・。
ほぼ日 4月6日にオープンして1ヶ月ちょっとだけど、
だいたいいつごろからお客さんの
手ごたえを感じるようになりましたか?
ヤキコ ここ最近ですね。
若い人が増えたことは、もう一目瞭然。
それから、
「どれを食べてもはずれがないね」
っていう声をよく聞くようになりました!
でもやっぱりこれからじゃないのかな?
もっと多くの人に知ってもらって
食べに来てもらえたらええなと、思ってます。
ほぼ日 そういうお客さんの手ごたえがあったのは
どうしてだと思う?
想像してたとおりだった?
ヤキコ やっぱり、「今まで」があったからだと思う。
この45年間、数々の人の思いや力を経て
築き上げたものがしっかりしてるから。
私は本当にちょっと手を加えただけです。

その歴史や思いを失わずに、
時代に合うようにシフトしていけたことが
お客さんに来てもらえるようになった
一番の要因だと思います。
あの大流行りだった頃の「南大門」に戻りたい。
ただその気持ちだけでここまで来ました。


でも、リニューアルすると決まった最初の頃は、
こんな風にうまくいくとは思ってなかったなあ。
ほぼ日 へえ、そうなんや!
これだけのお店なんだから、
自信満々でオープンしたのかと思ってたけど?
ヤキコ そんなことないない!
どきどきしてました。

でも、どんどんメニューの中身や
内装ができていくうちに
自信に変わっていった。
もう、けっこう腹がすわった、というか、
「どうですか、見てください!
 こんな店、ほかにありますか!」
っていう気持ちにスパッと変わった。
「まずは京都一の焼き肉屋さんにしよう!」
と決心した。


エントランス

オープンして、実際お客様が入って
お食事をされてるところを見て、
サブイボ(※註1)が出ました。

【註1:サブイボ】
鳥肌のことを関西では、寒イボ、
サブイボと言ったりします。
ほぼ日 わあ、出そう〜!
お父さんのことは考えた?
ヤキコ めちゃめちゃ考えた。
お仏壇の前で何度もぶつぶつ言いましたよ。
でも、みなさんが送ってくださったメールを読んで
ちょっとは父に顔向けできたかな、と思いました。
ほぼ日 お父さん喜ばれてるだろうね。
これからは、どんな店にしていきたい?
ヤキコ 京都に「南大門」アリ!という感じにしていきたい。
京都にきたんやし、「南大門」行かな!ぐらい。
どんどん進化して行きたい。
止まりたくない。

実は今回、やりたくてできなかったこともあるし。
ほぼ日 え、例えば?
ヤキコ 女性がたくさん来る店にしましょう!
ってことで進めていたから、
本当はもっとメニューの書き方も変えたかった。

例えば、チヂミはおモチが入っているのが珍しいから、
「モチモチチヂミ」にしようとか、
パッと見て「何だろう、これ?」
って思ってもらえるようなメニューにしようと
思ってたんだけど、
「店の品がおちる」っていう理由で
ダメになったりとか。
ほぼ日 ええ!?そうなんだ。
お客さんとしては、
「何これ?」って思いたいよね。
ヤキコ 「これ、どんなのですか?」って聞いてもらえたら、
そこでお客さんとコミュニケーションができるから、
そのときに、色々お話しできたりするし、
焼き肉のおいしさを知ってもらえる
チャンスにもなると思ったんだけどね。
ほぼ日 社内の人からの反対意見も、色々あるんだろうね。
ヤキコ そうですね。
それも、私の説得力のなさとか、
やるべきことの優先順位によるところも
大きいと思うんだけど。

これからの課題です。

ワインもフルボトルを置きたかったけど、
今までワインがほとんど注文されない
っていう理由からハーフボトルだけになったり。
ほぼ日 確かに、焼き肉にワインはあまり頼まないかも。
でも、意外とおいしい組み合わせが
あったりするのかもね。
ヤキコ うん。そうやねん。提案次第だと思う。
そういうチャレンジしていこう
っていう気持ちはなくさずに、
いいものは徐々に取り入れていきたいです。
ほぼ日 ヤキコ、がんばって!
私でできることなら、
飲んだり食べたり、何でもするから。
もう肉でもワインでも何でも。
遠慮はいらんよ。
ヤキコ ・・・う、うん。
ほぼ日 東京にお店を出す予定はないんですか?
ヤキコ できれば出したい!
東京は夜が遅いから、
また店のアイデアも広がりそうですね。
京都は、もう夜10時頃になると
人がぐっと減るからね。
行けるとこまで進みたいです!
ほぼ日 ぜひ、ぜひ!
ヤキコにとって商売ってどういうもの?
ヤキコ なんでしょう・・・。(じっと考えて)
これから答えを探して行くんじゃないのかなぁ。
ただ、私はずっと商売人の父を見て育ってきたので
やはりこの商売をし続けたいですね。
人を喜ばせることを考えるのが
好きなのかも〜。
ほぼ日 うん。すごく好きだと思う。
ヤキコ 商売で大事なことはね、
やはり、だなあということが今回わかった。
この連載をしていただいて、
もう一度今までの店の成り立ちを思い返してみると、
当然一人では絶対にできないことですし、
父にしてもそうだったと思う。

今いてくれるスッタフの人達と、
今まで「南大門」に携わってくださった
たくさんの人たちが、手をぬかずに、
一所懸命やってきてくださってきたことが
今のこの店を作ってるんですよね。


商売のことなど何も分かってなかった私が
こんなプロジェクトに参加できて、
そしてオープンすることができたのは
そういう人たちへの、『感謝』の一言です。

でも、オープンしたことがゴールではないし、
ここからがスタートですから、
今まで以上に努力していかないといけないと
思ってます。

どんどん進化していく「南大門」を
どうか皆さんに見守っていただきたいです。
そして何より、思いきり食べていただきたいです。
本当においしいですから!
ほぼ日 肉が好きなだけでは、商売はできない
ということがよくわかりました。
私もサブイボが出るくらいの仕事をするよう
がんばります!
darlingもきっと食べに行くと思うので
キムチサービス、肩もみサービス、よろしくね!
ヤキコ ああ、美容室みたいに
そういうサービスがあるといいかもね。
メモメモ。



焼き肉屋の娘に聞く、
タンとチゲは、こう食べる!!!


タン
上に乗っているねぎやにんにくのすりおろしを
肉でまいて焼くと、網も汚れず、中もジューシーに
おいしく焼けるのです。


これを


こう焼く


チゲ
アツアツがおいしいチゲは、
その店の器にもよりますが、網の上に器ごと乗せて、
一度アツアツ状態にしてから食べると、
尚おいしいです。熱さもご馳走のうちですからね!


これを


こう乗せる



『南大門 春夏秋冬

京都府京都市下京区河原町四条下ル稲荷町326
tel.(075)351-0351
(阪急河原町駅より徒歩1分/
 京阪四条河原町駅より徒歩5分)

URL:http://nandaimon.jp/
営業時間:17時〜23時
    (ラストオーダー22時30分・ランチはありません)
     無休


☆2003年5月31日(土)まで、南大門河原町店にて
 「ほぼ日を見ました」と言ってくださったかたには 
 本文中にある激うまキムチ(間違いなく京都一)の
 盛り合わせをプレゼントしてもらえますよ!
 

ヤキコさんへの激励や感想などは、
メールの表題に「ヤキコさんへ」と書いて
postman@1101.comに送ってください。

2003-05-16-FRI

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