糸井 | いま、伸坊といっしょに ミュウゼさんの絵を見ていたところだったの。 |
祖父江 | あ、いいのがいろいろ できてるぅ! |
南 | すごくいいよね。 |
糸井 | チョウホシー(超欲しい)です! |
ミュウゼ | これは私の猫で、タンゲくん。 タンゲくんの幽体離脱です。 |
南 | 幽体離脱。 |
祖父江 | 幽体離脱するときに 天使になる感じなんですね。 |
糸井 | なるね。しかも金髪になるね。 |
ミュウゼ | そうしてあげたくて。 |
糸井 | こちらの方はミュウゼご本人らしいです。 |
ミュウゼ | そ。似てますでしょ。 ちょっと痛めつけてやってんの。 |
南 | 痛めつけてるんだ。 |
祖父江 | かなりいいですね。 |
糸井 | いいですよ。やんなっちゃうんですよ。 |
南 | ここの英語は何を言ってるの? |
ミュウゼ | 「こんな部屋で一生暮らしたくはない」 「泣くだけお泣きなさい」 |
南 | 包帯を締めてるように見えるけど。 |
ミュウゼ | 包帯を優しく締めてあげるという シチュエーションなんですけれど、 手元がきついの。 |
糸井 | 眉間にシワ寄ってますもんね。 |
ミュウゼ | はい、それは、私の眉間のシワを表現しています。 |
祖父江 | こっちの子は目がいいですね。 |
南 | きりっとしてます。 |
糸井 | これは、この水ごと、 どこかへ連れてってるんですよね? |
祖父江 | あ、ほんとだ。水ごと散歩してる。 |
南 | そうじゃなくて、水のまわりを ぐるぐる回ってるんじゃないの? |
ミュウゼ | これはね、 生んではみたけど 自分の子どものほうが デカかった、という場面です。 |
一同 | ‥‥‥‥‥‥。 |
祖父江 | それは、生むとき大変でしたね。 |
南 | このくまは、 英語で、なんて言ってるの? |
ミュウゼ | なんでしたっけ? |
南 | (英語を読んでみる) ‥‥もしもしそこのお二人さん。 |
ミュウゼ | あ、そうそう、 「もしもしそこのお二方」 |
糸井 | 「前世がスワンのお二方」 |
南 | 前世がスワン? |
一同 | ‥‥‥‥‥‥‥。 |
糸井 | 「もしもしそこのお二方。 前世がスワンのお二方」 |
ミュウゼ | そうそう、あなた方のことです。 「何処(いずこ)へ」 |
南 | いいですね。 |
祖父江 | いいねぇ。 こっちの子もすごいんだけど。 |
ミュウゼ | この子は顔の横幅が15センチもあるんですよ。 某ブログサイトの顔デカコンテストで 一等賞に輝いた猫、 マルタちゃんです。 私はこの子を見たとき、一瞬、 危ない何かなのではないかと思い、 自分の制作の琴線に触れてしまって 描き出したというわけなの。 |
祖父江 | 鼻まわりはもっと大きいかもしれないねぇ。 |
ミュウゼ | あまりにおかしくてかわいくて、 自分のブログに勝手に マルタちゃんのことを書いちゃったんです。 そうしたら、この子のお母さんが 「はじめまして、マルタの母です」 とブログにコメントをくださって、それ以来 お会いしたことないけど、 親しくさせていただいてます。 |
糸井 | お会いしたことはないんですか。 バーチャルな関係なんですね。 |
ミュウゼ | はい、でも、お友だちです。 この間も腰が痛いってブログに書いたら ストレッチボールを 送ってくださったりして。 |
祖父江 | マルタさん本人はどう思ってるんだろうね。 |
ミュウゼ | あ、なんですか、つまり顔のことですか? |
祖父江 | はい、顔の大きさについてです。 |
ミュウゼ | 顔はね、デッサンがありますから見ます? |
糸井 | はい。 |
一同 | ‥‥‥‥‥。 |
祖父江 | うまーい。 |
糸井 | やっぱり顔デカの グランドチャンピオンですから。 |
南 | 敬意がこもってる。 |
ミュウゼ | 描きにくいから丁寧になっちゃうんです。 描きにくいの、この顔は。 |
糸井 | 隣の客はきゃきにくい客だ。 |
ミュウゼ | このような顔の状態から この子の性格を発見するのは難しいんですよ。 いろんな要素があり過ぎて、 何かを描き出そうと思ったら どうしていいか、わかんなくなってしまう。 |
祖父江 | やっぱりチャンピオンはいろいろなものを 持っているんだね。 |
糸井 | ミュウゼは心を描いていますからね。 |
ミュウゼ | うん。 |
糸井 | 南さんも、顔まねをなさるときには 「心を描く」というようなことを 考えてらっしゃるんですよね? |
南 | うん、まあ、そういうことですね。 |
(ついてこれてますか、みなさん。つづきます‥‥) |
2011-07-07-THU |