手を動かす人たち。
darling
あれ、おもしろかったな。
犬のしろえもんのさ、
噛みぐせやらを直していくのに、
いろんな方法があってさ。
ゆーないと
その都度、違ってね(笑)。
山川
やり方が違うから、
しろえもんも、ちょっと戸惑って。


darling
あのときに、しろえもんが
まるで自分のように思えてきました。
でも、中では褒めるのがよかったみたいだね。
 スガノ
そうですね。
darling
監督は、撮影していて
気になったところがあっても
なんだか、闘わないんだよね。
そのへんの感じがおもしろかった。
ゆーないと
うん、うん。
darling
これから死ぬんだよ、
という犬もたくさん登場したけど、
それが、ほかの犬と
おんなじかわいさなのな。




山川
うん‥‥。
darling
怖がって震えたりしてなくて、
なんだか無心の目をしていて、
かわいかったんだ。
監督さんって、たしか
ホームレスさんの
映画を撮ってたんだよね。
 スガノ
飯田基晴監督は、
『あしがらさん』というタイトルの、
路上で暮らしていたおじさんの映画を
撮った方です。
darling
それを観て、あのおばあさんが
映画制作を頼んだのかもしれないね。
犬や猫を見る視線が
人間を見る視線と同じで、
「どうすることもできないかもしれないけど、
 何かできるかもしれないじゃない?」
という感じが表現されていると思います。
だから、ぼくらも、
これを観たから立ち上がろう!
ということではないんだけど、
まず、自分の周りにいるものは、
ということは考えますよね。
そして、自分の周りにいるものを
ちょっとずつ広くしていくと、
川崎(徹)さんのように‥‥。
 スガノ
川崎さんの新刊
『猫の水につかるカエル』、読みました。
いつも背中のリュックに30缶、
キャットフードが入ってて‥‥
darling
川崎さんにとっては、猫のことが、
「生活圏にいる、困ったものたち」
というふうになっていったわけですよね。
ゆーないと
私は、川崎さんが
猫に餌をあげてるところに
よく出会います。


山川
そうなんですか。
ゆーないと
「人生の、ほとんどが
 これ(餌やり)だから、俺」
とかおっしゃってます。
 スガノ
私も出会ったことがあります。
「俺の午後は全部これだから」
と、同じようなことを。
ゆーないと
だから、お仕事の打ち合わせとかは
午前中になさってるんですよね。
「今度久しぶりに京都行くんだけど、
 その日はお休みだ」
と、おっしゃってました。
darling
猫のために
雨よけのひさしを作ったり、
そういう大工仕事もあるし。
 スガノ
大変だ。
山川
映画に出てきても、おかしくない。
ゆーないと
思った、思った。観ながら。


darling
穴澤さん「富士丸な日々」にも、
「いつでも里親募集」の案内が出てますよね。
 スガノ
「ただのいぬ。プロジェクト」への
リンクも張ってあります。
darling
穴澤さんが、
富士丸が亡くなったことを書いた日、最後に
「買う」以外にも選択肢がある、ということを
書き添えていらっしゃったでしょう。
富士丸が亡くなって、
いろんな想いがあるんだろうけど、
やっぱりその言い方がすごくよくて、
立派だな、とぼくは思いました。
ゆーないと
買う以外の方法‥‥
山川
その言い方が。
 スガノ
富士丸も、ハスキーとコリーのミックスで、
里親募集のサイトから
もらわれてきたんですよね。
上大岡トメさんの
『トメさんちの愛犬マヤ』も、
わんわん銀行からやってきました。


darling
うん、そうだったね。
ゆーないと
そういうふうになっていけば
いいんだろうなぁ。
darling
うん。
どうなればいいのかな、と考えたときに、
「一気にイギリスみたいになればいいのにね」
ということがあると思います。
だけど、いまぼくらが、
なんとかできそうなんじゃないかな、
ということは、まず、犬や猫を
「捨てない」ことだと思うんですよ。
 スガノ
映画を制作依頼したおばあさんも、最初に、
これで、飼ってる犬猫を
かわいがろうって思ってくれればそれでいい、
っておっしゃってましたね。
darling
うん、そうか、そうか。
そのひと言に尽きるよ。
(つづきます!)
2009-11-19-THU

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今回の感激団メンバー
darling 山川 ゆーないと
スガノ    

感激団による
『犬と猫と人間と』の
おおまかなあらすじ
くわしくは、こちら

日本版公式サイト
ユーロスペースにて上映中
(〜2009年11月20日)
横浜シネマジャック&ベティ
(11月28日〜)
川崎市アートセンター
(12月5日〜)
など
全国順次公開