最終回 かかわる人たち。
 スガノ
ひとつの犬種のブームが去ると
一気に捨て犬が増えちゃったり
するんですよね。
 やまかわ
そうなのか‥‥。
darling
生産性とか、効率とか、
人間がやっていることを
犬や猫の世界でもやってるんだよね。
やっぱり大人と子どもが
まだらになってるんだよ。
だからそういうことをしてしまう。
そういうときに、傷つく。
 ゆーないと
生きものが。
 スガノ
人間を含めて、傷つくんですね。
darling
そこを克服して
ぼくらは生きていくんだろうな。
 ゆーないと
はぁぁあ。
つらいなぁ。
 スガノ
殺処分する人が、
「僕は動物が好きで、
 動物園配属が希望だった。
 動物嫌いな人に殺されるぐらいだったら、
 僕が最期をみたほうが」
とおっしゃっていました。
あれは忘れられなくて。
darling
現場の発言は、すごいよね。
 スガノ
はい。


darling
処分することについては、きっと
責められ続けてるんだろうと思います。
それに対して反論するよりも、
自分の考えをものすごく鍛えて
それを伝えようとなさっています。
責める側よりも責められる側の、
少ない言葉のほうに、
なんだか力があったよね。
 やまかわ
そうなんですよね。
 スガノ
犬や猫に実際に
かかわってる人たちだから。
darling
うん。動物から教えられることは、
ほんとうに多いと思います。
ぼくにもその感謝はある。
ずいぶん教えられてるよ。
ぼくは、わりと平らに、
彼らのことを
見ているんじゃないかと思います。
これは、子どものときには
できないんじゃないのかな。
 スガノ
上下関係では見ないんですね。
darling
うん。
吉本隆明さんが、
「言葉の幹と根は沈黙だ」と
おっしゃってましたけど、
あれを聞いてから、また
動物のことがおもしろくなった。
動物は、言葉を話さないけど、
ぜんぶ、入ってるよね。
‥‥もしかしたらこの映画も、
サイレントでも、観られたんじゃないかな?


 やまかわ
そうかもしれないですね。
みんな、言葉ではないところで
伝えていることがたくさんあったから。
darling
外国語でも、同じくらいの理解を
したかもしれないね。
 ゆーないと
そうかもしれない。




darling
だけど‥‥飼いたいよね。
子どものときのほうが
動物を飼いたいんだよね、ほんとうはね。
 やまかわ
かわいいし‥‥。
darling
くんずほぐれつして、
遊びたいんだよね。
それを、セットで飼っているのが
親なんだよね。
 スガノ
そうなんですよね。
とてもよくわかります。
darling
すごいことだよね。
 スガノ
それを考えると、
お父さんって
きっとすごい立場だなと思うんですよ。
darling
そうだ。
社長とお父さんって
なかなか両方は難しいんだよ。
一同
(笑)
 スガノ
感謝しよう。社長に、お父さんに、
周囲の人たちに。
ずっと添い遂げてくれる人たちに。
 ゆーないと
それで、自分もまだらに、
添い遂げられるような人に
なれるといいな。
 やまかわ
かかわりをもてるくらいの
大人に。
これで、『犬と猫と人間と』編の
感激団を終わります。
連載中、たくさんのメールを
いただきました。
最後にご紹介したいと思います。
あ〜いかん。
あらすじを読むだけで、涙が出てしまった。
うちもずっと、ステゴザウルスの犬と
暮らしています。

とても性格のいい子で、人間が好きで、
なんでこんないい子を捨てるかな〜と
切なくなります。
今まで何処で何をしていたのか、
話してくれるといいのに。

運転免許の更新の映画のように、
動物を捨てにくる人達に見てもらってから
再度決断するようなシステムがあれば、
少しは考えを変えてくれる可能性が
あるのかもしれません。
いつもそう思います。
(kyonta)

「ほぼ日」で特集されないだろうかと思っていた
『犬と猫と人間と』が、感激団登場!!
私自身、観に行くまではすごく足が重く、
でも観た後、より多くの人が観てくれたら、と
猛烈に感じたこの映画が、
こうして「ほぼ日」で取り上げられることが、
すごく嬉しいです。
簡単なテーマではないし、
いろいろな意見があり、けれど考えるべき問題。
この映画が決して悲惨さだけではない
明るさを持っていることに希望が持てます。
(ゆ)
はじめは、心が痛くなりそうなので
観るつもりはありませんでした。
でも、犬・猫大好きだからこそ
観るべきだと気づきました。
(ねこたけ)
昔は、動物愛護センターというものはなくて、
管轄は保健所でした。
私の父が保健所に勤めていて、昔は、
一頭ずつ注射していたとか、
捕獲の話とか、ときどき聞いてましたが、
実際はよく知らなくて、
もっと聞いておけば良かったなぁと思いました。
(美)
こういう映画が作られ、
犬猫の処分や保護のことが
一般の人に広く知られるようになれば
少しは、犬猫をとりまく環境も
よくなっていくのでは、と期待がもてます。

犬猫が毎日1000頭殺されていると
伝えられてますが
実は、猫はまだまだですが、犬については毎年、
すごい勢いで殺処分数が減少しています。

国の統計資料では、1980年以前は、
毎年100万頭以上の犬が処分されていました。
映画が伝えている最新データ
(H19年度)はその10分の1です。
今のペースで処分の減少が続くと、
あと数年で
ほぼゼロになる計算です。

そんな日本になるよう期待をしております。
(Cane/カプアンパパ)
映画を観て、しみじみと感じたのは、
この映画を観ることがなければ、
飼われていない犬猫たちの生活なんて
知ることはなかった、
日本というのは弱者の存在が、
まるで無いかのようにふるまう国だなぁと
いうことです。
(さら)
我が家の犬は保護所からもらい受けました。
ネットで娘が調べ
保護所まで行き、対面した後届けられました。
去勢済みワクチン済み。
シャンプーもきちんとして届けてもらいました。
様々な経験をして我が家にやってきたわけですが、
人を怖がらず、むしろ寄っていき、
他犬にも友好的で非常に賢い犬です。
娘(18歳)は
「できれば病気の犬か、
 長い間もらわれない犬が良い」
とさえ言ったのです。
この映画を通じて意識が変わることを願います。
(あっちゃん)
無茶苦茶、拝見したいと思っていた作品です。
“感激団”で、取り上げていただいて
感謝しております。
(純)
私は、座右の銘のようにしている
言葉があります。
「魅力的な人とは、
 心は子供、責任は大人」
感激団を読んでいて、
「自分より弱い物への関係は
 大人でなくてはならない」
というところで、
何かすとんと腑に落ちた気がしました。

大人でなくてはならないのか、
大人にならなくてはならないのか、
人によって違うのでしょう。
大切なのは、自分より弱い物に
対したときのことなんだと思ったのです。
次に思い出したのは、
矢野顕子さんの
「Children in the summer」です。
この曲は、アレンジがかっこいいのに加えて、
歌詞がすてき。大好きな曲です。
これの歌詞って糸井さんですよね。
心新たに、私も魅力的な人を
目指そうと思いました。
(恵)
ほぼ日は、楽しいことが多くて
あまりネガティブなことは
受け入れてもらえないような感じがして
これまでメールをかけませんでした。

だから、今回この映画を取り上げていただいて、
本当に嬉しく感じました。
日本は、ここから変わるかもしれない。
そんなことすら思いました。
(真)
こちら福岡では上映がこれからで、
猫好きとしては観に行きたいけど、
内容によっては心が苦しくなるんじゃないかと、
気持ちがゆれてましたが、
皆さんの対談内容を読んで、
やはり観ておこうと思いました。
友達にも勧められる気がします。
ありがとうございました。
(加)
この映画があるのを知っていましたが、
最初は怖くてなかなか観にいけませんでした。
私も動物を飼っているから、
現実をみなければ‥‥って
意気込んでたせいかもしれません。
けれど、映画をみて、
本当に良かったって思いました。

記事にもありましたが、
私もこの映画を観て笑いました。
しろえもん、にゃんだぼ、
人に噛み付くがじろう‥‥みんなマイペースで
勿論、安楽死の注射を打つ場面とか、
ガス室の犬の目とか、
悲しくて辛い場面もありましたが
それよりも、もっともっと、
暖かさを感じました。
観終わった後は、
「これを皆に知らせなければ!」と思って、
勝手に宣伝してました(笑)。

きっと、私のように
「怖いから、観たくない」と
思っている方が沢山いると思いますが、
この記事をみて「行ってみよう」って
思う方がいっぱいいると思うんです。
(ナルまま)
ほかにもたくさんのご感想メールを
頂戴いたしました。
みなさん、ほんとうにありがとうございました!
2009-11-24-TUE

次へ 最新のページ

今回の感激団メンバー
darling 山川 ゆーないと
スガノ    

感激団による
『犬と猫と人間と』の
おおまかなあらすじ
くわしくは、こちら

日本版公式サイト
ユーロスペースにて上映中
(〜2009年11月20日)
横浜シネマジャック&ベティ
(11月28日〜)
川崎市アートセンター
(12月5日〜)
など
全国順次公開