同じお客様に何度も何度も使っていただいて、
はじめてできる繁盛店。
「お昼も営業してくれたらねぇ、
もっと頻繁にこれるのに‥‥」って、
悲しそうに帰るお客様に
ずっと申し訳ないと思いながらも、
ボクらはずっとランチを開けずに我慢した。
理由は、お腹いっぱいになるだけじゃない、
ココロに残るランチ営業をしたかったから。
当時すでに、レストラン経営の
コンサルタントをやっていたというコトもあって、
山ほどのレストランをみてまわってた。
素晴らしい店もあり、
まぁ、どこにでもあるような店もあり。
中には二度と来ないだろうなと言う店も当然あって、
けれどココロに残るお店はとても少なかった。
雑誌に大きな写真を載せて紹介されるレストランの、
メインディッシュは大抵、ステキなインテリア。
どんなにステキなインテリアも
二度目は魅力が半減するもの。
だからココロに残ることはない。
料理がすばらしく見事なお店も、
なぜだか二度目は感動できない。
ココロに残るレストラン。
それは多分、こんな店。
今日一日が終わってぼんやりお風呂に入り、
ベッドに潜り込んだとき。
目を閉じながら、一日のことを思い出したとき、
まずまっさきに思い浮かんだステキな笑顔や
たのしい会話。
おいしい時間をつくりだしてくれたお店の人やサービス。
夢のなかで、も一度彼らに逢えたらいいなぁ‥‥、
と思いながら眠りにつける。
そんなお店はココロに残る。
必ず再び行きたくなるし、
その思い出が裏切られることはまずないでしょう。
つまりサービス。
人と人とのふれあいが、
ココロに残るレストランに必要なもの。
ボクらはそうしたお店にずっとなりたくて、
それで努力を積み重ねてきた。
だからたとえそれがランチであっても、
あぁ、サービスが良かったな‥‥、って感じてほしい。
お昼を終えて、仕事をはじめるその前に、
ボクらの顔を思い浮かべて、
よしガンバロウと思ってもらえる、
そんなステキを提供したい。
ただそのためには、そう働ける組織や
体制を作らなくっちゃいけなかった。
その環境が、やっと整い、
そしてボクらはランチをはじめる。
ボクには秘策がありました。
|