とは言え、なぜフォーマルな食事の機会で
席がキチンと決まっているのか?
理由は3つあるように思います。
まずは、そこに集った人たちの関係が一目でわかる。
その会食に参加している人たちにとって、
それは便利であると同時に、サービスをする人にとっても
誰を優先してもてなせばいいのかというコトがよく分かる。
2つ目の理由は「会話がはずむ」環境づくり。
フォーマルな会食は時間がかかる。
特に不特定多数の人たちが集まるパーティーのような場所。
乾杯までに延々時間がかかったり、
料理と料理の間があいてしまったり。
知り合いが運良くいてくれれば
まだ気が紛れるに違いないけど、
そんな幸運がそうそうあるはずもなく、
フォーマルパーティーとは
忍耐が試される場所であることが極めて多い。
だから隣やお向かいにどんな人が座るかというコトは、
たのしく時間を過ごすための
最も重要なポイントだったりするのです。
そこでステキな会の主催者は、
どのお客様とどのお客様を同じテーブルに座らせようか。
なるべく趣味や仕事の内容が同じような人たち同士を、
近くに座らせ話が盛り上がるようにしてあげようと、
一生懸命考える。
パーティー上手と呼ばれる人の作った席次表には、
たのしい出会いとゴキゲンな友人作りの
チャンスに満ち溢れていたりする。
そしてもひとつ、そして最後の理由。
実はこれこそが接待において重要なコトなのですけれど、
大切にもてなされるべき人に
「サービスが行き届く席」を用意してさしあげるため。
そのため、お客様には
この席に座っていただかなくてはならない
というルールが出来上がったりしているワケです。
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