ほぼ日刊イトイ新聞

野球とガンダム

知らない人は、知らないものだ。

野球と、ガンダム。
そういうものがあることは知っている。
けれども、詳しくは知らない。
それで、なにも問題はないわけだから。
野球と、ガンダム。
知らない人と、知ってる人の差が激しく、
両者はふだん、向き合わずに生きている。
野球と、ガンダム。
知らない人と、知ってる人を、
向き合わせてみたら、どうなるだろう?
そんなコンテンツをはじめてみます。
両方の立場で参加できます。

知らない人も、知ってる人も。

こんにちは。「ほぼ日」の永田です。
おかしなコンテンツをはじめます。

ある人にとってはすごくおもしろいと思いますが、
ひょっとしたら、ある人にとっては
おもしろさが感じられないのではないかという企画です。
多少不安はありますが、勢いではじめてしまいます。
どうぞ、よろしくお願いします!

さて、あなたは野球を知っていますか?
どのくらい知っていますか。
だいたいのルールを把握していますか。
エンタイトルツーベースがわかりますか。
タッチアップはどうですか。
じゃあ、スクイズは? ショートはどこを守っている?

わかる人は苦もなく答えられるけど、
わからない人にはなんのこっちゃわからない。

あるいは、あなたはガンダムを知っていますか?
どのくらい知っていますか。
おおまかなお話を知っていますか。
シャア・アズナブルがわかりますか。
そもそもガンダムってなんですか。
じゃあ、ザクは? アムロって誰?

わかる人は苦もなく答えられるけど、
わからない人にはなんのこっちゃわからない。

このコンテンツは、両者のギャップを
愉快に楽しんでいくことを目的とします。
知ってる人は、知ってる人ならではの楽しさを。
知らない人は、知らない人ならではの楽しさを。
つけ合わせるように楽しんでいければなと思います。

ことのはじまりは、
またしても糸井重里のことばでした。
ある日、雑談の中で彼は言いました。

「おれは、ブームになっているようなことは、
 いちおう首をつっこむことにしてるんだけど、
 ガンダムについては、まったくわからないんだよ」

ああ、そうですか、とぼくは相づちを打ちました。
その適当な相づちがちょっと不満だったようで、
糸井重里は続けました。

「いちおう、単語とか、知ってはいるんだよ。
 ‥‥『シャア』っていうのがいるんだろう?」

もう、ぼくからすれば、この時点でおかしいんですが、
糸井重里はさらに続けました。

「あと‥‥『シャア専用』ってのがあるんだろう?」

たまらずぼくは吹き出しました。
ついでにちょっと広げてみることにします。

「糸井さん、『シャア専用』のあとには、
 『ザク』っていうことばが続くんですよ。
 『ザク』って、わかります?」

「『ザク』ね‥‥『ザク』‥‥。
 聞いたことがあるよ。
 こう、つるっとしてるやつだろう?」

「つ、つるっと? してるかなあ‥‥」

「‥‥してないのか? つるっと?
 おれのイメージの中では、
 『ザク』はこういうものなんだけど」

そして、糸井重里は、手帳の空いたページに
「ザク」の絵を描きました。それがこれです。

糸井重里作「ザク」

失礼ながら、ぼくは大爆笑です。
描いた糸井は、きょとんとしています。

このコンテンツでは、
こういったギャップを楽しんでいきたいのです。

同じような現象が、野球についても起こりえます。
たとえば、「ほぼ日」の武井は
野球についてまったく知りません。
「なんとなくわかるよ」とは言いますが、
実際はわかっちゃいないのです。
たとえば、ぼくがつぎのように質問します。
「武井さん、二塁と三塁のあいだを
 守っている人のことを、
 なんていうかわかります?」
すると、武井はつぎのように答えます。即答です。
「二塁と三塁のあいだ? いないよ。
 いるわけないでしょ、そんな人」
いや、いるんです。ショートっていうんです。

このコンテンツでは、
こういったギャップを楽しんでいきたいのです。
ぼちぼちわかってきたでしょうか?

身内の例を連ねていくと、小池という女性は
「ザクは宇宙人ですよね?」と言いました。
ザクは宇宙人ではありません。
少しばかりガンダムは知ってるぞ、
と自負していた茂木はこう言いました。
「シャアがかぶってるのがザク?」
いえいえ、あれはただのマスクです。
野球もガンダムも知らない武井は言います。
「アムロっていうのが主人公?」
そうですけど、武井さん、
「アムロ」の発音がおかしいです。
それは「安室奈美恵」の「安室」でしょう。
「アムロ(↑)」ではなく「アムロ(↓)」です。
元に戻って小池が問いかけます。
「アムロが宇宙人なの?」
いえいえ、アムロも宇宙人じゃありません。
「じゃあ、誰が宇宙人なの?」
ええと、宇宙人は出てきません。
そう答えると、小池と茂木と武井が
声をそろえて言いました。
「じゃあ、誰と誰がなんのために戦ってるの?」
ええと‥‥簡単にいうと、独立戦争ですね。
「どくりつせんそう??!!」

一方、野球の話でいえば、とあるぼくの知り合いは、
打者が打席に入るとき、テレビに表示される
その日の成績や打率といったデータのことを
「打者の気持ち」だと思っていました。
ようするに、映画の字幕のように、
「一発、打ってやるぜ!」という気持ちが
表示されていると信じていたのです。
あるいは、別の知り合いは、
どこでどういうふうに誤解したかわかりませんが、
「乱闘というのは、
 ファールグラウンドでやるものである」
というふうに信じ込んでいて、
ある試合で、マウンド付近で乱闘があったときに、
「あそこで乱闘していいの?!」と取り乱していました。
エンタイトルツーベースのことを
「ワンバウンド・ホームラン」と言い張った男もいます。
野球のことはまったく知らないものの、どういうわけか、
「パリッシュはワニの肉を食う」
ということだけを知っていた後輩もいます。

だいたいどういうコンテンツか、
わかってきたでしょうか。
わかってきたなら、なんとなくメールしてみてください!
なんとなくで大丈夫ですよ!
テーマは、とりあえず「野球」と「ガンダム」です。
参加する場合はたとえばこんな具合です!

野球やガンダムを、知っている人は‥‥。

もしもあなたが野球やガンダムを
よく知っている場合は、
あなたの身の回りにいる、
野球やガンダムをよく知らない人の
愉快な誤解やエピソードを教えてください。
たとえば、「言いまつがい」のコーナーに
以前、こういう投稿がありました。
  仕事中、近くにあった物体を見て、
隣に座っていたパートの人に声をかけました。
「これ、なんか、ザクみたいじゃない?」
彼女は、答えました。
「前から思ってたんだけど、
 ザクって、ガンダムのどの部分?」
‥‥どの部分って‥‥。
(フーヒー)
そうそう、こういうやつです。
野球に関しても同様です。
そういうエピソードがない場合は、
知らない人にわざわざ質問してみても
いいかもしれませんね。

野球やガンダムを、知らない人は‥‥。

もしもあなたが野球やガンダムを
まったく知らない場合は、
「薄々、こうじゃないかと思ってるガンダム」や
「たぶんこうだと思ってる野球」などを送ってください。
「知人に話してみたらなぜか笑われた野球エピソード」
なんかもいいかもしれませんね。
え? それがおもしろいかどうか、
自分ではよくわからない?
大丈夫。きっとそれは、おもしろいはずです。

投稿の宛先は、postman@1101.com まで!
メールの件名は「野球とガンダム」としてください。
いちいち打ち込まなくても下のボタンをクリックすれば
すぐに投稿に移れますので便利です。
みなさまからのメール、お待ちしております。
担当は、私、永田です。
野球についてはそれなりに知っているつもりですが、
ガンダムについては最初のテレビシリーズ、
いわゆる、ファーストガンダムしかわかりません。
あしからずご了承くださいませ。
それではみなさま、どうぞよろしくお願いします!

 
2007-07-31-TUE
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これまでの「野球とガンダム。」

2007-07-31 知らない人も、知ってる人も
2007-08-02 続々届いてます! たまりません!
2007-08-06 引き続き、さまざまな誤解などを!
2007-08-10 野球もガンダムも
たいへんなことになっています!
2007-08-17

珍解釈、名誤解、殺到!
いま「知らない」がおもしろい!

2007-08-24  いよいよ最終回!
ありがとう「野球とガンダム」!