モデルのKanocoさんとほぼ日がコラボ。
あたらしいブランドを立ち上げます。
「Cacco」という名前は、
Kanocoさんがこどものころに
ご家族や友人から呼ばれていた愛称のこと。
Kanocoさんが好きなもの、好きなこと、
記憶のなかの宝物を、
少しずつていねいにかたちにしていきます。
第1弾は、Kanocoさんが大好きな
黒いリネンのワンピース、
ボーダーシャツ、
そしてガラスのイヤリング。
生活のたのしみ展で先行発売し、
ほぼ日ストアでは6月に販売予定の
これらのアイテムについて、
Kanocoさんにお話をうかがいました。
Cacco
Kanoco × Hobonichi
Cacco [ kʌ'ko ]
- ――
- 今回は、ブラックリネンドレスや
ラッセル織りボーダーに似合う
Kanocoさんデザインのイヤリングも作りました。
「泡沫 / うたかた」と名づけた
このイヤリングを作ってくださったのは
HARIOランプワークファクトリーさん。
- Kanoco
- ガラスって、私、大好きで。
HARIOランプワークファクトリーさんの
ガラスもすごくきれいで、
たくさん、持っているんですけど。
今回、つくっていただけることになって、
ガラスの美しさを表すものってなんだろうって思って。
まず考えたのが、水とか泡とか光とか。
そこから、その粒、泡の粒みたいなものを
ひとつずつくっつけたらかわいいかなと思って。
こういう絶妙なかたちができあがりました。
- ――
- 光とか水の粒をデザインして。
最初にKanocoさんが送ってくださったイメージが、
光の粒が耳たぶをおおうみたいな感じでしたね。
- Kanoco
- アバウトな絵だったんですけれども(笑)、
ほしかったかたちを
わかっていただけるものなんですね。
人工的にはなかなかつくれない自然界の、
しかもすぐ消えてしまう、光の粒とか、泡の粒を、
耳につけていられたらうれしいなって思ったんです。
絶妙なできあがりで、すごいです。
これ、手作業なんですよね?
- ――
- そうですね。
職人さんが、ひとつひとつ。
バーナーでガラスを溶かして、
かたちづくって、くっつけて、っていう作業で。
- Kanoco
- この規則性のないのが、いいですよね。
ありがとうございます。
ふつうだけど、最高になりたい。
- ――
- Caccoの始まりに、どんなものをつくりましょうか、
好きなものはなんですか、ってお話をしていたら、
Kanocoさんの「ふるさと愛」みたいなものが
見えてきたように思えたんです。
お生まれは、兵庫県の日本海側、なんですね。
鳥取県に近い、とても自然豊かなところ。
- Kanoco
- そうですね。兵庫県美方郡新温泉町です。
山陰地方がすごく好きなんですよね。
- ――
- Kanocoさんにとって、どんなところなんですか?
- Kanoco
- ほんとに田舎ですし、
特別そこになにかあるのかって言ったら、
そういうわけでもないんですけど。
やっぱり自分の生まれ育った町って大切ですし。
家族とか大事な友だちがいてくれることもあって、
大事にしたいっていう思いはありますね。
- ――
- 今回のイヤリングの、水や光の粒っていうのも、
きっと、子どもの頃に親しんでいたものが
イメージとしてどこかにあるような気がしますね。
「かっこちゃん」って呼ばれてた頃。
- Kanoco
- あ、そうかもしれませんね。
自分の好きなものをあげたときに、
やっぱり海とか光とか、
昔、見ていた記憶が根底にあるんだと思います。
- ――
- Kanocoさんは、もう長いこと都会に住んでいるけれど、
今回、好きなものとして出てきたものって、
ボーダーも、ブラックリネンドレスも、
たぶん、都会でおしゃれに着るだけじゃなくて、
都会っぽくない場所にも合いますよね。
- Kanoco
- そうですね。
たしかにどっちもいけますね。
- ――
- 都会とか田舎とか、
そういうものを超えている感じがします。
どちらにも違和感がないというか。
どっちで着てもおしゃれになれる。
すごくふつう、っていう要素があるんですよね。
そのことをKanocoさん自身、大切にしてるような。
- Kanoco
- うん。そうですね。
好きな要素をどんどん入れていったら、
こんな感じになったんですけれど、
ボーダーも、ブラックリネンドレスも、
一見、そんなに変わったものには見えなくて、
ふつうっぽいけど、ある意味、最高なものというか。
私自身、ふつうだけど、最高になりたい、
っていう願望がすごくあるんです(笑)。
- ――
- ふつうだけど、最高、ですか。
- Kanoco
- 私、パリコレみたいなものには出られない身長ですし。
いわゆる美人っていう、そういう顔でもないですし。
それよりも、
ふつうの中の最高であったら
うれしいなっていうのがあって。
だから今回のアイテムも、
そういうものをつくりたい気持ちが強かったですね。
一見、ふつうなんだけど、最高、っていう。
- ――
- パッと見ただけではわからないけど。
つくり方とか、細かいデザインとか、
着心地とか。
そういうところを追求する感じですね。
- Kanoco
- そうなんです。
手に取ってくださった方が気づくか、
それはわからないけど。
ふふふ。
- ――
- ほんとはすごい、って。
- Kanoco
- でも、はっきりと気がつかなくてもいいんです。
「なんか着心地いいな」とか、
「つい手に取っちゃうな」とか、
そんなふうになってくれたらうれしいですね。
- ――
- ほぼ日のなかにも、
「最良のふつう(Best Standard)」っていう
合言葉がありまして。
Kanocoさんの「ふつうの中の最高」と、似てますね。
- Kanoco
- まさに!!
同じですね。
- ――
- これからも一緒にいろいろ作っていきたいです。
ありがとうございました。
(おわり)