ノリスケ |
普通の男の子がゲイファッションというので
思い出したけど、今、アバクロ、
『ポパイ』に特集されるようになったのね。
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つねさん |
っていうか、この前、あれだよね、
ガレッジセールのゴリ、着てたよ。
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ノリスケ |
日本にお店できるのかなぁ?
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ジョージ |
ライセンスの関係で、
ちょっと難しいみたいだよ。
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ノリスケ |
じゃあセレクトショップが買って、
輸入してるだけだ。
そのくらいだったらいいのかな。
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ジョージ |
女の子も頑張ってほしいもんです。
ビーチサンダルの底に、ヒールをつけて、
おしゃれとかって言ってるヒマがあったら。
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ノリスケ |
そんなのが流行ってるの?
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ジョージ |
流行ってるんですって。
今年はヒール付きビーサン。
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ノリスケ |
なんじゃ、そりゃあ?
いくつぐらいの人がやってるの、それ?
10代?
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ジョージ |
10代、20代。
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ノリスケ |
20代もやってるんだ。
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ジョージ |
渋谷に行くと、けっこういるよ。
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ノリスケ |
ほんとぉ?
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ジョージ |
あの、カツカツとペタペタが
同時にやってくるの。
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ノリスケ |
うわ、やな音。やな感じ。
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つねさん |
あと、男の子もあれでしょ、
ビーサンの、あの、紐のところを
オリジナルに替えて、
とかっていうのが流行ってるみたい。
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ノリスケ |
それから浴衣にスニーカー
だったりするんだよね。
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つねさん |
セッタだったらいいのにね。
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ジョージ |
そう。浴衣着ててもやっぱりね、
猫背っぽい子多かったりするんだよね。
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ノリスケ |
浴衣着るときは、せめて着付けのできる人に
着せてもらったほうがいいよね。
みんな下手だ。
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ジョージ |
うん、そう思う。
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ノリスケ |
変に着ると、だらしないから。かえって。
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つねさん |
着付け、できる?
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ジョージ |
うん、できるよ。
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つねさん |
すげぇ。
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ノリスケ |
浴衣は着れる。でも、着物は着れない。
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ジョージ |
だってぼく、海外行く前に勉強したのは、
着付けとお茶。
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つねさん |
目立つために?
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ジョージ |
そう。
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ノリスケ |
そうだよね。前にお母様と
5番街を着物で買い物したって
言ってたもんね。
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つねさん |
紋付き袴着てたんでしょ?
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ジョージ |
うん。ウチのマミーは、必ず和服だったしね。
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ノリスケ |
なるほど。
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ジョージ |
マミーったら、
ラス・ベガスに生まれて初めて行ったときに、
相手にされなかったの。
というか、楽しめなかったらしいのよね。
で、みんなけっこうガタイ良くって、
背が高くって、
イブニングドレス着た人たちの間で、
もみくちゃになっちゃって、
悔しくって悔しくって仕方がなくて、
次行くときには着物をっていったのよ。
で、着物着て、カジノの入り口に立ったら、
それこそ、あの‥‥。
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ノリスケ |
道が。
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ジョージ |
そう道が、モーゼの十戒のように、
ぶわーっ! ってとこを、
テッテッテッテッて?
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ノリスケ |
貫録ありそうだね(笑)。
お会いしたことないけど。
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ジョージ |
そう。で、おとうさんを後ろに従えて、
で、メインのルーレットのボードのとこへ
立って。で、もう、すごい指輪も
してったらしいの、ダイヤの。
で、自分では張らない。
カンカン、カンカン、カンカンって
ダイヤの指輪で叩いたところに‥‥。
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つねさん |
おとうさんが(笑)。
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ノリスケ |
かっこいい(笑)。
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ジョージ |
そう、おとうさんが、
こうやってチップを置いてくと、
必ず当たるって。
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ノリスケ |
えーっ!
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ジョージ |
たとえば、13の黒っていうと、
そこへパッと入るの。
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ノリスケ |
当てて下さるのね?(笑)
上客になっちゃったんだ、いきなり。
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ジョージ |
そう。で、すごいわよぉ、とかって言って。
トム・ジョーンズのコンサートに、
やっぱりその格好で行って、
汗付きのハンカチもらって帰ってきたわよ。
で、それも、ハンカチで汗を
拭いてもらおうっていうんで、
かぶりつきのところに何十人もの女の人が、
こうやって出すのよ。オバサンが。
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ノリスケ |
きゃーっ! って。
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ジョージ |
で、おふくろは着物のまんまで、
バーッと駆けつけていって、
着物の合わせのところ? ガッと開いて、
その中からハンカチびろんっ!
って出したら、それ、
いちばん最初に取ってくれたのよ。
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ノリスケ |
そりゃそうだわな〜。
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つねさん |
すっげー。
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ジョージ |
額に入ってるもん、それ。
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つねさん |
かびてない?
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ジョージ |
しらん。
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ノリスケ |
変な微生物とかいそうよ(笑)?
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つねさん |
そう(笑)。トム汁。
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ジョージ |
でも、なんか、日本女性の武器は
最大限使わないと、って言ってたもんね。
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ノリスケ |
わ、かっこいい。
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つねさん |
それはそうだよね。
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ジョージ |
パーティーやるときは、
必ず野立てのセット持ってって、
目の前で立ててたしね。
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ノリスケ |
ほぉー。お湯さえあればいいんだもんね。
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つねさん |
へぇー。そっか。そうだよな。
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ジョージ |
旨さなんてわかんないわけじゃん。
絶対まずいと思うに決まってるわけだから。
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ノリスケ |
うん、まずくてもなんでもいいのよね。
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ジョージ |
そう、着物着た日本の、
ちんちくりんな背の小さい女性が
カシャカシャカシャカシャやって、
みるみるうちに泡が立ってくるのを見て、
お〜! みたいな感じで、それでOK。
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つねさん |
ワンダホ〜、みたいな。様式美だもんね。
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ジョージ |
うん。
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ノリスケ |
上手だね、そういうことね、
親子そろってね(笑)。
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つねさん |
その子どもだからね。
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ジョージ |
あらーっ、フガァ。
でも絶対そうだよ。
人間ひとりには、
ひとりの売り方っていうのが
あるはずだからね。
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つねさん |
そうだよね、その子のね。
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ジョージ |
ね。うん、デブで売れる人もいればね。
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つねさん |
そうね!
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ノリスケ |
つねさん、売りが見つかってよかったね。
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ジョージ |
そう。
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