2024年の「海大臣」。
初夏、ちょっと緊張ぎみに開かれた「海大臣」の選定会。
昨秋から豊洲と有明海を幾度となく往復し、
海苔を味見し、入札し、集めてくださった相沢さん、
そして1年ぶりに集まる選定委員も、
ともに緊張ぎみでした。
昨秋から豊洲と有明海を幾度となく往復し、
海苔を味見し、入札し、集めてくださった相沢さん、
そして1年ぶりに集まる選定委員も、
ともに緊張ぎみでした。
焼き立ての海苔を封じ込めたアルミパックを開封しながら
「みなさんの記憶にある、かつての、最高にうまい海苔、
というところに届いているかどうか‥‥」
と心配そうな相沢さん。
「みなさんの記憶にある、かつての、最高にうまい海苔、
というところに届いているかどうか‥‥」
と心配そうな相沢さん。
けれどもそれは杞憂でした。
“まずはそのまま”食べてみた
糸井重里や飯島奈美さんたち選定委員から
「おいしいですよ!」
「よかったですね、できましたね」
「海大臣が、もどってきましたね!」
という声を聞くことができたんです。
“まずはそのまま”食べてみた
糸井重里や飯島奈美さんたち選定委員から
「おいしいですよ!」
「よかったですね、できましたね」
「海大臣が、もどってきましたね!」
という声を聞くことができたんです。
海苔は海の農作物ですから、
年によって出来不出来があります。
天候、海況のよい年であれば、
生産者ごとに行なった育てる工夫が、
厚みややわらかさ、ハリ、色、小穴の有無になり、
こまかな味と食感のちがいをうみ、
さまざまな個性のある海苔をつくります。
けれどもここ数年の「良いとはいえない」環境のなかでは、
「おいしい」海苔をつくるだけでもたいへんなこと。
それぞれの「ならでは」の工夫をする余地は、
あんまり、なかったのだといいます。
年によって出来不出来があります。
天候、海況のよい年であれば、
生産者ごとに行なった育てる工夫が、
厚みややわらかさ、ハリ、色、小穴の有無になり、
こまかな味と食感のちがいをうみ、
さまざまな個性のある海苔をつくります。
けれどもここ数年の「良いとはいえない」環境のなかでは、
「おいしい」海苔をつくるだけでもたいへんなこと。
それぞれの「ならでは」の工夫をする余地は、
あんまり、なかったのだといいます。
おいしくできた「秋芽の一番摘み」
そんななか、幸運だったのが、
「秋芽の一番摘み」でいい海苔が穫れたことでした。
これはその年でさいしょに穫れる海苔のことで、
海苔の世界では「新のり」とよばれます。
お茶でいえば「新茶」にあたり、
お茶と同様、(味が最優先というよりは)
香りの高いことが個性なのですけれど、
今季にかぎっては、
「香りよし、味もよし」の個性をもつ海苔ができました。
(これは、なかなかめずらしいことなんですって。)
このおいしい「秋芽の一番摘み」を、
福岡と佐賀の漁協から、相沢さんは多めに買い付け。
選定会で選ばれた今季の「海大臣」12種類のうち、
「秋芽の一番摘み」は、なんと10種類となりました。
これは「海大臣」の歴史でもはじめてのことです。
さて──、海苔の生産がいいスタートダッシュを切り、
「今年は期待できる!」と思えた有明海の海苔でしたが、
残念ながら、その後の海況はすぐれませんでした。
そのため秋芽の2回目、3回目は
色落ちが早く、期待は「冷凍網」へとうつります。
「冷凍網」というのは、最初の秋芽を育てるときに、
海で伸びた元気な芽を引き上げ、
冷凍庫にしまっておいたもの。
例年であればこれを、1月を迎えて、
海がよく冷えたタイミングで張り込みます。
張り込みのタイミングは
「潮見表」と、水産試験場が毎日発表する海況で予測し、
漁協ごとに決めるのですが、
この冬は、じっさいには海が冷え切らず、
タイミングがうまく読めませんでした。
結果、有明海のいくつかの漁協は
例年より10日から2週間ほど遅れての張り込みを決定。
またいくつかの漁協はもっと海が冷えるのを待とうと、
さらに遅らせての張り込みを行ないました。
この、「例年より10日から2週間ほど遅れての張り込み」
(冷凍網の最初の収穫)が成功。
「秋芽の一番摘み」にひけをとらない、
味のいいものが穫れたのです。
もちろん相沢さんはそのいくつかを買い付け。
選定会では3種類が
「冷凍網の一番摘み」から選ばれました。
ちなみに張り込みの時期を遅らせたエリアは、
とたんに色落ちが始まってしまったそう。
気候変動の影響があって
海水温が例年平均より2度前後高く、
栄養塩が低いまま、
プランクトン(赤潮)の発生が始まったのでした。
例年であればたくさんの海苔が穫れる
冷凍網の2番目、3番目の生産にも影響が出てしまい、
もうダメだと網を上げてしまう生産者もいて、
有明海の今季の海苔は、量が少ないまま収穫を終えました。
海苔づくりって、ほんとうに、むずかしいものなんです。
「秋芽の一番摘み」でいい海苔が穫れたことでした。
これはその年でさいしょに穫れる海苔のことで、
海苔の世界では「新のり」とよばれます。
お茶でいえば「新茶」にあたり、
お茶と同様、(味が最優先というよりは)
香りの高いことが個性なのですけれど、
今季にかぎっては、
「香りよし、味もよし」の個性をもつ海苔ができました。
(これは、なかなかめずらしいことなんですって。)
このおいしい「秋芽の一番摘み」を、
福岡と佐賀の漁協から、相沢さんは多めに買い付け。
選定会で選ばれた今季の「海大臣」12種類のうち、
「秋芽の一番摘み」は、なんと10種類となりました。
これは「海大臣」の歴史でもはじめてのことです。
さて──、海苔の生産がいいスタートダッシュを切り、
「今年は期待できる!」と思えた有明海の海苔でしたが、
残念ながら、その後の海況はすぐれませんでした。
そのため秋芽の2回目、3回目は
色落ちが早く、期待は「冷凍網」へとうつります。
「冷凍網」というのは、最初の秋芽を育てるときに、
海で伸びた元気な芽を引き上げ、
冷凍庫にしまっておいたもの。
例年であればこれを、1月を迎えて、
海がよく冷えたタイミングで張り込みます。
張り込みのタイミングは
「潮見表」と、水産試験場が毎日発表する海況で予測し、
漁協ごとに決めるのですが、
この冬は、じっさいには海が冷え切らず、
タイミングがうまく読めませんでした。
結果、有明海のいくつかの漁協は
例年より10日から2週間ほど遅れての張り込みを決定。
またいくつかの漁協はもっと海が冷えるのを待とうと、
さらに遅らせての張り込みを行ないました。
この、「例年より10日から2週間ほど遅れての張り込み」
(冷凍網の最初の収穫)が成功。
「秋芽の一番摘み」にひけをとらない、
味のいいものが穫れたのです。
もちろん相沢さんはそのいくつかを買い付け。
選定会では3種類が
「冷凍網の一番摘み」から選ばれました。
ちなみに張り込みの時期を遅らせたエリアは、
とたんに色落ちが始まってしまったそう。
気候変動の影響があって
海水温が例年平均より2度前後高く、
栄養塩が低いまま、
プランクトン(赤潮)の発生が始まったのでした。
例年であればたくさんの海苔が穫れる
冷凍網の2番目、3番目の生産にも影響が出てしまい、
もうダメだと網を上げてしまう生産者もいて、
有明海の今季の海苔は、量が少ないまま収穫を終えました。
海苔づくりって、ほんとうに、むずかしいものなんです。
12の「海大臣」、
名前は「大字」です。
そうして集まった十数種類の海苔のなかから
今年の「海大臣」に選んだ海苔は12。
2つの「しお」をのぞいて、
焼海苔10種類に漢数字の名前をつけました。
(この表記は、お札にも使われる
「大字(だいじ)」というものです。)
─夏の販売─
壱 = いち(1)福岡産/秋芽の一番摘み
弐 = に(2)佐賀産/秋芽の一番摘み
参 = さん(3)福岡産/秋芽の一番摘み
肆 = し(4)福岡産/秋芽の一番摘み
伍 = ご(5)福岡産/冷凍網の一番摘み
しお 夏 佐賀産/冷凍網の一番摘み
─冬の販売─
陸 = ろく(6)福岡産/秋芽の一番摘み
漆 = しち(7)佐賀産/秋芽の一番摘み
捌 = はち(8)佐賀産/秋芽の一番摘み
玖 = く(9)佐賀産/秋芽の一番摘み
拾 = じゅう(10)福岡産/秋芽の一番摘み
しお 冬 佐賀産/冷凍網の一番摘み
おいしいのはどれ? ‥‥というご質問には
「それぞれのおいしさがありますよ」
としか答えようがありません。
また、それぞれの海苔は仕入れの数がちがいますから、
「早く売り切れた海苔がおいしかったんだろうなあ」
ということもありません。
それぞれの個性は、選定委員のことばをまとめて
キャプションにしていますので、
そちらをご参考になさってくださいね。
今年の「海大臣」に選んだ海苔は12。
2つの「しお」をのぞいて、
焼海苔10種類に漢数字の名前をつけました。
(この表記は、お札にも使われる
「大字(だいじ)」というものです。)
─夏の販売─
壱 = いち(1)福岡産/秋芽の一番摘み
弐 = に(2)佐賀産/秋芽の一番摘み
参 = さん(3)福岡産/秋芽の一番摘み
肆 = し(4)福岡産/秋芽の一番摘み
伍 = ご(5)福岡産/冷凍網の一番摘み
しお 夏 佐賀産/冷凍網の一番摘み
─冬の販売─
陸 = ろく(6)福岡産/秋芽の一番摘み
漆 = しち(7)佐賀産/秋芽の一番摘み
捌 = はち(8)佐賀産/秋芽の一番摘み
玖 = く(9)佐賀産/秋芽の一番摘み
拾 = じゅう(10)福岡産/秋芽の一番摘み
しお 冬 佐賀産/冷凍網の一番摘み
おいしいのはどれ? ‥‥というご質問には
「それぞれのおいしさがありますよ」
としか答えようがありません。
また、それぞれの海苔は仕入れの数がちがいますから、
「早く売り切れた海苔がおいしかったんだろうなあ」
ということもありません。
それぞれの個性は、選定委員のことばをまとめて
キャプションにしていますので、
そちらをご参考になさってくださいね。
海大臣 二〇二四冬販売
5,500円(税込)
5,500円(税込)
陸・漆・捌・玖・拾
原材料名:乾海苔(国産)
内容量:30枚
賞味期限:2025年11月
保存方法:直射日光・高温多湿はお避け下さい。
海大臣 二〇二四冬販売
5,500円(税込)
5,500円(税込)
しお 冬
原材料名:乾海苔(国産)、植物油、食塩
内容量:30枚
賞味期限:2025年11月
保存方法:直射日光・高温多湿はお避け下さい。