新春スペシャル大放談!  タモリ先生の午後 2009 「惜しい」の発見。
こども以上に好奇心が強くて、なまけもので、 みょうに小まめで、ちょっとスケベ! みんな大好きタモリ先生が、 このお正月も「ほぼ日」にやってきてくれました。 ことしのテーマは‥‥「惜しい」について。 思春期の少年のように目を輝かせながら しょうもない話に興じるふたりのオトナ‥‥。 お正月から、くだらなくって、すみません。 どうぞ、笑って、おゆるしください。 でも、おつきあいいただけるなら、 きっと、たのしんでもらえると思います。

カニがスゴい 2009-01-01-THU
おそろしい「おせち」の伸び  2009-01-02-FRI
ちーん ちーん ちーん 2009-01-03-SAT
「惜しい」の美学 2009-01-04-SUN
はやい人で 2009-01-05-MON
グダグダすぎるだろう 2009-01-06-TUE
フェロモンは出ているか 2009-01-07-WED
はからずもイイ話 2009-01-08-THU
2009年「惜しい」の発見 今日の更新




糸井 そろそろ、まとめに入りたいのですが。
タモリ 入りましょう。
糸井 今回は「惜しい」をテーマに
いろいろと話し合ってきたんですが‥‥。
タモリ ええ。そんなつもりはなかったんだけど(笑)。
糸井 これ、ひいては「下ネタ」に行き着く。
タモリ 行き着きます。
糸井 ぼくは「下ネタを否定してはならない」と
つねづね、思っているんですが、
「それ、NGだよな‥‥」って下ネタも
ほっといたら、出てしまうじゃないですか。
タモリ 出てしまいます。出てしまいますね。
糸井 だから、今回の「惜しい」もふくめて
「オッケーな下ネタ」を探しに行く旅に、
ここらでちゃんと、出ておきたいなと。
タモリ いいですね。
糸井 それがまぁ、ことしのぼくらの夢であると。
タモリ 下ネタの旅。
糸井 そう。
タモリ シモニタの旅。
糸井 下仁田。
タモリ 群馬県。
糸井 ネギでもかじりながら(笑)。
タモリ ダジャレの旅ってのも。
糸井 ありますね(笑)。
タモリ あのさ‥‥下仁田の町に入るときに、
「うちの母ちゃん コンニャク美人」って
すごいデカい看板が立ってんだよね。
糸井 そうなんですか(笑)。
タモリ どういう美人なのかと。
糸井 コンニャクみたいにプリプリしてるとか。
タモリ 顔色がグレーなのかと。
糸井 そこには「惜しい」気配がありますね。
タモリ うん‥‥いや、それは惜しくないだろ。
糸井 惜しくないか(笑)。

でも「惜しい」の思想が世間に広まったら、
ちょっと、やさしくなれそうですよね。
タモリ なれるでしょうね。
糸井 ギラギラと「いちばん」を狙うんじゃなくて
みんなが、それぞれの価値観で。
タモリ そうそう、「いい二番手」が
本当は「いちばんいい」ということに
みんなが、気づいてくれれば。
糸井 すごく表明しにくい意見なんですが‥‥。
タモリ どうぞ。
糸井 コネかなんかで出てきたと言われてるような
歌手や女優さんって
えもいわれぬ、妙な魅力がありますよね‥‥。
タモリ あるねぇ(笑)。
糸井 あれも「惜しい」の「抗しがたい魅力」のせいかも
しれませんね。
タモリ このまえ、ヘンなウワサを聞いたんだけども。
糸井 はい。
タモリ あの「イナバの物置」のうえに
人がひとり増えていて
それが、社長の愛人らしい
という‥‥。
糸井 ‥‥つまり101人乗っても大丈夫だと!(笑)
タモリ いや、うん、まぁいいか、そういうことです(笑)。
根も葉もないウワサにすぎませんし‥‥。
糸井 というか単なる冗談じゃないですか(笑)。
タモリ あ、かなり「惜しい」の思い出した。
糸井 なんですか?
タモリ 新幹線の車内販売。
糸井 ああっ、いいとこ突く(笑)。
タモリ これはね‥‥
かなりの「いい惜しい」が来るよ。
糸井 向こうからやってきてくれる「いい惜しい」。
タモリ そう、こっちは座ってりゃいいだけ。
糸井 小銭で相手してくれる「いい惜しい」。
タモリ うん、「さきいか」買うくらいで。
糸井 オレ、いま「惜しい」のことがわかりました。
タモリ ん?
糸井 タイトスカートでしょう。「惜しい」は。
タモリ ああ、そうかも(笑)。
糸井 「惜しい」と「タイトスカート」は
かなり重なってますでしょう。

タモリ たしかにそうだわ(笑)。
糸井 ねぇ(笑)。
タモリ で‥‥あれ、いったん通り過ぎても
反対側から戻ってくるじゃないですか。

あれで、後ろ姿も拝見できるんですよ。
足の太さとかね‥‥。
糸井 あ、まだ車内販売の話(笑)。
タモリ いや、むしろ太いのがイイんだよな‥‥。
糸井 いま、急に思い出したんだけど、
吉永小百合が
ものすごく人気のあるときに
うちの親父が、
「こんななぁ、
 足の太い女のどこがいいんだよって
 思うんだけどさぁ‥‥」って、
まだ子どものオレに言ったんですよ。
タモリ 聞き捨てなりませんね。
糸井 いや、自分の親だからわかるんだけど、
「どこがいいんだよ」って、
つまり「いいなぁ」ってことなんです。
タモリ ああ、なるほど。「惜しい」の魅力ですね。
糸井 吉永小百合には、「惜しい」があった。
タモリ 完璧な美貌のなかに「惜しい」もひそんでいる‥‥。
まったく希有な人です、あの人は。
糸井 つまり「惜しい」というのは、それほどのものだと。
タモリ 吉永さんのなかにも、見いだされるほどの。
糸井 すごい概念を発見したのかもしれませんね、
われわれは。
タモリ 2009年「惜しいの発見」。
糸井 どうぞ今年も、よろしくお願いします。
タモリ ぜひ、おたがい「惜しい年」に。
糸井 ありがとうございました(笑)。
タモリ ありがとうございました(笑)。
<おわります>

2009-01-09-FRI


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