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さあさあ、みなさまいらっしゃいませ!
ニンテンドーDS用ソフト、
『大合奏!バンドブラザーズ』の本質を
どこよりもわかりやすくお伝えいたしますよ。
前回、百聞は一見にしかずということで
画面写真などを紹介せずに
いきなり「大合奏」の動画を掲載したところ、
驚くほどの反響をいただきました。
(※見ていないかたはこちらをどうぞ!)
今回も、このユニークなソフトの本質に
さらに深くせまっていこうと思います。
と、いう、わけで‥‥。
百聞は一見にしかず!
その2!
こちらの動画をご覧くださいませ。
先週に引き続き、緊張気味のスタッフの方が、
合奏をしているのですが、
先週とはなにやら、おもむきが違う様子‥‥。
これまた、『大合奏!バンドブラザーズ』の
たのしさをしっかりと伝えてくれるはずです。
どうぞ、ご覧ください!
例によって、映像まわりの素人くさい部分は
笑って許してください!
*動画の配信は終了いたしました。
どーですか! どーですか!
ほぼ日がこのソフトに注目する理由、
おわかりいただけましたか?
ちなみに、ちょっと映像では
わかりにくかったかと思うので、
「五線譜入力」について補足説明を。
(ちなみに、このモードは、ゲーム中では
「スコアメイク・プロ」と呼ばれています)
すっごく簡単に説明すると、
まず、ピアノやギターといった楽器を選択して、
つぎに音符や休符の種類を選択して、
五線譜の上にそれを置いていけばいいのです。
もちろん、テンポや調の設定も自由自在。
三連符やタイだって使えるし、
転調だってできます。
全パートを入力するのが面倒なら、
メインのメロディーとコード進行だけを入力して
自動伴奏にすることもできます。
入力したら、友だちと合奏するもよし、
メインだけを自分で演奏するもよし、
ひとりで自動演奏を聴くもよし。
ようするに、音楽を自由にたのしめるってわけです。
あ、このあたりについては、
『大合奏!バンドブラザーズ』のディレクターである
西田勝さんのお話をうかがったほうが
早いかもしれませんね。
『大合奏!バンドブラザーズ』って、
つまり、こういう遊びができるゲームなんですよ。
以下、ぜひぜひ、お読みくださいませ!
音楽で遊ぶ、遊び道具なんです。
『大合奏!バンドブラザーズ』
ディレクター 西田 勝
このソフトは、いわゆるゲームの枠を、
ちょっとはみ出た変なものなんですよ。
「こんなことができたらいいな、
あんなことができたらいいな」って、
音楽で遊ぼうっていうことに関して、
あれやこれややってたら、
気がついたら変なものができちゃったと。
で、変なものができたんだけど、
ひとことでは言えなくて。
世の中の人は、これは音ゲーだと思うんですね。
でも、いわゆる音ゲーの好きな人だけが
おもしろいもんではなくて。
たとえば、たくさんの人が集まって遊ぶと、
ものすごく不思議な感覚になるんですよ。
多人数での合奏を経験すると、
それが忘れられなくなってしまう。
これは開発の途中であった話ですけど、
スタッフが仕事を放り出して、
「合奏をしたくてしかたがない!」
みたいな状態になっちゃったんです。
ずっと合奏を続けたいんだけど、
仕事をしないと納期までに終らない(笑)。
合奏なんかしてる場合じゃないんだけど、
でも合奏をしたい、っていう状態で。
作業をしていてもですね、
隣で合奏がはじまったりすると、
もうウズウズしてしかたがない。
そんな状態にみんながなってしまったという
不思議なゲームなんです。
既存のゲームメディアでは、この
『大合奏!バンドブラザーズ』は、
うまく表現できないと思うんです。
なぜかというと、ゲームじゃないから(笑)。
でも、ゲームメディアの人をはじめ、
これまでのゲームをよく知っている人は、
これは音ゲーとして見るわけですね。
「音ゲーとして何が新しいか?」とか、
そういう目で見ると思うんですけど、
私たちは最初から、
音ゲーから離れたところから、
このゲームをつくりはじめているんです。
音楽って、趣味としてすごく幅広いもので、
「音楽をたのしんでいる人」って
ものすごく多いじゃないですか。
そんなふうに愛されていて、
楽しんでいる人が多い
「音楽」というものが、
ゲームとくっついたときに、それも、
新しい構造のゲーム機とくっついたときに、
「なにができるんだろう?」というのが
『大合奏!バンドブラザーズ』
の発端だったんです。
ですから、(今回ご紹介した)
五線譜をつかったエディットモードも、
現場でつくるなかで出てきて、
できあがってみたら、
現場がまず、たのしんでいた(笑)。
もう、みんなでおもしろがって、
曲をどんどん入れるようになって。
社内にはデバッグ担当のグループがあるんですが、
そこの人たちも、1日ですごい曲を
打ち込んできたりして、
そのデータをみんなでやり取りしたりして。
いま流行ってる曲とかを
誰かが突然持ってくると、
ものすごく盛り上がるんです(笑)。
もちろん、それをみんなで合奏して。
つまり、音楽の素養がある人にとってはもちろん、
音楽が趣味です、という人にとって、
ものすごくおもしろい道具になった。
「これは新しい楽器です」
という言いかたもできると思うんですけど、
それ以前にやはり、
音楽で遊ぶ、遊び道具なんです。
音楽をつかって、幅広く遊ぶ道具。
ひとりで音楽を演奏して楽しむこともできるし、
何かを打ち込んで合奏することもできるし、
打ち込んだ曲を聴くこともできるし、
それを人にあげることもできるし。
そしてなにより、人と合奏して、
うまくいったらものすごく気持ちいい。
デバッグしている人たちが、
演奏がうまくいって
ハイタッチし合っているようなところを見ると、
「ああ、おもしろいものをつくったな」って、
あらためて思えるんです。
実際に音楽を人と楽しむときに起こる
いろんなことが、
全部このひとつのソフトの中に
結実してると思うんです。
音ゲーっていうと、ふつう、
ゲームのなかに用意された曲を極めてしまうと、
古くなって消費されてしまいますよね。
ところが、このゲームはそうではない。
自分たちで新しい曲をつくることができるし、
今後、新曲をなにかのかたちで
配ることだってできるだろうし。
これはまあ、理想ですけれども、
誰かがつくったオリジナルの曲が、
じわじわと日本中に広まっていく
ということだってあるかもしれない。
あるとき、北海道で生まれた曲が、
いつのまにか沖縄で演奏されたり、
『大合奏!バンドブラザーズ』で生まれた曲が
日本中でものすごく流行ったり‥‥。
そんなことが起こらないかなと、
こっそり、まじめに思うんですよ。
それくらい、おもしろいものになったと思います。
そのおもしろさ、奥深さが、
既存のメディアとか、短い時間の試遊では、
なかなか伝わりきらないんで、
この場で少しでも伝わればいいなと思います。
それでは、また次回の更新でお会いしましょう!
感想のメールなど、お待ちしていますよー。
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2004-12-15-WED |
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