気仙沼のほぼ日便り

去る3月3日、
甘くて楽しいあんこのワークショップが無事終了いたしました。

「金のさんま」を製造・販売していらっしゃる
斉吉商店さん2階の「ばっぱの台所」を会場に、
和菓子の老舗とらやさんご指導のもと、
あん作り、あんこのお菓子作りの様子を
5時間にわたるユーストリーム中継でお届けしました。

あんこの大統領こと、そしてあんこ大統領補佐として、
なかしましほさんもご参加くださり、
お汁粉、あんこトースト、おはぎ、パイまんじゅう……
つぎつぎと美味しいあんこのお菓子が登場しましたね。

できたてのあんこの後味は、すっきりとした豆の甘さでした。
当たり前ですが、あんこは小豆で作られてるんだなと、
しみじみ感じながら、最後の一口までほんとうに美味しかったです。
ああ、もう一回食べたい!

今回は、あんこの作り方を習いに、「あんこの旅人」と称して、
遠くは和歌山からご参加のみなさまにお集まりいただきました。
ユーストリームでもほんとうに沢山の方に見ていただけたようです。

気仙沼に住む身としては
とらやさんの特別なワークショップを、
気仙沼から発信できた!ということが、
なんだか誇らしくて、嬉しかったです。

まだまだこれからも、気仙沼では楽しいことが起きるんじゃないでしょうか?
いや、たぶん起きると思います!
その準備を進めてまいりますよ!

さて、いよいよ明日は、気仙沼で
甘くて楽しいあんこのワークショップ。
が行われるんですよ!
先生は、創業420年和菓子の老舗
「とらや」さんです。
そして、あん国の大統領こと
大統領補佐(おやつの大先生)なかしましほさん
もいらっしゃいます!

この日のためにと、
東京のほぼ日のじゅんぺいから
かなりの数の段ボールで、
ワークショップに必要な備品が届きました。
中には、エプロンや、皿、スプーン……
「なかしまさん用道具」と書かれたものまで。

この、たくさんの段ボールが送られてくる時点で、
かなりわくわくしてしまいます。
これまでに行われた
ミナ ペルホネンのパッチワーク ワークショップのときも、
矢野顕子の音楽の稽古場のときも、
こうしてたくさん段ボールが届きましたから、
条件反射的に、
これは楽しいことが起きるぞ!というのを
感じてしまうわけです。
あんこ熱が、どんどん高まってきたー!

あしたのワークショップでは、
ユーストリームで中継されますので、
遠方のみなさまも、ご参加くださいませ!

2月22日の猫の日のネコスト中継
ご覧いただけましたでしょうか?
私もこの日は
石巻の田代島にいきました。

田代島といえば、
人口よりも猫のほうが多いといわれる猫の島です。
とはいえ、猫の数は、
寒さと震災の影響で、
通常よりもずっと少なかったらしいのですが、
いままでの人生の中で、
もっとも猫を目撃した一日でした。
それにしても、猫には「興味無し」
だった私ですが、
ギュウギュウに寄ってくる
猫たちに触れていたら、
かわいいなーと思うようになり、
結局だいぶ、猫が好きになった気がします。

ネコスト中継で
使い切れなかった写真がありましたので、
すこしだけこちらにUPします。

ところで、この田代島も、
津波の被害を受けておりまして、
湾岸では復旧工事が行われていました。
以前の田代島の様子は分からないのですが、
被災材はほとんど取り除かれ、
復旧が進んでいる印象をうけました。

民宿のお母さんによると、
まだ工事関係者のお客さんが多いようですが、
一般客の宿泊も可能です。
とはいえ、東北はまだまだ寒いので、
あたたかくなってからのシーズンが
猫もよりたくさん見られておすすめだそうです。

田代島での一泊二日、いろんな猫に囲まれて
私ですら楽しかったのですから、
いわんや猫好きをや、です。

こんにちは。
気仙沼のほぼ日のサユミです。
2011年11月にスタートした気仙沼のほぼ日ですが、
本日からページをリニューアルしました!

リニューアルにあたっては、
東京の「ほぼ日」のみなさんに
たくさん協力をもらいました。
ありがとうございました!
リニューアルして、
一番嬉しいのは私じゃないでしょうか。
何より、明るくてかわいくなったと思いませんか?

更新内容はこれまでと同様ですが、
「気仙沼のほぼ日便り」と
「港のスズメさん便り」、
そして「三陸新報コーナー」にて、
気仙沼のいまをお伝えしていきます。

私もまもなく、気仙沼のほぼ日勤務が
1年になろうとしていますが、
まだまだ不完全燃焼な部分があって、
「気仙沼のほぼ日は
もっといろんなことができるはずなのになぁ」と、
自分の力不足に反省の日々です。
なので、今回のリニューアルを機に、
フルスロットルで仕事しろ!自分! と
決意をあらたにしました。

気仙沼では今年もたくさんの
催しを予定していますよ!
楽しい事がいっぱいあります。
わたしもその準備として、
気仙沼の海、山、里をかけめぐっております。
このページでもご紹介していきますので、
これからもちょくちょく
のぞいていただけたら、とても嬉しいです。

というわけで、みなさま!
応援よろしくお願いします!

こんにちは、サユミです。
気仙沼のほぼ日は、
現在いろいろなイベントに向けて準備中です。
ということで今回も、
その準備の中で見かけた街のようすをご紹介します。

まず、こちらは気仙沼市内を見下ろす
安波山からの眺めです。
海と陸地が入りくんだ、
リアス式海岸の地形が見てとれます。
この安波山から見える景色は、
気仙沼市のホームページや、
パンフレットに使われるほど定番で、
気仙沼市民に愛されている山です。

この写真でいうと真ん中の上のほう、
南気仙沼のあたりは、
建物がほとんど見当たりません。
でも目を凝らすと、工事車両がたくさん見えます。
震災前はもちろん、
会社も工場も家もお店もたくさんありました。
現在、まず、土地を高くするための
かさ上げ工事が行われていますが、
再び街をつくるには難しい課題がたくさんあります。

安波山から、鹿折方面に向かいます。
鹿折はししおりと読みます。

鹿折復幸マルシェという復興商店街では、
海鮮丼や手打ちうどんのお店があったり、
八百屋さん、乾物屋さん、洋服屋さんなど、
いろんなお店があって、つい立ち寄りたくなります。
私は立ち寄りついでに、八百屋さんで
レタス小×2を150円、
サツマイモ一袋100円で買いました。
だいたいが100円以下です。
ずいぶんお得でした。

さて、場所は変わって、
こちらはコの字岸壁です。
前にご紹介した出船送りをしているのもこの場所です。
この日も船がたくさん停泊していました。
少し前、船がずらりと並んでいる岸壁を見て、
乗っていたタクシーの運転手さんが
思わず拍手をしたことがありました。
その運転手さんは、岩手のタクシー会社さんで、
震災直後に報道関係者をつれて来て以来、
久しぶりに気仙沼にきたそうで、
「こんなに船が停泊してるって嬉しいことだね」
と話していました。

ちょうどその岸壁の横には、
ガードレールの頭だけが地面から少し出ています。
これは、震災前の道路にあったガードレールで、
つまりは、その高さの分だけ、
地盤沈下しているということになります。
沈下した土地には水がたまったり、
浸水被害が出やすくなっています。

道いっぱいに広がっていた
建物の破片、壊れた車、船がなくなった今、
「もう何があったかわからないね」
という街の人の声をききました。

震災前にどんな街があったのか、
わからないという意味と、
はじめて気仙沼に来た人は、
どんな被害があったのかわからないだろう、
という意味の、どちらの意味にも取れました。

私も震災の時は東京にいて、
去年気仙沼に引っ越してきたので、
どちらの意味でも、
何があったのか、本当のところは
よくわかっていません。

上から眺めた南気仙沼付近を車で通る時、
写真ほとんど撮れませんでした。
次から次へとトラックがやってくるからです。
邪魔になりそうだったので、すぐに移動して、
大川沿いの桜並木で少し車を止めました。
桜の木は、もちろんまだ冬の姿のままで、
吹きぬける風が痛いほど冷たかったです。

花見のときは、
「桜の下で気仙沼ホルモンを食べる」と
教えてもらったものの、
私はその光景を見た事がありません。
今年は見ることができるでしょうか。

震災からもうすぐ2年になります。
当たり前のように時間が過ぎていくことを考えれば、
冬の次は当然春です。
私は今すごく春が待ち遠しいです。

先日、今年これから、
気仙沼で行われるイベントにそなえ、
下見をかねて市内をうろついてきました。
ちょっと普段はあまり行かないような場所にも
足を伸ばしてみたので、
「気仙沼のいま」ということで、
お伝えできればと思います。

気仙沼の市街地から
南下する街道沿いを
少しすすんでいくと、
旧気仙沼線松岩駅のあった場所に、
復興商店街ができているのに気づきました。
「まついわ福来マート ココサカエル」
という名前です。
「ここさ、帰る」とか
「ここ、栄える」という
意味が込められているのでしょうか。
キャラクターは「カエル」のようです。
ともあれ、
おなかもすいてきたので、
おにぎりを買おうと「キッチンハウス楓」さんに
寄りましたがあいにく売り切れ……。

でも、これまでこのあたりには、
あまりお店がなかったので、
(震災前はたくさんあったのだと思いますが)
こうしてちょっと立ち寄れる場所が
あるのは嬉しいです。
ほかにも、この商店街にはラーメン屋さんや
工務店も入っているようでした。

ここには津波で流された気仙沼線の
代替運転として、
BRTというバスが走っているので、
停留所のようなスタイルの駅もあります。

それから、ホヤぼーやもいました。
ちょっといつもと雰囲気の違うホヤぼーやだけど、
これは優しそうな表情がかわいいと思いました。

ここの周りは、
今は何もなくなっているのですが、
震災後は、一面に無数の家々や船、
木材、コンクリートがつみかさなるような、
信じられない景色がひろがっていました。

毎日少しずつ、復旧工事がおこなわれ、
いまは、ほとんどの地面が見えます。
これからここが、
どんな景色になるのかは分かりませんが、
ちょくちょく見に来ようと思いました。

さて、さらに車を南に走らせて、
階上地区のほうにやってきました。
階上は「はしかみ」と読みます。
階=はしご、をイメージすると覚えやすいです。

ここまできたら、名所のひとつである、
岩井崎に行きます。
私は、ここに来たときには、
気仙沼向洋高校の近く、
海の殉難者慰霊塔にも寄ることにしています。
字が抜け落ちている部分は、
たぶん「殉難者」だと思います。
もともと、海の事故で
亡くなったかたの慰霊塔です。
震災で亡くなった方は、
どの場所にもいらっしゃいますが、
私はここで、手を合わせています。

ここで写真を撮らせていただいてよいものか、
いつも迷ってしまうのですが、
それもまた、他の場所でも同じことです。
いちど気持ちを整理しないと、
写真を撮る事は難しいです。
また、この近くには、一度流された墓石が、
あつめられて並べてありました。

岩井崎では、
三つの観光ポイントがあります。
左から「秀ノ山雷五郎像」と、
まんなか「潮吹き岩」、
右が「龍の松」です。

真ん中の潮吹き岩は、
海水が岩にぶつかり、
ぶわーっと勢い良く
吹き出しているところが見られます。
でも……残念ながら、今日はあんまり
ぶわーっとなってませんでした。
見ているとおもしろくて、
ずーっと眺めていたりします。

そうこうしているうちに、
雪が降ってきました。
この日は風も強くめちゃくちゃ寒かったです。
夏に来た時は、
すごくさわやかで、
手で触れた海水の冷たさも、
気持ちよかったなぁと思いましたが、
今日はそそくさと退散しました。

帰り道、ふと思いましたが、
まわりの建物はなくなっているのに、
松林だけが残っています。
自然の力ってすごいな…と改めて思いました。
ただ、陸前高田の松林は、
大部分がなぎ倒されていたりと、
場所による津波の力の違いも大きいので、
一概には言えません。

本格的に雪が降ってきたところで、
あまりに寒いので、室内へ行こうと思い立ち、
リアス・アーク美術館に向かいましたが、
休館日!ガーン!!
くりかえします。リアス・アーク美術館は、
昨年9月から再開していますが、
月曜日火曜日は休館日です!

といったところで、レポートおひらき。
おにぎり売り切れ、吹き出す潮はみられず、
天候悪化、さらに美術館は休館日という
かなりリアルなレポートになってしまってすみません…。
とはいえ、このようなレポートは
また続けていきたいと思います。
そして、今回行けなかった
リアス・アーク美術館も含めて、
またぜひご紹介したいと思います。

去る1月20日(日)、
「気仙沼」「大槌」「大船渡」
「陸前高田」「南三陸」「雄勝」の
6つの復興商店街がしのぎを削って
復興ご当地グルメNO.1を決める!
「復興グルメF-1大会」が、
気仙沼の南町紫市場で開催されました。

港のスズメさん便りで
投稿をしてくださっている
「こまっちょさん」が、
大会の出展者側として参加されたので、
そのレポートをご紹介します!

ーーーー


「復興グルメF-1大会」、
負けられない戦いがそこにある!

第一回の開催場所となったのは、
我々の気仙沼市・南町紫市場!
地元開催であるだけに、
我々にとっても負けられない戦いです。

10時から始まったイベントには、
沢山のお客さまがぞくぞくと来場。
各メニューは、1品300円で
おいしいと思ったメニューに、
お客さんが、割り箸で投票します。

我が町の出店メニューは
「サンマティーヤ」。
気仙沼では
非常にポピュラーなさんまの甘露煮を
ひと工夫こらしてカレー風味に仕上げ、
たっぷりの野菜がいっしょになって
うす焼きの生地にくるまれた
気仙沼風トルティーヤです。

ほかのメニューも
ご紹介していきましょう!

南三陸さんさん商店街の
「さんさんタコカレー」
こちらは、衣をつけて揚げたタコがカレーに乗っかって
ボリューム満点。
これは、まちがいのない美味しさでした。

おおふなと夢商店街の
「大船渡さんまばっとう」
紅白のはっと(※はっと汁=すいとんのような料理です)
の中にはサンマのつみれが入っています。
大寒の日に温かい汁物……助かりました。
ほっこり美味しかったです!

おがつ店こ屋商店街の
「雄勝丼」
ワカメご飯にまるっと1個入った
ホタテが眩しい〜
香ばしくって食べごたえがあって美味しかったです。

大槌福幸きらり商店街の
「めかぶシフォンケーキ」
大槌のめかぶが練りこまれた
ふわっふわの生地に
生クリームがたっぷり。
食後のデザートにぴったりです。

高田大隅つどいの丘商店街の
「なっちく」
ちくわの中に納豆を入れて揚げた
「なっちく」に、
カレーやワサビ醤油、サルサなどのソースを
選んで食べる1品です。
中には「チョコレート」や「水あめ」などの
冒険心をくすぐるソースもありました。

さて、我らが「サンマティーヤ」は
用意していた300食を昼過ぎに完売!

投票の結果、245票を獲得し……
見事、優勝!!

地元開催の期待に答えることができました!
皆様の1食1膳ありがとうございました〜!!

ちなみに、私はもちろん、
6つの商店街の復興グルメを
全制覇で美味しくいただきました。

さて、会場では、大会を盛り上げる
各商店街の自慢のゆるキャラも集合しました!
もちろん、我らがホヤぼーやの姿もあります。
キャラ同士の交流あり、
ファンサービスありで、
みんな大人気でしたよ〜。
って事で、
お腹一杯、夢いっぱいの「F-1大会」でした。
今後も継続して開催していくとのことで、
次回は、今年の春に大船渡での開催を予定しています。

(こまっちょ)


ーーーー

こまっちょさん、
寒い中、大会お疲れさまでしたー!
私は、今回残念ながら行けなかったので……
次回は絶対行くぞ!といきごんでます。
地元紙・三陸新報によると、
約1500人が来場したそうです。
復興商店街のスペースに、
これだけの人が集まるなんて、
ご当地グルメはすごいパワーがあるんですね。

復興商店街はどこでも、
ある意味、街の魅力をぎゅっと凝縮して楽しめるので、
遠くから来た方には、
ぜひ立ち寄っていただきたいスポットです。

今年は気仙沼の外の、
まだ行った事のない商店街にも、
積極的に足を伸ばしたいと思ってます。

去る、12月16日に行われた
矢野顕子の音楽の稽古場
ご参加いただいたみなさま、
テキスト中継をご覧いただいたみなさま、
ご協力いただいた気仙沼のみなさま、
ほんとうにありがとうございました。

無事終了いたしまして、
そんなこんなでちょっとホッと……
していたんですが、
なんにせよ、はく息も真っ白。
風がつめたいです。正直こたえます。
「海沿いよりも内陸のほうが寒い」とか
「もっと北のほうが寒い」とか
そりゃそうなんですけど、今、自分が、
この気仙沼の寒さに耐えられてないんです。
それなのに、コートも着ずに学生服のみで帰宅する
気仙沼の子どもたちよ!
北の生まれのみなさんは、
寒さに強いっていうだけで、
もっと尊敬されたり、
サービスされたりしても
いいんじゃないかなって思います。

でも寒い季節は、
美味しいものが増えますよね。
それは、なんとなく
本能的に知っていました。

冬の海の美味しい恵みと言えば、
何といっても「牡蠣」でしょう!
気仙沼市内から車で20分ほど、
気仙沼市唐桑町の「かき小屋唐桑番屋」なる
牡蠣や帆立が食べられるお店が
あると聞きつけ、
張り切って行ってきました。

窓の外はウッドデッキと海。
ちいさな湾になっているので、
波はおだやかです。
メニューはこちら。
・かき
・ミックス
・白飯
・ビール

かなりシンプル…。
私はミックスを注文しました。

ほどなく登場したのは、
プラスチックのかごにたんまりもられた
殻付きの牡蠣!

どどーーん!
あまりの迫力に、
みんなワアワア立ち上がって写真を撮っています。
対照的に、淡々と黙って牡蠣を並べる
お店のおかあさん。
「まだあるよ」と、次々乗っけて、
あっというまに牡蠣の山です!
目の前の鉄板のテーブルの上で、
牡蠣を蒸して、そのままいただきます。
食べ方もシンプルです。

手元には、
ゴム手袋、殻むきへらが用意されています。
もちろん、自分で牡蠣むきをします!
ゴム手袋をはめてみたら、
気持ちは一気にワイルドモードです。

待つこと約10分…
蒸し器のふたを開けると、
おまちかね!ほかほかの牡蠣が登場しました。

牡蠣殻をあけるには、
上下の殻をしっかりとくっつけている
貝柱を切り離すといいよと教えてもらいました。
ああ、こないだそういえば、
会社のバーベキューで牡蠣を焼いたとき、
さんしか殻をあけられなかったんだ……。
私もこのコツを知っていればなぁ。
全部の殻をさんにあけさせてしまって、
あのときはすみませんでした……。

さて、こんな風に牡蠣が出てきたら、
あとは食べるだけ!
ただただ牡蠣を、
海の潮味でいただきます。
味はいうまでもなく、ですが…
甘くて、ぷりぷりしてて、
……うまいっ。

ああ……あっという間に山は消えました。
ワイルドに牡蠣をくらう、って感じです。
本能的な気持ちで時を共にするので、
一緒にいったみんなの結束力も
高まりました。

表に出たらたっくさんの殻がありました。
すごい量、海の恵みに感謝です。
冬の気仙沼をワイルドに攻めてみたい方!
ぜひおためしあれー。

こんにちは。気仙沼のほぼ日のサユミです。

12月16日開催の「矢野顕子の音楽の稽古場」、
その終了後の「おいしい打ちあげごはん」を
プロデュースしてくださっている
斉吉商店の和枝さん、
アンカーコーヒーの紀子さんと一緒に、
先週は、たいへんおいしい打ち合わせが
たくさんありました。
そのお店をご紹介するシリーズも、
今回でひとまず最終回。

これまでのご紹介はこちらをご覧ください!
山形 文四郎麩
岩手 館ヶ森アーク牧場
岩手 世嬉の一酒造

そもそもこの打ち合わせメンバーが
だいぶおもしろすぎるので、
話に夢中になりすぎて
行った事のある場所で迷ったり、
右と左を間違えそうになったり、
珍道中もありましたが、
アーク牧場さん、世嬉の一さんときて、
岩手県水沢市の和食処きくすいさんまで
ようやくたどり着きました。

「きくすいさんのお料理てどういうものなんですか?」
と車内で私が聞くと
和枝さんは力強く答えます。
「なんていうか…すばらしいの……
これぞ『料理』!って感じで」
「料理……あの、海老ハンバーグが美味しいって、
おっしゃってましたけど」
「そうなの!すっばらしいの……
すばらしい『料理』だよ、あれは!」
……そんなやりとりで、
私はこの時全く理解できていなかったのですが、
「行ったらわがっから!」という和枝さんの一声で、
あとはお店についてからのお楽しみ、
ということになりました。

きくすいさんは、
懐石料理のほか、
前沢牛しゃぶしゃぶ・鉄板焼きなどを
頂く事ができる、日本料理店です。
こちらの総料理長である佐藤功和さんは
和枝さんいわく
「料理の事をなんでも教えていただいた」
いわば、師匠のような存在なのだとか。

なかでも和枝さんが太鼓判を押すのが、
海老ハンバーグです。
斉吉商店の店頭で
東北のおいしいものを集めた
「うんまいもの市」という
イベントを開催することがあるのですが、
その時に斉吉従業員さんが競って買うほどだそうで、
和枝さん、そして斉吉のみなさんが、
「これは必ず食べて!」と
大プッシュしています。

そんな話をお聞きしていたこともあり、
私には、海老ハンバーグの皿が、
打ち合わせをしていた部屋に
やってくるときから
なんだかキラキラ光って見えました。
海老ハンバーグがお皿にそっと並んでいます。
バター醤油のソースがかかっています。
彩りの野菜が、おいしいよと語りかけてきます。

私は、おなかいっぱい
ということを忘れました。
(この打ち合わせの前に、
豚と餅をたくさん頂いています)
これは別腹……。
私が食べる前に写真を撮っている間、
「おーいしぃいー!!」
という、紀子さんのコール、
「……ねっ!!!!」
という和枝さんのレスポンスが
エンドレスで繰り返されます。

うう、早く食べたい!
一口食べて、私の一言目は
「今すごくおいしい海老を食べている……」
という実況中継のような感想でした。
海老はぷりぷりしているものですが、
ほんとうの海老よりも「ぷりぷり」
しているように感じます。
濃厚な甘みがありますが、
甘すぎるというようなことはありません。
ああ、ほんとに、すごくおいしい。
おいしい海老……。

和枝さんが「これぞ料理」とおっしゃっていたのは、
よい食材を最大限活かす。それが「料理」である。
そういうことだったのかも、と思いました。

さて、こちらの海老ハンバーグは、
打ちあげのメニューになるほか、
会場のお土産として購入することができます。

あと、先に断っておきますが、
打ちあげのお土産としては購入できない、
「トマトのレモン煮」も
頂きました…。
こちらも本当に、
「すごくおいしいトマトを食べている…」
です。
こちらはぜひお店にて、
お召し上がりいただきたいと思います。

マネージャー、そして料理長!
おいしいお料理をありがとうございました!

さて、そんなこんなで、
さいごまでおいしいものを
(はらいっぱい)頂いてしまいましたが、
打ちあげメニューは、
まだまだあるんですよ……。
恐るべき東北のうまいものたちよ!
詳しくは当日16日の
テキスト中継などで、
ご紹介したいと思います!!

どうぞみなさまお楽しみにー!
そして、今回ご紹介したものの多くは
実際にお店に行けば、
いつでも食べたり買ったりできますので、
今回「矢野顕子の音楽の稽古場」の
打ちあげにご参加できないみなさんも、
ぜひ、チェックしてみてくださいね。
こちらも近いうちに、気仙沼のほぼ日で
まとめたいと思います。

12月16日と、あと数日に迫った
矢野顕子の音楽の稽古場
その終了後の「おいしい打ちあげごはん」の
打ち合わせを兼ね、
ご協力いただいたお店に
お伺いしてきました。

これまでのご紹介はこちらをご覧ください!
山形 文四郎麩
岩手 館ヶ森アーク牧場

さて、館ヶ森アーク牧場さんでの打ち合わせの後、
斉吉商店の和枝さん、
アンカーコーヒーの紀子さんと一緒に、
私たちは、岩手県一関市の
世嬉の一(せきのいち)酒造さんへと向かいました。

江戸時代から続く、由緒ある蔵元。
ホームページにも書かれていますが、
世嬉の一という名の由来は
『大正時代、戦前の宮家の一つで「髭の宮さま」
として知られた閑院宮載仁親王殿下が当所へ
お越しになりました。
その際、「世の人々が喜ぶ酒を造りなさい」
ということで命名されたもので、
1957(昭和32)年、現社名としました。」
とのこと。
「せきのいち」さんが、
この漢字であると知ったとき、
やっぱりお酒って、めでたいとか、
うれしいとか、そういう時に飲まれるものだなと
改めて思ったのと、
人に喜ばれるのを願って、という由来を知り、
あぁ良い名前だなぁ…と思ったのでした。

さて、打ち合わせでは、
別件でいらしていた、
アンカーコーヒーのやっちさんも同席です。
やっちさんと紀子さんは、ごきょうだいです
今回の打ちあげでは、
世嬉の一酒造の地ビール、
そして、お餅料理を
出していただける事になりました。

お正月でもないのに、
お餅料理?と思った方も
いらっしゃるかと思いますが、
ここ一関市周辺では、
かねてより「餅食文化圏」といわれ、
その種類もさることながら、
冠婚葬祭で食べる機会も多く、
なんでも「餅食儀礼」という
厳格なお作法まであるとか。

お箸やお椀の取り方はもちろん、
進行係の口上!
餅を食べる順番!!
奥が深い……。
それはそうと、餅膳が目の前に!
すみませんがごちそうになります!

こちらは、敷地内にある
「蔵元レストラン せきのいち」で、
いただくことができる「果報もち膳」です。
例えば、関西と関東では餅の形がちがうとか、
お餅に関しては様々な地域性がありますが、
一関のお餅の特徴は、
あんこ、ずんだ、えび、納豆…といった、
さまざまな味のお餅が
食べられるということです。

「お餅って、神様におそなえもする食べ物でしょう。
だから、お餅のお膳を出すというのは、
いちばんのおもてなしなの」

これを聞いて、和枝さんも大興奮。
「お餅が、いちばんのおもてなし!」
音楽の稽古場のために、
遠くから来たみなさんに、
そんな意味を込めた、お餅を召し上がっていただける。
「すばらしい!!」
一同、おおきくうなずきました。

それにしても、色とりどりの餅の華やかなこと!
例によっておなかいっぱい!
(この数時間前、
アーク牧場さんで豚を食べています)

ビール製造の様子も、
見学させていただきました。
なんだかカッコいい機械。
もくもくと湯気がたちこめています。
醸造長さんに、
「登ってみますか?」と言っていただいたので、
釜の中をのぞいてみます…が、
さらにもくもく!けっこう熱いです。

あまり、中までは見えませんが、
この過程は、
麦芽エキスにホップを加えたところのようです。
そういわれれば、工場内にも、
ビールの甘くて苦みのある香りが
広がってる感じがします……。

地元産の麦、麦芽を使った、
そんな、世嬉の一さんの地ビールは、
山椒エールや、牡蠣のスタウト…
青いビールなんてのもあるそうで、
いろんな味が楽しめるんですよ。
ぜひおためしあれ!

そうそう、余談になりますが、
以前一度、こちらの酒造を
プライベートで訪れたことがありまして、
その時はオリジナルラベルの
一升瓶を購入しました。
こちらは店頭にて、
筆でりっぱなラベルを書いていただけるので、
お土産にするとかなり喜ばれます。

最後に、こちらも敷地内にある、
酒の民俗文化博物館にて、
佐藤航社長、
そして「お餅は最高のおもてなし」と、
教えてくださった、佐藤紘子専務を
記念に一枚……。
打ち合わせのはずが、
いろいろ勉強させていただきました。
どうも、ありがとうございました!

さてさて、私たちの
おいしい打ちあげのための
おいしい打ち合わせは
まだもう少し、つづきます。

つづく…。