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ほぼ日刊イトイ新聞

2024-12-23

糸井重里が毎日書くエッセイのようなもの今日のダーリン

・いつでも読みたい本はネット通販で買えると思っていた。
 いままでに買ったことのある本や検索した本からたどって、
 ぼくが興味を持ちそうな本を提案してもくれるし。
 いま買っている本だけでも読み切れないのに、
 これ以上探して買うことになるのもめんどうだからと、
 本屋さんに行く機会もほんとうに少なくなってはいた。

 しかし、実際に品揃えに気をつかった大きな書店に行くと、
 「こんなのだれにも教えてもらってない」という本が、
 いろんな棚からぼくにウインクしてくるんだよね。
 つまり、「その本に見られている」と強く感じるじぶんは、
 やっぱりその本に対して「気がある」んだよね。
 じぶん自身が、その本と目が合ったがゆえに、
 じぶんの興味が顕在化されたというか、見えてきた。
 そしたら、手に取って、帯やら紹介の文を読んだり、
 本を開いてあとがきやら目次やら、
 どこかのページの「文字の並び」やらを眺めたりして、
 やっぱりせっかく会ったんだし買って帰ろうとなる。
 この「目が合った」という感じが、やっぱりいいんだよな。
 「興味が湧く」という感覚をライブでたのしめるからね。

 これ、小さい子どもたちが「おもちゃの店」にいるときと、
 かなり似ているんじゃないかなぁ。
 いくらネットのカタログでほしいものを探しても、
 「情報を見てその商品を買うことに決める」
 という行為としては問題ないんだけど。
 現実のおもちゃの売り場を見て歩いて、
 「これだ!」と感じる興奮はまったく別物だろう。
 本も、やっぱりそういうところがあるんだよな。

 もともとはクリスマスを前に、娘の娘に頼まれて
 「おしり探偵」の本を買いに行ったはずだったのに、
 何冊もじぶんの本を便乗させて帰ってきた。
 いまは野中郁次郎先生の新刊『二項動態経営』
 (共著者 野田幹晴・川田弓子)を読む予定なのだけれど、
 『小津安二郎の俳句』(松岡ひでたか)であるとか、
 『王将の前で待ってて』(川上弘美)など
 いままであることさえ知らなかった俳句の本や、
 『クリエイティブという神話』(S・フランクリン)
 というややこしそうな本のことも気になっている。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
もちろん「M-1」の決勝も録画でしたがたのしみましたよ。


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