ジョージ |
これから先、
ゲイ雑誌って減って新しくなるのかな?
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ノリスケ |
そうなのよ。わかんないのよ。
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つねさん |
え、なんないでしょ?
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ノリスケ |
それはこころざしの問題だから、
どういうこころざしで
何を作るのかってことだから
そういう人が雑誌をつくるかどうかは
わからないわよ?
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ジョージ |
ともあれ長続きしようと思ったら、
お役に立たないとダメよ。
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ノリスケ |
だからポルノに徹しちゃえばいいのに。
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つねさん |
ぼくも思うよ。
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ジョージ |
うん、それか、ね、うん、
ポルノに徹すれば、
ゲイのお役には立つわけじゃない?
それか、ゲイとして、
ゲイでない方のお役に立つか、
どっちかなんだよ。
こう、なんかね、最近ね、
オカマとしてお役に立ちたいなって
いうふうに思う気持ちがあるんだよね。
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ノリスケ |
いや、それはぼくもほんっとに思ってる。
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つねさん |
うん、わかる、わかる。
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ジョージ |
だって、だって、しあわせだもん! ね?
そのハッピーを伝える
方向に行けばいいのに、
啓蒙の方向が、どういうのかな、
自分たちのことをわかってほしいとか、
あるいは、その、自分たちを
一人前にしたいとか、
そういうふうにいくとね、よくないと思う。
だって、だって、どっちにしたって、
ねぇ、なんか、不完全で×××寸前な
わけだから。
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つねさん |
うん。
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ジョージ |
だけど、だからこそ、
他の人が見えないものも見えるしね。
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ノリスケ |
うん。
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つねさん |
うん。でも、もう今、エロは
完全にインターネットのほうが上だしね。
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ノリスケ |
そうなの?
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ジョージ |
うん、だと思うよ。
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ノリスケ |
あ、お金払うサイト?
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ジョージ |
うん、そう‥‥。
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つねさん |
も、あるし、外国のも見れるし。
たとえば小説にしても、
粗削りで、その人の妄想しか
ないようなものって、
ゴロゴロ転がってるからね。
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ノリスケ |
あ、そうなんだ。検索不足だ(笑)。
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つねさん |
おもしろいよ。
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ジョージ |
エロの話はおいときましょう。
今日も、ほら、
おいしいもの食べに行って、
すごく盛り上がったでしょ?
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つねさん |
うん。
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ジョージ |
あの気難しいお店のマダムに、
いろんなお話をしてもらったりとか。
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つねさん |
ねぇ。いろいろお話したりとかね。
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ノリスケ |
なぜ、ああいうふうに、
お店の人がぼくらのところに来て
しゃべっていくのかしら?
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ジョージ |
ぼくらがたぶん、
わかりにくいからなんだろうね。
わかりやすいけど、わかりにくいの。
あのお店でぼくらは、
何の役割も果たしてないんだよ。
何の社会的記号も発揮していないでしょう?
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ノリスケ |
そうだよねぇ。
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ジョージ |
で、今日いた人たちで、
もう見るからに大企業の社長さんがいたり、
見るからにお金持ちがいたり。
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ノリスケ |
うん、ファミリーがいたり。
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ジョージ |
見るからに不倫がいたりとかして。
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ノリスケ |
そうだねぇ。役割が(笑)。
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ジョージ |
ぼくらは、たぶんお店の人から見たら、
あ、た〜ぶん、これはほがらか‥‥
なのよね?
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ノリスケ |
うん、わかるよね。
たぶんじゃないと思うよ(笑)。
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ジョージ |
で、しかも、あのふたりが夫婦で、
あれはお友だちなんだわ、って。
おもしろかったのが、おもしろかったのが!
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ノリスケ |
そう、最後にね。
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ジョージ |
そう、3人で行って、
最後にハーブティーをいただきました。
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ノリスケ |
そもそもね、そもそもね、
お茶どうしますか? って、
3人とも「フレッシュハーブティー!」
って言うのがどうかと思うんだけど!(笑)
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つねさん |
わっはっはっは!
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ジョージ |
そぉね、オキャマな感じよね。
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ノリスケ |
とってもおいしいんだもの。
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つねさん |
ま、それは置いといて。
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ジョージ |
で、しかも、おっきいポットで、
まん中にドーンと置けばいいのに。1コ。
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ノリスケ |
そうです。それでいいと思います。
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ジョージ |
ところが! ちょっと大きめのに、
ふたり分入って、
「ふたり分入ってますから、こちらに」
って、ぼくとつねさんの間に
ポーンと置いて、
もうひとり分、小っちゃいやつが。
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ノリスケ |
ぼくの前に来ました!
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ジョージ |
‥‥わかってるじゃん、って。
わかりすぎぃっ! みたいな感じ?
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ノリスケ |
目配せして。「こちらに」って(笑)。
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ジョージ |
そうそうそうそう。
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ノリスケ |
なんじゃ? そりゃ(笑)。
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つねさん |
ちょっと笑っちゃった(笑)。
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ジョージ |
言ってもないのに。
だから、やっぱりね、そのね、
あんまり出すのは良くないと思うんだ。
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ノリスケ |
うん。良くない。迷惑だからね。
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ジョージ |
香りとかね、雰囲気とかね。
ミステリアスな部分があると、
やっぱり人ってやってくるんだなって
思うよね。
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つねさん |
あー、なんだろう? って
理解しようと思って。
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ジョージ |
そう。
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ノリスケ |
取っつきやすければね。
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ジョージ |
うん。だから、にこやかにミステリアス?
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ノリスケ |
いいんじゃない?
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ジョージ |
ね。だから、それこそあれだよね、
ノンケの夫婦ふたりでも、
ミステリアスナイトとかっていうの作って、
デートすればカッコイイのにね。
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ノリスケ |
ど、どういうことするの?(笑)
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つねさん |
今日はコンセプト変えて、とか。
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ジョージ |
そうそうそうそうそうそう。
今日は、不倫に見えるように行きましょう、
とかって。
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ノリスケ |
ああ、そういうことね。
でもそういうノリがいいふたりだったら、
もともとしあわせだと思うんだよね(笑)。
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ジョージ |
そう、そんなことしなくたって、
しあわせなんだよね。
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ノリスケ |
そうなんだよね。
そんなことわざわざしようなんて言っても、
どっちかが嫌だって言うに決まってるよね、
もしうまくいってなければね(笑)。
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つねさん |
昔、飲みに行くとき、
そういうのやってたな。
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ノリスケ |
え?
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つねさん |
なんか、出身地ごまかしてから、
あれしようって。
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ノリスケ |
ああ、会話で遊ぶのね。
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つねさん |
そうそうそうそう。
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ノリスケ |
それ、タクシーに乗ると、
WAHAHA本舗の人たちに教わった、
結婚式の帰りにウソばっかり言うっていう。
「花嫁さん、男よ?」っていって、
「えーっ!?」って。
「気がつかなかった〜!」って。
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つねさん |
わっはっはっはっはっはっは!
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ノリスケ |
っていうのを、柴田さん、久本さん、
佐藤さん、梅ちゃんとかでやるんだって。
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つねさん |
へぇ〜。
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ノリスケ |
(ヒソヒソと)
「気がついた? アンタ。花嫁、男よ」
「へぇ〜!?」
「わたしも気がついた。あれさ、
ひょっとしてさ、妹っていうのも、
男じゃない?」
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ジョージ |
ぬははははは!
それでタクシーの運転手をだますのね。
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ノリスケ |
「やっぱり〜!?」とかいって(笑)。
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ジョージ |
もうタクシーの運転手が、もう(笑)、
耳がダンボになってるのがおかしいね。
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つねさん |
おもしれぇ〜、それ。
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ノリスケ |
そういうときにね、
気の利かない人が乗るとね、
「あっ、それ、今やってるの、
例のやつですか?」
とか言っちゃうんだって(笑)。
「ばかっ。ちゃんと最後、
降りるとこまでやんなきゃ、
つまんないだろう!」って言って
怒るって言ってたよ(笑)。
ぼくも昔、仕事で遅くなったときに、
事務所の近くのラブホテル街に出て
タクシーつかまえてたの。
で、歳が10くらい離れた、
先輩の女性と、主婦なんだけど、
いっしょの方向だったので乗って。
そうすると、面白いもんだから、
涙声で「‥‥もう、帰られちゃうんですね」
とか言ってみるの(笑)。
そうすると向こうは、
「なに言ってんの、ノリスケ君!
もう、変なこと言わないでちょうだい!」
とか言われるとね、ますます暗い声で
「別れるときくらい、寂しい顔を
見せてくれたっていいじゃないですか」
とか言ってて。
運転手さん、ミラー越しに
気になってしょうがないの。
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ジョージ |
うははっ、それはアリだな!
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ノリスケ |
おもしろかった(笑)。
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つねさん |
おもしれぇ〜。
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ジョージ |
ね。
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ノリスケ |
大好き。
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ジョージ |
そうやって楽しまなきゃダメよ、
せっかくだったら。
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つねさん |
そうよ、1コしかない人生だし、って。
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ジョージ |
ほぉんと、絶対そう思うわ。
ほがらかなんだからぁ。
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