ジョージ |
逆に、直接的にゲイマーケットを
狙ったものではなくって、
ゲイそのものよりも、
ゲイテイストを、みんなは一生懸命
探すようになったんじゃないかと思うんだ。
純粋にゲイのための情報であるとか、
サービスであるとかっていうのは、
インターネットでほとんど
代行されているから。
小説だって、日本の小説だってさ、
今から3年くらい前に賞を取った人。
なんだっけ?
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ノリスケ |
小説?
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ジョージ |
パーク、なんとかパーク‥‥。
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ノリスケ |
あ、吉田修一。
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ジョージ |
そう。彼の小説世界はもう限りなく‥‥。
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ノリスケ |
ゲイテイストだものね。
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ジョージ |
でしょう?
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ノリスケ |
うん。
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ジョージ |
んで、実際に読むと、
ゲイ小説よりゲイなんだよね。
やっぱりそういうものか、完璧にゲイか、
どっちかになっちゃうんだと
思うんだけどね。
彼の小説には、ゲイに対して、
ものすごい理解を示してくれる女の子が
必ずいるんだよね。
で、彼は、その優しい女性を
一人称で書いてるんだよ。
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ノリスケ |
はぁー、なるほど。
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ジョージ |
そう。
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ノリスケ |
昔は、ゲイの小説読もうとしたら、
プルーストまでいかなきゃ
いけなかったからね(笑)。
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つねさん |
あぁ。
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ジョージ |
三島由紀夫と。
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ノリスケ |
うん、三島由紀夫がいたし、
サルトルも、ジッドも(笑)。
そんなものを読んでましたよね。
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ジョージ |
ま、サリンジャーの世界にも
そういうテイストを感じ。
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ノリスケ |
サリンジャーも、そんなような切なさを
求めて読んだなあ。
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ジョージ |
三島由紀夫なんか読むと、
王朝趣味であるとか、絢爛豪華であるとか。
ああいうの、やっぱり、素敵だもん。
ただ、世の中の、その、どういうのかな、
不思議とか、謎めいた部分とか?
きらびやかな部分っていうのとか、
どんどんどんどんベールが剥がれて、
身も蓋もなくなっちゃってるじゃない?
難しいよね。だって、だって、どうだろう?
昔だったら絶対、お金持ちで、
クローゼットの中に入っている、
社会的地位のあるゲイの人しか
着ないものとか買わないものとか、
しないこととかっていうのが、
当り前に普通の人ができてるもん。
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ノリスケ |
意外と、なんかしっとりとした話に
なっちゃって(笑)。
「薔薇族」廃刊から(笑)。
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ジョージ |
だって、しっとりしちゃうもん、
「薔薇族」廃刊〜。
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ノリスケ |
自分は買わない雑誌だったけど。
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ジョージ |
終わるとさびしいよね。
薔薇か。
ねえねえねえ、ぼく、花で、
何がいちばん好きですか?
っていわれると、
いちおう鶏頭(ケイトウ)って答えるの。
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ノリスケ |
はい‥‥えぇ〜?!
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ジョージ |
あの、ベルベットな感じの!
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ノリスケ |
あのグロテスクな。
バロックな。マニエリスムな。
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つねさん |
どれだよ。
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ノリスケ |
ぐしゃぐしゃな。
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ジョージ |
そう。
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ノリスケ |
ニワトリの頭って書くんですよ?
鶏冠を束ねたみたいな花よ?
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つねさん |
ほんとだよね。
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ジョージ |
そう、鶏頭って答えるんだけど、
ほんっとにいちばん好きなのは、薔薇。
それもブラックローズ。大好き!
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つねさん |
あぁ‥‥やっぱり
ベルベット系じゃん(笑)。
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ノリスケ |
黒い薔薇ね。
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ジョージ |
薔薇って‥‥。
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ノリスケ |
いや、薔薇、好きですよ。
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つねさん |
ぼくも大好き。
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ジョージ |
でも、なかなか言えなくってね。
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ジョージ |
で、薔薇の次に好きなのが椿で、
その次が鶏頭なの。
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ノリスケ |
まぁ、ジョージさんらしい!(笑)
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つねさん |
ぼく、2番目、チューリップだった。
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ジョージ |
あ、チューリップも好きだよ。
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ノリスケ |
薔薇とチューリップって(笑)。
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ジョージ |
で、薔薇が好きなのは、
もう、ゴージャスこの上もないでしょう?
で、薔薇の素敵なのは、
枯れる寸前がいちばん匂いが強いんだよね。
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ノリスケ |
あぁ‥‥またジョージさんっぽぉい(笑)。
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ジョージ |
大好きなの。んで、椿が好きなのは、
音もなく首から落ちるでしょう?
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ノリスケ |
ボトンて落ちるからね。
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つねさん |
ほんとに、ポトンだもんね。
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ジョージ |
だから、生き方的には、椿のように。
しかも、椿がいちばん美しいのは、
一輪挿しの中にポツンと咲いてるのが
きれいじゃない? だから大好き。
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ノリスケ |
天上天下唯我独尊。
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つねさん |
鶏頭は?
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ジョージ |
鶏頭は、この世のものに
見えないから(笑)。
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つねさん |
はっはっはっはっは。
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ノリスケ |
食虫植物的な、こう、グロさが。
グログロしてるよね。
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つねさん |
なんか、脳ミソみたいだよね(笑)。
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ジョージ |
フロイト的に言うと、
好きなもの3つ挙げて、
いちばん好きなものは‥‥。
いちばん‥‥なに? なに? なに?
3つ挙げてみて! 花。
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つねさん |
えっと、薔薇でしょ?
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ジョージ |
チューリップでしょ? 3つ目は?
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つねさん |
3つ目、ちょっと悩むね。
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ジョージ |
あ〜。
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つねさん |
昔はスズランだった。
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ジョージ |
スズラン。理由は? 薔薇が好きなのは?
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つねさん |
匂いがいい。
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ジョージ |
ああ。チューリップが好きなのは?
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つねさん |
チューリップはね、
会社辞めたときに、チューリップ、
束でもらったのよ。
うん、それ、すっごい、なんか‥‥。
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ノリスケ |
思い出に残ってるから?
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つねさん |
うん、残ってる。
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ジョージ |
あ〜。スズランは?
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つねさん |
小学校のとき、北海道へ
旅行行ったからかなぁ?(笑)
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ジョージ |
(笑)ノリさんも3つ挙げて。
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ノリスケ |
ひまわり。
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ジョージ |
ひまわり。
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ノリスケ |
グラジオラス(笑)。
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ジョージ |
グラジオラス!(笑)
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つねさん |
はっはっはっはっはっは!
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ジョージ |
グラディエーターの花ね、グラジオラス。
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ノリスケ |
で、3つ目、なんだ?
‥‥3つ目はなんだろうなぁ‥‥
ん〜、花屋に行って、
花屋、行かないからなぁ(笑)。
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つねさん |
行かないよなぁ。
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ジョージ |
今?
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ノリスケ |
まあ、チューリップだわ、
それで言うならば。
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ジョージ |
ひまわりがいちばん好きな理由は?
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ノリスケ |
ひまわり、デカいから。
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ジョージ |
デカいから。
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ノリスケ |
デカくて明るいから。
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ジョージ |
ああ、ああ、ああ。グラジオラスは?
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ノリスケ |
グラジオラスは、
やっぱりデカいんだよね。
デカくて、豪華だからだよね。
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ジョージ |
あー、豪華だから。
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つねさん |
じゃ、チューリップは?
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ノリスケ |
チューリップ、明るくてかわいいからね。
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ジョージ |
あ〜。あのね、解説するわね。
この意味はね‥‥。
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