木川 |
はじめまして、木川と申します。
きょうはわざわざお越しいただきまして。
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糸井 |
こちらこそ、
たくさんお時間をとっていただきまして。
糸井と申します。
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木川 |
よろしくお願いします。
どうぞ、お座りください。
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糸井 |
ありがとうございます。
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木川 |
クールビズなもので、すみません、
ネクタイを失礼させていただきました。
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糸井 |
こちらなんかもう、こんな具合ですから(笑)。
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木川 |
いやいや(笑)。
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糸井 |
おじゃましてから、
さっそくその写真を見ていたんですが、
ほんとに‥‥すばらしい一枚ですね。
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木川 |
すごい写真だと思います。
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ヤマト
の方 |
このように、『朝日新聞』さんの紙面に。
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糸井 |
ああ‥‥。
ちょっとやっぱり、感動しますね。
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木川 |
それは、3月24日の新聞なんです。
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糸井 |
24日ということは‥‥震災から13日後。
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木川 |
そうですね。
ぼくらが組織立てて支援活動をはじめたのが
3月23日なので、それと同じころです。
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糸井 |
組織立てて。
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木川 |
「救援物資輸送協力隊」といいまして、
トラック200台、人員500人で支援体制を組み、
食料や生活用品などの
救援物資を運ぶチームを設置しました。
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糸井 |
はい、そのことは報道で知りました。
「救援物資輸送協力隊」。
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木川 |
この写真は、
そのチームができてから撮影されたものなんです。
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糸井 |
なるほど。
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木川 |
それで、じつはですね‥‥
この写真が撮られる前、
震災発生の数日後、地元ではもう、
自発的に、
わが社の社員が役場に直談判しに行って、
救援物資の配送をはじめていた。
「何でもやる、やらせてくれ」と。
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糸井 |
自発的に。
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木川 |
自発的に、です。
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糸井 |
その社員のかたも、被災者なわけですよね。
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木川 |
もちろんです。
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糸井 |
‥‥すごい話ですね。
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木川 |
しかもそれは、
同時に数カ所で起きていました。
相談しようにも
情報網さえ寸断されている中で
自発的に、救援物資を運びだした
ヤマトの社員が何人かいた。
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糸井 |
『ヤマト運輸』の社員は、
なぜそんなすごいことができるんですか?
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木川 |
やっぱり、それはですね‥‥
いや、ちょっと自慢になってしまうのですが‥‥
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糸井 |
してください自慢を(笑)。
きょうはそれを聞きにきました。
なぜ、そんなすごいことができるんですか?
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木川 |
それは、うちの会社のDNAですよ。
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糸井 |
DNA。
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木川 |
しみついているんです、社員のからだに。 |
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(つづきます) |