待てーっ、ラーメンチャーハン、
花束みたいな恋。

糸井重里

・追う者が、追いかける相手に対して、
 「待てーっ」と叫ぶ。
 待てと叫んでも、待ってくれるわけもなく、
 待てと叫んだからといって、速度が上がるわけでもない。
 だから、「待てーっ!」と言わないほうがいいのか、
 とあらためて考えてみたら、やっぱり言ったほうがいい。
 いま「追跡をしているのである」という事実を、
 まずは周囲の人たちに知らせる効果がある。
 そうしたら、追われている者が注目されるだろう。
 逃げ隠れがやりづらくなるので、捕まえやすくなる。
 それともうひとつ、やっぱり「待てーっ!」と言われたら、
 多少でも、逃げている者が「待つ」可能性は増えると思う。
 どこまでも逃げ続けるつもりでいても、それは困難だ。
 いずれどこかであきらめることも考えられる。
 そのあきらめを誘うことばとして、
 「待てーっ!」と叫んだほうが、言わないよりいい。
 だから、ぼくは、いつか、
 なにかやらかしただれかを追いかけるときには、
 恥ずかしがらずに「待てーっ!」と言おうと思う。
 
 あと、ドラマのなかの悪人が、凶器を用いるときに
 「死ねっ」とか言うのは、どうなんだろう?
 あれは、効果もわからないし、罪も罰も重くなるし。
 言っても、いいことはなにひとつないような気がする。

・昨日、そのうちつくると予告していた
 「ラーメンチャーハン」をつくった。
 焼豚、メンマ、ネギというラーメンの具材を入れた焼き飯。
 ラーメンの要素を取り入れたチャーハンというだけだから、
 あんまりご馳走感はないが、うまかった。
 卵はもちろん必要ですよ。

・『花束みたいな恋をした』という映画をいまごろ見ました。
 なんか若い人が恋愛して、どっちがが病気になるような
 そんな映画じゃないかと決めつけて、見てませんでした。
 ぜんぜんちがったねー、実に、恋は花束みたいですね。
 若い人たち、これを平気で見てたのかなぁ、強いな。
 おじさんおばさんなら、泣いたりしながらも見られますね。

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