しょうがファンのみなさん、ほぼにちわー! 今回の「しょうがのお勉強。」では、 とはいうものの、 例によって、おしゃべりを重ねながらの また、今回はじめてこのページをご覧になるかたは、 さあ、それではまいりましょう。 |
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──── | よろしくお願いします。 | ||
たのしく、それでいて真面目にまいりましょう。 よろしくお願いします。 | |||
1.真面目に洗って皮をむく。 | |||
まずは、しっかりと手を洗います。 きょう手伝ってくれるみなさんも洗いましたか? | |||
──── | はい。 | ||
石けんで? | |||
──── | はい。 | ||
たいへんけっこう。 では、しょうがを水で洗いながら、 真面目に皮をむいていきましょう。 | |||
──── | 今回もたくさんのしょうがを用意しました。 | ||
ああ、たくさんありますね。 この工程がいちばんたいへんかもしれません。 ほんとうに地道な作業なんです。 ひとつひとつ、こうして皮を‥‥。 | |||
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その、しょうがをこすっている銀色のものは? アルミホイルでしょうか。 | ||
そうです。 アルミホイルをひとつかみ、くしゃっと丸めて それでしょうがをごしごしとこすれば、 比較的らくに皮をむくことができます。 これはしょうが好きのあいだでは けっこう有名な工夫だと思います。 | |||
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ほんとだ(アルミホイルでやってみる)、 これだと皮をうすくむくこともできる。 | ||
でも、この量ですから、 それでもたいへんなんです。 アルミホイルが届かないところは、 けっきょく包丁をつかいますし。 どうしても苦労が多い工程になります。 | |||
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つまり、 しょうがの皮むきに王道なし。 | ||
いったいどうしたんですか、 珍しくいいことを言いましたね。 その通りです。 ゼアリズ ノット ロイヤルロード、です。 | |||
──── | はい。 | ||
きょうはこのつらい作業を みなさんが手伝ってくださるとうかがいました。 ほんとに甘えてよろしいのでしょうか。 | |||
──── | おまかせください。 | ||
ありがたいです。 いつもぼくはこの作業を、 ひとりで黙々とやっているんです。 | |||
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たしかに、これはたいへん‥‥。 (みんなで皮をむき続ける) | ||
おつらいでしょう、みなさん。 ‥‥つらい作業には、歌を。 ♪人の気も 知らないで〜〜〜 | |||
──── | 明るい歌ではないのですね‥‥。 | ||
『人の気も知らないで』。 戦前の日本人に最も愛されたシャンソン、 淡谷のり子さんの歌です。 ♪人の気も知らないで〜〜〜 つれないあの人〜〜 | |||
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ありがとうございました。 歌のおかげで、スムーズに皮がむけました。 | ||
みんなでむくと早いですね。 今回も、900グラムでつくりましょう。 「皮をむいた」しょうがで、900グラムです。 | |||
──── | はい。 | ||
ちなみに、むいた皮は捨てずに集めて、 「しょうが風呂」に使うとすごくいいと思います。 | |||
2.しょうがを切る。 | |||
次に、しょうがをスライスします。 かつては3〜4ミリに切っていましたが、 きょうは、もっとうすくします。 つまり、表面積を多くすることで、 しょうがの成分をたくさん シロップのほうに出したいのです。 | |||
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なるほど。 具体的には、何ミリくらいに切りましょう? | ||
1〜2ミリで。 イメージとしては お寿司の「ガリ」だと思えばどうでしょう。 このくらいです。 | |||
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しょうがの繊維に対して、 垂直に切ってますね。 繊維に沿うようなスライス、ではなく。 | ||
うーん‥‥。 そのことはいつも考えるんですけど、 答えがみつかってないんですよ。 だからいまは、 「どちらでもいい」と申し上げておきます。 | |||
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どんな向きでもいいので、 1〜2ミリのスライスにする。 | ||
それでいいと思います。 ‥‥うすく切るということは、 それだけ仕事量が増えるということです。 つまり、この工程もかなりたいへんなわけですね。 ここも、みなさんに甘えてよろしいのでしょうか。 | |||
──── | はい、おまかせください。 | ||
ありがとうございます。 それではぼくは、 歌で応援させていただくということで。 ♪逢えなくなって〜 初めて 知った〜 海より深い〜 恋ごころ〜 | |||
♪こんなにあなたを 愛してるなんて〜 あああ〜 あああ〜 鴎(かもめ)にも わかりはしない〜〜 | |||
えー、お届けしているこれは、 『再会』という歌です。 歌手は松尾和子さん。 では、2コーラス目を歌います。 ♪みんなは悪い ひとだというが〜 わたしにゃいつも いいひとだった〜 | |||
♪小っちゃな青空 監獄の壁を あああ〜 あああ〜 みつめつつ 泣いてるあなた〜〜 | |||
──── | (まばらな拍手)すごい歌でした。 | ||
つらい作業には、歌を。 ぜひみなさんもおためしください。 | |||
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しょうがシロップのレシピの中に、 「歌を歌う」という項目を加えておきますか。 | ||
それは、要りません。 どうか真面目にお願いします。 | |||
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失礼しました。 ‥‥ところで、スライスが終わりました。 前回はこのスライスを 水洗いしているのですが‥‥。 | ||
今回、それはやらなくて大丈夫です。 それをやらなくても おいしくできることがわかってますので。 | |||
3.きび砂糖といっしょに土鍋に入れる。 | |||
しょうがシロップは最近、 土鍋でつくっていますので ここでも同じようにしようと思います。 ベア1号に、 スライスしたしょうがと、 きび砂糖を入れていきます。 | |||
──── | きび砂糖を使うのは前回と同じですね。 | ||
どんな砂糖でも、 それぞれにおいしいと思いますが、 ぼくはきび砂糖がちょうどいいと思っています。 | |||
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‥‥今回は、 砂糖としょうがを混ぜないのでしょうか? | ||
こんな感じで大丈夫です。 今回は長い時間、このままにするので。 | |||
4.スパイスを準備して加える。 | |||
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スパイスの種類は前回と同じで、 左からベイリーフ(月桂樹)、 シナモン、クローブ、カルダモンですね。 | ||
はい。 クローブとカルダモンは、 ホールのものをご用意ください。 | |||
──── | それぞれの、量は? | ||
ベイリーフは、2枚。 シナモンは適量でいいんですが、 このスティックなら1本半くらいかな。 手で軽く割っておいてください。 クローブは、3個。 カルダモンは、5個入れましょう。 カルダモンは皮をむいて、 中にある、つぶつぶだけを使います。 | |||
このスパイスをぜんぶ、 お茶用のパックに入れて‥‥。 | |||
しょうがときび砂糖の中へ、 埋めるように入れておきます。 | |||
5.ひと晩、放っておく。 | |||
‥‥はい、きょうはここまで。 | |||
──── | きょうはここまで。 | ||
このままひと晩、放っておきます。 | |||
──── | なるほど。 | ||
じゃあぼくは、 生のしょうがスライスを つまみ食いしながら帰るとします。 ‥‥くうぅ、辛ぇなぁ! | |||
(時間経過) | |||
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お疲れさまです。 本日も引き続きよろしくお願いいたします。 | ||
よろしくお願いします。 けっきょく、24時間放っておきましたね。 どうなっているかというと‥‥。 | |||
こうなっています。 | |||
──── | しょうがから水がたくさん出ています。 | ||
じつはきのうの夜、 こっそり見にきたんですが、 あれから7時間後にはもう、 ほぼこんな具合でした。 つまり24時間待たなくても、 ひと晩放置すればだいたい大丈夫というわけです。 | |||
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なるほど。 ちなみに、砂糖で水を出すこの方法は、 ジャムづくりの応用なんですよね。 | ||
それを言ってくれてありがとうございます。 そうです、 これによって、しょうがの成分が 出やすくなるんじゃないかと思っています。 | |||
6.水とレモンを加えて煮込み始める。 | |||
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前回はここに500ccの水を加えていますが、 今回はどうしましょう? | ||
‥‥いまからけっこう大事なことを言いますよ。 | |||
──── | はい。 | ||
水の量は、じつはどうでもいいんです。 500ccでも1リットルでも、かまわない。 なぜか‥‥? けっきょくは、 あとで飲むときのうすめかた次第だからです。 濃くつくれば、たくさんうすめて飲みます。 うすくつくれば、あまりうすめずに飲みます。 だから、ここでの水の量は 厳密なことを気にしなくても大丈夫なんです。 | |||
──── | なるほど。 | ||
というわけで、 このまま火をつけてもいいのですが、 「焦げつかないようにするために」 という意味で、水を入れることにしましょう。 前回と同じ500cc入れます。 | |||
さらに、レモンの絞り汁も、入れます。 半個ほど。 | |||
じゃあ、火をつけましょう。 土鍋の場合は弱火からゆっくりと 沸騰までもっていきます。 | |||
‥‥あとはもう、歌うくらいしかないんです。 | |||
──── | そうですか。 | ||
ええと‥‥じゃあ、きょうは、 みなさんもご存じの歌にしましょう。 | |||
──── | ありがとうございます。 | ||
♪別れた人に会った〜 別れた渋谷で会った〜 別れたときとおんなじ 雨の夜だった〜 | |||
♪別れても〜 好きな人〜 別れても〜 好きな人〜 | |||
──── | (まばらな拍手)沸騰してきました。 | ||
7.アクを取りながら、40分煮る。 | |||
沸騰してから40分、弱火で煮ます。 ていねいに、アクをとりながら。 | |||
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‥‥このしょうがは、 ずいぶんたくさんアクが出ますね。 | ||
ほんとだね、これは多い。 ほとんどアクが出ないのもあるんだよ。 いろいろなんだね、しょうがも。 | |||
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沸騰してからは、 鍋のそばにいたほうがいいようですね。 | ||
そうですね、焦げないように、 ときどきかきまぜてあげながら、 ちゃんと近くで見ていてあげましょう。 油断は禁物です。 メールチェックとかも、いけません。 40分、ここに集中しましょう。 | |||
──── | はい。 | ||
♪別れても〜 好きな人〜 別れても〜 好きな人〜 | |||
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‥‥‥‥。 (このまま40分、様々な歌がキッチンに響く) | ||
8.漉しながらシロップを容器に入れる。 | |||
♪できた できたよぉ〜 しょうがのぉ 汁がぁ〜(演歌風) | |||
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あれ? 今回はここでもう、 シロップが完成なんですね。 | ||
前は、ここから室温まで冷ましましたよね。 最近はそれをやめているんです。 「煮物の基本」と同じように考えていたのですが どうもそれだと、 一度しょうがから出た成分が またしょうがに戻ってしまう気がしたので。 | |||
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なるほど‥‥成分がまた、しみ込んでしまう。 なので、まだ熱いうちに スライスを取り出して‥‥。 | ||
熱湯消毒したビンに、 シロップを移していきます。 | |||
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ああ〜、いい香りですねえ。 ‥‥あ。 | ||
──── | 香りにつられて、やってきたひとたちが。 | ||
そういうひとには、 味見をしてもらうといいと思います。 | |||
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そうですね。 どうぞ、お飲みください(ふるまう)。 | ||
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おいしいですか? え? 辛い? そうでしょうそうでしょう。 え? 辛いけどおいしい? そうでしょうそうでしょう! あー、また、香りにつられたひとが。 | ||
そのひとたちにもシロップの味見を。 それと、 茹でたてのしょうがスライスも つまんでいただくといいです。 | |||
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どうぞー。 ほかほかで、辛くて、あったまるよー! | ||
みなさん、よろこんでますか? | |||
──── | もちろんです。 | ||
なによりです。 ひとまず、しょうがシロップの完成。 | |||
‥‥それにしても、 これだけ手間をかけて、 このくらいのビンに3本なんですよねえ。 飲むのはあっという間なんですよ‥‥。 |
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3本のしょうがシロップと じゃっかんの哀愁を残し、 糸井重里はサッと姿を消したのでした。 |
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9.しょうがスライスを干す。 | |||
ここでまた、時間が経過します。 翌日の糸井重里事務所。 ご覧のように、 しょうがスライスを天日にあてました。 |
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3時間ほど天日にあてた、 半乾きの状態で、干すのをやめます。 |
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このまま食べても、かなりおいしい! | |||
10.グラニュー糖にまぶす。 ここからのレシピは前回と同じ。 バージョン1をぜひお読みくださいませ。 半乾きのスライスにグラニュー糖をまぶします。 |
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ザルのスライスをボールに移し、 適量のグラニュー糖をまぶしたら、 もう「しょうがスライス」の完成! |
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おいしい? | |||
おいしいでしょう? | |||
というわけで、 イトイ式「しょうがシロップ」と 「しょうがスライス」のレシピ Ver.2は、以上です! ぜひぜひ、おためしくださいねー。 しょうがーーーーー。 |
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