みんな本業がある人たちなんだけれど、 |
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結婚って言われても。その1 連邦最高裁判所がどうしたって?! |
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ジョージ | 先々週のことよ。 |
つねさん | なにが。 |
ジョージ | アメリカよ。あなた騒いでたじゃないの。 |
つねさん | 同性婚! |
ノリスケ | 6月26日、アメリカ合衆国の連邦最高裁判所が 同性婚は合憲であるという判決を出したのよね。 これまでは州ごとに合法化されてきたわけだけれど、 これで全州で認められることになったと。 |
つねさん | そう。それで、お祭り騒ぎに。 |
ジョージ | びっくりしたのよ、フェイスブックで、 いろーんなお友達のプロフィール写真が、 レインボーカラーになっちゃって! |
ノリスケ | 6色レインボー。 |
ジョージ | そう。6色レインボー。7色じゃなくて6色よ。 LGBTへの社会運動の象徴である、 レインボーフラッグ。 ヒッピームーブメントの影響と オズの魔法使いの「OVER THE RAINBOW」からの 着想でつくられて、 70年代から使われているんだけれど、 最初は7色だったのが、ターコイズを抜いて 6色になってるの。 って、そんなマメ知識は別にいいわよね。 |
つねさん | 勉強になります。 |
ノリスケ | で、アメリカの同性婚合憲判決を祝う意味で、 いろんな人がアイコンをレインボーカラーにしたのね。 フェイスブックがワンクリックで設定してくれるみたい。 |
ジョージ | やった? |
ノリスケ | やらない。 |
つねさん | やらなーい。 |
ジョージ | でしょう? 近しい当事者ゼロなの。 そこに水を差すつもりはないのよ、 お祭りムードだから。 ないんですけど、 自分でやるのは、さすがに憚られ。 |
ノリスケ | 「ああ、みんな、気軽にできちゃうんだ。 いいなあ、その気軽な感じ」って、 ボクは思いましたけど‥‥。 お祭りを見物するのってきっと楽しいのね、って。 |
ジョージ | 楽しいんだけどね。 でも、あれ読んだ? 原文。 |
ノリスケ | 英文? 最後しか読んでない。 |
ジョージ | 「なんと美しい文章だ」っていう感じで、 広まっていたわよね。 引用はしませんけど、 みなさん検索してお読みになって。 「アメリカ 同性婚 判決文」で検索すると すぐ出てくるわよ。 たしかにね、その最後のところは美しかった。 でも、あれは、結局、 同性愛者の結婚を認めるということではないのよ。 全部読んでいくとね。 |
つねさん | どゆこと? |
ジョージ | 頭の方で結婚の社会的な役割が 変わったということを宣言してるの。 要は家庭を持ち、子供を作って、 次の世代に継がせるという役割を 結婚という制度が担っていた時代は もうすっかり終わってしまった、ってことなの。 なので・・・・・別に同性が結婚しても 何ら不思議はないじゃないかと。 |
ノリスケ | あら、微妙。 |
ジョージ | 子供を作らない夫婦もいるわよね? |
つねさん | ダブルインカムノーキッズ。 |
ジョージ | だから、2人の愛を社会的に認めてもらい、 共に生きていく権利を得る、 そのための結婚と制度の延長線上に 同性同士の結婚があり、 同性同士が結婚を宣言するということそのものが、 社会的にものすごく意義がある、という部分に、 それが直結していくかというと、 決してそうではないの。 だって子供を作らない同性同士が 結婚を宣言するということは、 ほんらいの「結婚」感とは違っているわけでしょう? |
ノリスケ | 違う。本質的に。 |
ジョージ | 例えばボクなんて、つねさんが入院したときに。 |
ノリスケ | (マイクに向かって) つねさん、入院してたらしいの! |
ジョージ | そう。つねさん入院したの。 これ大変だったの! 突然、激痛が体中に走ったらしくて、 のたうちまわるものだから、 この人、もしかしたら訳のわからない病気でもって すぐに死ぬんじゃないかと思っちゃった! |
ノリスケ | というぐらい苦しみもだえたのね。 |
ジョージ | だって体動かしただけで 「痛い、痛い、痛いっ」って言うのよ。 「タクシーに乗っていく。タクシー呼んで!」 ってとぼけたこと言うもんだから、 「何言ってるのよ」って。 |
ノリスケ | そりゃ救急車よね。 |
ジョージ | で、救急車呼んだらやってきました。 やってきたんだけど、 救急救命員の人が、ボクに向かって、言うのよ。 「あなたは、誰ですか」って。 |
ノリスケ | たまたまいらっしゃるあなたはお兄様ですか、 みたいな? |
(つづきまーす) |
2015-07-09-THU
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