日々写真を撮っては「製作中」やらなんやらに
アップし続けている、われら「ほぼ日」乗組員。
「写真って楽しいなあ」と
おおらかに楽しんでいるんですが、
カメラについてもあんまりよく知りませんし、
はたして「うまく」撮れているのかどうか、
ということについては、じつにわかっておりません。
ブレてたり、暗かったり、曲がってたりしてますが、
そんなことも含めて「いいねー」「楽しいねー」って、
わいわいとやっております。
そもそも、こんなふうに日々カメラとともに
暮らすようになったきっかけのひとつが、
菅原一剛さんの連載「写真がもっと好きになる。」でした。
糸井重里が「気まぐれカメら」を始めたのも
菅原さんの特別ワークショップを
半日受講したのがきっかけでした。
この春、その連載が一冊の本になります。
それを記念して、といいますか、
よい機会なので、もうちょっと写真のことを
知りたいなあと思います。
菅原一剛さんを顧問に迎えた、紙上ワークショップ。
読んでくださるかたみんなが部員です。
みなさんからの質問もどんどん受け付けます。
家の古いカメラ、どうしましょう。 | |
写真集とか写真展がピンとこない。 | |
カメラで動画を撮る。 | |
いいもん買った! というときに自慢するための写真。 | |
デジタル写真もプリントしてみたい! | |
わたしは携帯電話で十分です。 | |
記念写真をもういちど。 |
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「RAWデータで撮って、自分で現像。 デジタル時代のたのしみですよ」 |
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「なんだかドキドキしてきました!」 | |
じつはぼくもRAW現像って 未体験ゾーンなんですよー」 |
色味を自分好みにして、 プリントした、として、 気に入った写真ができたら ちょっと飾ってみたいなーって 思う時があるじゃないですか。 |
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うんうん、大きく出したいとか! ちょっと額縁に入れて。 | |
額縁! シンプルなのが1個あれば 写真を取り換えればいいんだし。 | |
いいね。 でね、プリンターや複合機を買う時に ちょっとだけ気をつけたほうがいいのは、 手差しができるかできないか。 トレイにまとめて入れて、 ウイーンウイーンって出てくるやつ、 あれ、薄い紙しか入らないことがあるから、 「厚手の写真用紙」が 手差しで印刷できるかをチェックするといいよ。 | |
用紙もいろいろありますもんね。 | |
「ハーネミューレ」という 紙メーカーのプリント用紙もいいし、 エプソンなんかでも 「ウルトラスムースファインアート」とか、 「ベルベッティ」とか、 値段は高いけど強烈な用紙があるわけ。 でも、いいんですよ。 すごく厚手で、すごくきれい。 だから、ちゃんと自分でテストしてから そういう用紙にプリントするといいと思う。 | |
あの、なにかコツのようなことはありますか? その、色味を調整するときに。 | |
そうだね、 「プリンタドライバ側の カラーマネジメントをオフ」かな。 | |
カラーマネジメントをオフ。 | |
カラーマネジメントをオフ。 えーっと??? | |
つまり、写真を加工するソフトがあって、 そこで色をいじるよね。 ところが、プリンタドライバも 自動的にいじろうとする。 せっかく補正した色味が プリントすると変わってしまうことがあるんです。 それを防ぐために、 プリンタ側の「カラーマネジメント」機能を オフにしておくほうがいいよ、 ということです。 現像や画像加工ソフト側の色を 優先したいわけだからね。 そうすれば、モニターで見た、 思っている色に近づきますよ。 プリンターに任せちゃうと、 プリンターが勝手にきれいなほう、 きれいなほうに持ってちゃうから、 何をどうプリントしても常に おんなじ印象になることがある。 なんかみんな派手になっちゃって。 ‥‥まあ、大きな間違いはないけどね。 | |
インクがちょっともったいないけど、 一回両方の設定を試してみるとか? | |
そうですね。 楽しいよ、プリント。 なんでかっていうと、 デジタルってイメージがフラットでしょう。 それが、RAWデータから現像するという 手間をかけることによって、 少しそのフラットさが消えて ちょっと分厚くなるような気がするんですよ。 それをもう一回顔料プリントしてあげると 完全にインクに乗るから、 またプッと上がるじゃないですか。 物理的にね。 世の中はすべて立体的な世界なわけで、 それを平面に撮ってるわけだから、 それをすこし戻していく作業って、 必要なんじゃないかなと思うんです。 面白いですよ。 最近のデジカメ、 ナカバヤシさんの持っている オリンパスのカメラもそうだけど(E-420)、 それに応えてくれるカメラなので。 | |
すごいいいこと聞きました! やります(笑)! | |
なかなかRAWで撮らなくって。 ふだんは「すぐ見る、すぐアップする」ので。 | |
いや、もうね、メディアが安くなったんで、 全部RAWで撮っちゃったほうがいいと思う。 そして撮ったものは 1個外付けのハードディスクで 専用のやつを作っちゃって、 そこにどんどん保存していく。 ぼくは、ちいさなハードディスクを 持ち歩いているんだよ。 そのほうが、あとが楽しいかなと思うんです。 | |
そういう話きくと、 ますます、本格的な一眼レフが ほしくなってきたりして‥‥。 いまはオリンパスのE-P1に マウントアダプタを介して 古いコンタックスの50ミリF1.4のレンズを つけているんだけれど、 画角が倍になっちゃうんですよ。 この50ミリの1.4を このまんま使えるカメラがほしーい。 | |
カメラのほうを乗り換える?(笑) | |
そう、レンズのために、 カメラがほしーい! もちろんE-P1は大好きなので これはこれで専用レンズで 持ち歩きたいんだけれど。 | |
フルサイズのCMOSセンサーのついた 一眼レフカメラがいいよ。 キヤノンのEOS 5D Mark II、 いいんじゃないかな。 | |
5D Mark IIってハウ・マッチ・イズ・イット。 | |
ボディだけで20万円台。 | |
うぅ〜〜! 『LIFE』のために オーブン買いかえたばっかりー(笑)!! 冷蔵庫もほしいのにー! | |
お金の使い途は何とも言えないけどね。 そういう目的があるなら、 そのカメラがおすすめ、ってことだよ。 | |
う〜、高っ! | |
いや、あれね、みんな間違ってる。安過ぎるんだよ。 | |
へぇー? | |
プロだから? | |
いやいや、そうじゃないの。 たしかにカメラとしては高価です。 でも、動画が撮れるでしょう? 35ミリフルサイズのCMOSセンサーで 動画が撮れるというのは、 すごいことなんですよ。 一昨年あたりまで、その半分のサイズの ハイビジョンのビデオカメラ、 とんでもなく高額だったんだよ。 いくらしたと思う? | |
‥‥‥‥? | |
‥‥‥‥? | |
3,000万円。 | |
えぇー! | |
えぇー! げほげほ。 | |
桁が‥‥桁が。 | |
3,000万円、 それが一昨年、レッドワンという アメリカの会社が 35ミリフルサイズで、価格破壊をして、 200万で出したわけ。 で、世界中のPV(プロモーションビデオ)の 仕事をしていた人たちが こぞってそのカメラを買いました。 昨年、5D Mark II出ました。 サイズで倍になってるんです。 倍になってて20万円台です。 | |
ああ、そいうふうに聞くと 確かに高くないと言わざるをえません。 自分の懐具合は別にして。 | |
いま、動画の人たちは、 5D Mark IIにいろんなアクセサリーをつけて 装備していますよ。 | |
なんかガンダムみたいになってる人いましたよ。 そのまま飛ぶんじゃないかみたいな(笑)。 スタビライザーとかついて。 なんだか話がそれちゃいましたね。 ひきつづき、ちょっと、 一眼レフの話をしましょうか。 |
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(つづきます) |
菅原一剛さんの写真集が出版されました。 菅原一剛さんがこの数年とりくんできた、 「青森県弘前にあるリサイクル工場・ 『DUST MY BROOM』、 大型本・224ページ 定価3333円+税 |
撮影のこと、写真のこと、カメラのことについて 菅原一剛さんに訊いてみたいことがあるかたは メールで質問をお寄せください。 ぜんぶは無理だと思いますが、 「これはみんなで共有したら参考になる!」 というようなナイスな質問に、 菅原さんにこのページで答えてもらおうと思います。 「こんなテーマをとりあげて!」 というようなおたよりも歓迎です。 postman@1101.comまで 件名を「にわか写真部」として お送りくださいね〜。 |
はじめてカメラを買うんです。 | |
読者からの質問 | |
無遠慮? 遠慮? 撮る撮られるの距離。 | |
向こうから近寄ってくる写真とは。 | |
きらわれたくない、というパパのために。 | |
「おいしそう」はどうやって写す? | |
偶然か、作為か。 | |
ブイヨンは速すぎて。 | |
はじめてカメラを買ったんです。 | |